有楽町西武撤退

有楽町のマリオンにある西武百貨店が撤退する。

西武有楽町店、12月25日の閉鎖を発表

セブン&アイ・ホールディングスは27日、傘下のそごう・西武が運営する西武有楽町店(東京・千代田)を12月25日に閉鎖すると正式に発表した。

 同店は1984年の開業で、売り場面積1万5700平方メートル。2009年2月期の売上高は前期比8.5%減の162億円だった。高額品などの不振から業績が低迷し、回復が困難と判断した。

出典:NKKEINET

有楽町のマリオンが出来たのは私が高校生の時でした。当時は独特の外観で近未来的な建物だったし、もともと映画館があった場所ですから当然ですが、映画館が併設されていたりして、すごく斬新に感じた記憶があります。

昭和60年頃のことですから、高度経済成長期の末期、もしくはバブルの始まる前夜だったこともありました。デパートとしては割りと新しいですが、出来てからバブル崩壊までの僅かな期間を除けば、苦しみ続けていたのかもしれません。

しかし、百貨店(デパート)事業には限界があるとは10年以上前から感じてはいました。

私が小さい頃、もう30年以上前の話ですが、デパートに行くのは子供ながらに楽しみにしていました。

デパートの最上階にあるレストランで新幹線の形をしたお皿に乗った、お子様ランチを食べて、屋上のミニ遊園地で遊ぶ・・・。そんな人達で混雑していました。

Wiiはもちろん、ファミコンも無ければ、ディズニーランドも無い時代です。当時の地方都市の遊園地と言えば、デパートの屋上でした。

私の父は就職した時に、伊勢丹でスーツを新調したそうです。

しかし、今、就職活動している子たちに、『伊勢丹でスーツ・・・』と言っても、そこに価値は見出せないと思います。私自身もデパートでスーツを買うことに価値は見出せません。

デパートで今でもお客さんが大勢いるのはデパ地下だけ・・・。しかも、大都市の地下鉄直結の様な利便性のあるところに限ります。

『業態としての社会的使命』

が終っているので仕方がないのかもしれません。

オリジナルの集客の努力を怠り、立地とブランドに物を言わせて、高い家賃を取って、ブランドショップを入れるだけ・・・。統一感の無い、大きなセレクトショップとして、存在し、それでも、それしかない時代は、それにファッション性を感じた時代もあったかもしれませんが、それも今、一つの時代が幕を閉じようとしています。高度経済成長期の虚像だったのかもしれません。

もちろん、今でもデパートが必要だと言う人は沢山います。昨年、松本空港からJALが撤退することに対して・・・

「お盆や正月に帰省する時に不便になる・・・。」

とインタビューに答えていた人がいました。僅かな人が1年に1回か2回、利用する路線が廃便になるのは当然だと感じたのですが、百貨店業態も同じです。

※もちろん、1年に30往復以上、ビジネスで使っているヘビーユーザーもいるのですが、その数が少なすぎるということです。

マリオンの西武百貨店跡地に何が入るのかはわかりませんが、これからの時代は本当の意味の実需に即した業態が入らないと辛いかもしれないと考えています。コンビニは無くなると生活が本当に不便になる人が多いかもしれませんが、百貨店は無くても困らない人の方が圧倒的です。

百貨店が生き残る為には、需要に併せて、どんどん数を減らすか、『無くなると困る!』と感じる人が圧倒的多くなる様にしないとダメです。『無くなると寂しい!』ではダメです。しかし、『無くなると困る!』と感じるお店は、既存客を喪失するリスクもあるし、それでいて、成功する可能性が低いだけに、今はどんどん数を減らすしか無いのかもしれません。

しかし、これは百貨店にだけ言えることではないと言う事を良く考えないと明日は我が身であると、自分に言い聞かせています。

さて、打合せに行ってきます。

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