【ハウスメーカー】タマホーム

カテゴリ:ブログ 住宅

私の頭の中では積水ハウスとダイワハウスがハウスメーカーの両雄というイメージでいたのですが、ここ、2,3年よく「タマホーム」という会社を目にします。それで調べてみたら、戸建住宅だけで言えば、もう積水ハウスを抜く勢いというから凄いです。(みのもんたのCMや野球をみられる方なら東京ドームのバックネット下のテレビで一番映るところに広告を出している会社です。)

坪25.8万という売り込みですが、これはタマホームが特別に安いわけじゃないです。一昔前にも、アイフルホームなんかもそれくらいの値段でやってました。

住宅の価格というのは当然面積が大きくなれば高くなるし、小さくなれば安くなります。しかし、これを面積当りの値段にすると小さい方が高くなります。

原理は簡単です。どの家にもキッチン、お風呂、玄関は1個あります。最近の家は洗面台と便器は2台ずつでしょうか・・・。ハウスメーカーといえども、キッチンはキッチンメーカーから買ってきます。お風呂や洗面台や便器はTOTOやINAXなどの住設機器メーカーから買ってきます。玄関はトステムやYKKapなどのサッシメーカーから買って来ます。つまり、ここの値段はどの家でも固定というわけです。

その固定費が120万円としましょう。

40坪の家ならば固定費の部分は坪3万円になります。

30坪の家ならば固定費の部分は坪4万円になります。

20坪の家ならば固定費の部分は坪6万円になります。

その他にも営業マンなどの経費も小さい家でも大きい家でも変わりませんから、この固定費に含まれます。

フロア材や天井材に壁紙や外壁は建物が大きくなれば大きくなったり二増えるのでその部分の面積あたりの単価は変わりません。

私はタマホームで家を買ったことはないので解りませんが、ある一定の面積以下になったら急激に単価はあがってくるはずです。しかし、これは上記の理屈で仕方がないことです。

これを住宅業界では『面積差額』だとか『坪数差』と言います。

私はハウスメーカーで積算の仕事をしていたのでよく解りますが、それにしても普通に考えると坪25.8万というのはかなり安いんですが・・・実はこれにはちょっと、ずるい話があります。

ずるい話の前に一般論の説明をします。

建設業界や不動産業界で建物全体の面積を表すときに3つの面積があります

施工床面積・・・施工する部分の全ての面積でマンションの場合は外部階段や外部廊下など容積率の対象にならないところまでの全ての面積です。

建築床面積・・・確認申請の際に必要となる容積率の対象部分の面積で外部階段などは含みません。

専有床面積・・・マンションなどの場合、人の住む部分(商売の対象になる部分)の面積です

ゼネコンなどの施工会社は容積率に含まれようが含まれなかろうが施工をするわけですから、施工床面積で話をしたがります。設計者はとにかく建築基準法に定められた床面積を算出しなければならないので建築床面積で話をしたがります。デベロッパー(不動産会社)は商売の対象になる部分しか興味がありませんから専有床面積で話をしたがります。時々、単価の話で三者が噛みあわないということがあります。

しかし、ハウスメーカーで安さを売りにしている会社はこのいずれでも無いんです。

おそらく、タマホームもそうだと思います。

例えば床も貼らない吹き抜けも面積にカウントしてるでしょうし、天井も無いし、壁も手すりの高さまでしかないベランダも床面積にいれてしまいます。上記の施工床面積よりも床面積を増やしてしまうわけです。

しかし、これはタマホームだけではなく、アイフルホームなどが昔からやっていた常套手段です。また、メーターモジュールにして希釈していくというのも常套手段です。

私はこれを随分昔から見てきたので、別にインチキくさいとも今は思いませんが、安さの秘密はこんな感じで別に本当は大して安くはありません。時々、建てているところを見かけますが、

「この施工精度ならこの値段でも当然かなぁ・・・」

などと、ハウスメーカー経験者は失笑しています。しかし、値段を取るか質を取るかは消費者の自由です。

ただ、一番心配なのはこの急成長ぶりです。

今年に入って支店を12店舗・・・。どう考えても、急成長過ぎます。一般管理費の増加が気になります。 

上場してないので、そのキャッシュフローは解りませんがアーバンエステートの様にならないことを祈ります。

家の値段が高くても・・・

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