【用地購入】~額縁?~【前編】

連載シリーズ 【 【用地購入】~額縁?~【前編】 】 第 1 話 / (全 3 話)
用地購入・額縁・カミソリ登記

みなさんは『額縁』という言葉をご存知ですか?

① 絵・写真・書画・賞状などを入れて壁などに掛けるための枠


と思った、そこの貴方は普通の人です。


② 窓や扉などの周囲につける飾りの木枠


と思った、そこの貴方は建築関係の方ですね。


③ 掛け布団の表地


と思った、そこの貴方はかなり博学です。


④ そりゃ、筆を薄く切ることだろ!


と思った、そこの貴方はかなり際どいことをやっている不動産屋と思ってください。


①~③については辞書で調べれば詳しいことが書いてあるでしょうから省略します。ただ、④については辞書には書いてないので少し説明します。


まず、下の絵を見てください。

『Dr.相澤の住宅情報館』の館長のブログ

この絵の土地をAさんが所有していたとします。Aさんは売却をしようとしていたところに、この土地を欲しいというBさんが現れました。Bさんは隣地境界が全て確定していること(隣地との境界線について隣地所有者と合意していること)を条件にこの土地を購入したい旨をAさんに申し入れました。

ところが絵の土地の赤線部分の境界が確定できません。(赤線に接する隣地の方が境界について合意してくれないということです。)

そこでAさんは下の絵の様に土地を分割しました。

『Dr.相澤の住宅情報館』の館長のブログ

解りにくいかもしれませんが、境界の確定しない部分を薄く分割し、土地を2筆に分けてしまったんです。そして、オレンジ色の部分をBさんに売ることにしました。Bさんは購入対象面積が若干小さくなりますが水色の土地は所有権がAさんにあるので境界は確定できます。Aさんは水色の土地が残ってしまいますが、とりあえず、土地の大半は売れたことになります。あとは、残った水色の土地をそのまま残しておけば良い訳です。

この手法を使うと、土地の四方の境界が確定していなくても真ん中の大半の部分は境界が確定していることになり、四方に薄い枠状の土地が残ることから、不動産業界では『額縁』と呼んでいます。

と、前置きがすごく長くなりましたが今回はその額縁に纏わる話です。

私は大手仲介会社(N氏の勤める会社・・・N氏について詳しくはこちら
)の会員サイトを見ていました。このサイトはこの仲介会社と取引をしたことがあって、招待されて会員登録をしないと見ることができません。そして、この仲介会社に登録されている物件情報を見ることができません。(レインズに出てない情報もあります。)

私は都内のある場所の更地の物件情報に目が止まりました。

『ん?これ・・・、ワンルームマンションでもやったら儲かるんじゃないかなぁ?』

と思いました。さっそく、N氏に電話しました。

「あのさぁ、今、御社の会員サイトを見てるんだけど、物件ナンバー○○○○○って良くないか?」

「ちょっと、待ってください。確認します。」

「これ、ワンルームやったらいけるんじゃないかなぁ?」

この頃のN氏はもう再開発物件の仲介としてはかなりの域になっています。再開発の為の費用などは頭の中でぱっと計算出来る様になっています。

「ああ、そうですねぇ・・・」

「そうですねぇ・・・って、なんで今まで紹介してくれなかったんだよ!ん?なんか、問題でもあるのか?」

「いや、物件そのものにはたぶん問題はないっすよ」

このN氏の発言をもう少し考えれば、問題は大きくなりませんでした。

「じゃあ、すぐに物件資料をメールしてくれ!!!!」

「は~い」

いつもの通り、メールはすぐに来ました。

この後、大問題になるのですが、今回(いつもと言わないで・・・)は前置きが長かったので後編と分けます。

ブログまで分筆しちゃったけど・・・

分筆・・・登記上、一つの土地を二つ以上に分けること。




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