ヒューマン ~なぜ人間になれたのか~   第4集 そしてお金が生まれた

NHKスペシャルで「ヒューマン なぜ人間になれたのか~」という番組が放送されました。
概要はNHKのホームページを見ていただければと思うのですが、4作に分かれていて、4作目が「そしてお金が生まれた」というサブタイトルでした。
NHKスペシャル ヒューマン ~なぜ人間になれたのか~
その中でちょっと面白い実験がなされていました。
お金=貨幣というのは物々交換を簡便にするためのものから生まれた。
例えば
「Aが魚を持っていて、Bがりんごを持っていた。Bは魚が欲しくて、Aにりんごと交換して欲しいと頼んだがAはりんごはいらない。」
これでは物々交換が成立しない。
そこで登場するのが、現在に貨幣に変るものとして登場したのが「小麦」。
ところが、小麦はいつかは腐ってしまうので貯蓄ができないので、それに変るものとして登場したのが「銀貨」という内容でした。
そして、物々交換をする動物というのは人間だけという(当たり前の様に感じます。)話がありました。
そこで実験です。
人間以外でもっとも知能が高い動物であるチンパンジーに「ぶどう」と「りんご」を選ばせます。
そのチンパンジーは80%の確率で「ぶどう」を選びました。つまり、「ぶどう」の方が好きということです。
そして、今度はチンパンジーに「りんご」を与えます。
そして、そのチンパンジーに「ぶどう」と「りんご」を交換する様に促します。
ところがチンパンジーが交換してくれてくれる確率はたったの2%という実験でした。
なぜ、チンパンジーが「りんご」を手放さないかと言うと、もし「りんご」を渡して、「ぶどう」が手に入らなかった時のリスクを考えると、そのまま「りんご」を持っていた方が良いと言う考えだからだそうです。
つまり、「信頼関係の有無」によって、初めて物々交換が成立するということです。
ここまでが番組の内容とその中で行われた実験結果でした。
これを見て、私が思ったことがありました。人間の経済社会に置き換えてみましょう。
AとBの間である契約が取り交わされ、Aが「ある物」(技量や時間を含む)を提供する代わりに、Bが「対価」を支払うという約束がなされたとします。ところが、Bがそれを支払わないという場合です。
この場合、3つのケースが考えられます。
1.AがBに「ある物」を提供した時点で、対価の支払い能力を喪失していた。
2.契約を取り交わしたものの、Aが提供した後にBが契約を反故にした。
3.Bは最初から払う意志が無かった。
1のケースはBが破産している場合などです。また、3のケースは詐欺行為です。
問題は2のケースです。契約に基づいて「ある物」を提供したにも、関わらずBが「対価」を支払わないということは、上の実験でいうところで言えば、Bは人間未満の動物だったということになります。
しかし、現代社会において、このケースは良くあることです。
例えば建設会社が100万円支払うから、「この工事」をやってくれと言って、下請け会社に「この工事」をやらせます。ところが、実際に支払うタイミングになって、突如として「90万円しか支払えない」と言います。下請け会社は次の工事の受注が無くなるから、泣く泣く「90万円」で妥協してしまう。
こんな事は日常的に発生しています。(現在は規制が厳しくなっています。)
このケースの場合は、まだ「90万円しか払えない」と従前に言ってきているから、良い方で相手の承諾なしに90万円しか振り込まないというケースもあります。
まだ、次の仕事があったり、これが100万円に対して90万円だから、信頼関係が若干、損なわれても下請け会社は着いてきますが、次の仕事の確約も無く、40万円だったらどうなるでしょうか?
2つのケースが考えられます。
1.訴訟
2.取引停止
のどちらかです。
訴訟には時間が掛かります。裁判費用や残金を取り返すことは出来ても、出廷や諸手続きなどの時間を考えれば手間が増えます。それを損害賠償請求という形で請求もできますが満額を認めさせるのは難しいのが実態です。つまり、金額次第では訴訟ということもありえるということです。
これが小額であれば取引停止です。当然に相手は「人間未満の動物」ですから、そこに信頼関係は構築できません。訴訟の時間が無駄である程、小額であるならば、今後、この人相手に取引をすることは無くなり、また、多くの会社が取引を停止していくことになるでしょう。
しかし、こういう事が増えていること事態が、人間が人間としての他の動物に対する優位性である信頼関係を喪失させる人が増えているということです。
自分がどちら側の人間になるかは、自分自身によって決まります。人間として生きていたいと、この番組を見て思った次第です。

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