オフィス市場の不動産投資

カテゴリ:ブログ 不動産投資

金曜日の日経新聞の夕刊に、

清水建設

不動産開発を再開

130億円投資 市況底入れ見込む

という記事が出ていました。

この土地、もともとアーバンコーポレーションが持っていた土地ですが、今年の初めに清水建設が取得していました。この新橋2丁目の不動産は大成建設が解体工事を行っていて、ちょうど、その頃にアーバンコーポレーションの資金繰り悪化が取りたざされていました。

解体も技術的な問題で遅れていると発表されていたものの、実際にはアーバンコーポレーションの資金繰りの問題だったと認識しています。

また、当時、東京スター銀行が、本物件を担保に66億円を融資していました。
当時のアーバンコーポレーションは商業施設とオフィスの複合施設を検討していました。

これに対し、清水建設がいくらで取得したかは解りませんが、実際に取得したのは半年以上前の話ですから、『130億円』というのは建築費なのか・・・と、思いそうですが、発表による延床面積は9241㎡(2795坪)ですから、100万円/坪で施工したとしても建築費は28億円程度です。

つまり、不動産の取得価格は100億円前後だったことが想像できます。
ちなみに取得した土地の面積は1135㎡(343坪)、商業地域の容積率800%のエリアですから、2915万円/坪、一種364万円/坪で取得したのか・・・と想像できます。

ちなみに、発表されている延床面積が9241㎡ですが、土地が1135㎡で容積率が800%ですから、建築基準法的には9080㎡しか、建てられないので、発表されている延床面積は施工床面積(容積率に参入されない、塔屋や外階段なども含まれている面積。)です。

ということは、実際の専有面積は9080㎡の85%~90%程度で、最大でも8172㎡(2472坪)と考えられます。

このエリアの新築オフィスの賃料は、3万円/坪程度ですから、年収で8億9千万円、表面利回りで6.8%程度、Net利回りは5.5%程度と想像できます。

平成18年ごろのミニバブルと言われた時代なら、まずまずの物件ということになりますが、昨今ではちょっと厳しいかもしれない物件です。また、賃料が3万円/坪は募集平均賃料ですから、実際に決まる賃料はもう少し厳しいかもしれません。

現在、中型~大型のオフィスビルの投資をしているのは、財閥・電鉄系の不動産会社と大手のゼネコンぐらいが実態です。一部、シンガポールなどの国家資金を運用するファンドが行っていますが、外資系の投資会社は、あまり、日本の不動産に投資を積極的に行っていないのが現状です。

リーマンショック後、日本の不動産価格は大幅に下落し、投資対象としては、さほど悪くないように感じますが、理由は大きく考えると3つあります。

1.ここ数年の中国やインドの発達を考えると、東京がアジアの拠点であるという魅力がなくなっていること。

2.人件費や不動産価格の高騰および人口減少等で日本自体が経済的発展という意味において、限界に達していることから、日本の不動産投資の魅力が無くなっていること。

3.円高により、海外の資金を日本に投入することが難しくなっていること。

などが上げられます。

この状況下に於いて、前述の様な不動産会社やゼネコンが不動産投資をするのには、一つは上場会社としての売上増加を考えなければいけないこともあるでしょう。また、底打ちと読んでいる側面も見えます。

しかし、外資系投資会社が上記の様な理由で日本の不動産投資を見送っている限りは、シンガポール系のファンドマネーをあてにするにも限界があるでしょうから、出口戦略なき迷路に迷い込んでいるとも考えられます。

東京の都市開発は民間主導にて行われていますが、将来性を考えた都市形成はされていません。また、アジア経済の発展に伴う、行政の都市計画対応はまったくできていません。なにせ、30年も前に立てた計画道路をのんびりと、進めるぐらいしか能力のない対応です。急激な変化に対応ができる人たちとは、とても思えません。

清水建設の新橋のビルが開発されたとしても、如何にも規模が小さく、日経新聞に書いてある様な、このエリアを大きく変えることには、勿論ならないでしょう。汐留エリアとの比較が書かれていましたが、全体の開発規模等を考えれば、比較すること自体が馬鹿げています。

東京に限らず、日本の各都市は、何十年も前に計画した幻想を見直していかないといけない時期に来ていることは、前線にいる人はみんな気がついていると思います。ただ、その幻想に身を委ねていないと困る人たちが実権を握っていることが問題なんでしょう。

製造業が人件費の安い海外に生産拠点を移しています。日本(東京)がアジアの拠点としての地位を完全に失えば(私はこのまま行けば、遠くない将来に失うと思っています。)、家賃の高い東京から本社機能を移転する法人は増えてくると考えています。

個人的には不動産投資が盛んになってくれる方が儲かるのですが・・・。

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