違反建築物に使用停止、除去の命令を出せない理由

連載シリーズ 【 違反建築物に使用停止、除去の命令を出せない理由 】 第 6 話 / (全 6 話)

掲題の問合せを時々受けます。

この問合せで、こちらから聞き返すことがあります。お問合せをしてきた方をAさんとします。

私「Aさんは、その違反建築の為に何か損害を被っていますか?」

この質問で多くの回答は、

1 建物が少し傾いているから怖い。

2 隣地の建物の一部(多くの場合、換気扇のフードやエアコンの室外機)が越境している。

というもので更には、

3 うちの建物は建築士の人に目一杯の高さで設計してもらったのに隣の建物がうちの建物より高いのはおかしい!

という、回答もありました。

さて、この回答、いずれも、その建物が違反建築と即座に言えるものではありません。ただし、1の場合は、違反建築ではなくても隣地に倒壊したら危険な場合は建築基準法(以下、「法」といいます)10条で、特定行政庁が除去、使用禁止、是正などの命令を出すことはできるのですが、しかし、私は今までこれを見たことがありません。1の場合、建てられた当時の建築基準法は、守っているが劣化によって傾いてしまったかもしれません。2の場合は法に違反しているというよりも、民法の権利関係の問題になります。

しかし、完全に法に違反していても、特定行政庁は、是正命令は出せますが、除去や使用禁止の命令をだせないのが実態です。

法第9条では

特定行政庁は、建築基準法令の規定又はこの法律の規定に基づく許可に付した条件に違反した建築物又は建築物の敷地については、当該建築物の建築主、当該建築物に関する工事の請負人(請負工事の下請人を含む。)若しくは現場管理者又は当該建築物若しくは建築物の敷地の所有者、管理者若しくは占有者に対して、当該工事の施工の停止を命じ、又は、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる。

法第10条では

特定行政庁は、第六条第一項第一号に掲げる建築物その他政令で定める建築物の敷地、構造又は建築設備(いずれも第三条第二項の規定により第二章の規定又はこれに基づく命令若しくは条例の規定の適用を受けないものに限る。)について、損傷、腐食その他の劣化が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険となり、又は著しく衛生上有害となるおそれがあると認める場合においては、当該建築物又はその敷地の所有者、管理者又は占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用中止、使用制限その他保安上又は衛生上必要な措置をとることを勧告することができる。

とあるので、違反建築やあまりに建物が劣化している場合は特定行政庁の命令で除去命令や使用禁止にできるはずなのですが、これを出せないのには、法的な理由があります。特定行政庁の担当者に

私「違反建築物、若しくは激しく劣化した建物に対して、除去命令とか使用停止命令って出しますか?」

と聞くと

担当者「法9条命令、法10条命令は出しますよ。」

と言います。

私「では、〇〇町〇丁目○番〇号にある、この建物ですが、台帳記録では、完了検査も受けていません。さらに、この建物、すでに柱の一部が腐食して、壁の一部が倒壊し、屋根が傾いている状態で、近隣の方が迷惑しています。ですから、法9条、法10条のどちらでも構わないので、何らかの行政命令を出して頂けませんか?」

と聞くと

担当者「検討します・・・。」

で、大体、何もしてくれません。親切な担当者だと現地まで見に行って、なんとか所有者に注意してくれたりはしますが、除去命令や使用禁止命令というのは私のしる限りでは見たことがありません。

これは、憲法第29条と憲法第98条の問題があるからです。特定行政庁の担当者は解ってないかもしれませんが、特定行政庁の上司はちゃんと解っています。

憲法第29条

財産権は、これを侵してはならない。

2  財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。

3  私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

憲法第98条

この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

2  日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。

ちょっと解説すると、憲法第29条で、「財産権に対する国による制約は原則として許されないとしながらも、他人を侵害することとなる場合や、 経済的な弱者を守るためなどの社会的な事情から、合理的な規制を受けることがあること」と規定していることから、その違反建築物が他人に直接的な被害を与えていないと特定行政庁(国)によって、その財産を侵害することが難しいことになります。

これは、法第9条や法第10条と相反しています。

しかし、憲法第98条で憲法に反する法律は効力を有しないとあるので、法第9条や法第10条が憲法に反している可能性があり、財産権が確立してしまった、つまり完成した建物に対して、簡単に除去や使用禁止命令を出せない訳です。因みに、財産権が確立していない建築中の建物には法第9条命令で工事中止命令が簡単に出ます。また、憲法第29条は他人を侵害する場合は、この限りではないので、明らかに危険な場合は、法第9条、法第10条の命令を出せそうな感じもするのですが、この線引きが難しく、もし安直に認めると、この世から、除去、使用禁止にしなければならない建物が沢山でてしまいます。

しかし、除去や使用禁止の命令が出ないからと言って、違反建築をしてよいという訳ではありません。最終的に最も損害を被るのは所有者です。違反建築や明らかにメンテナンスを怠り劣化してしまった建物は法第9条、法第10条に抵触していることになり、財産価値が大きく毀損することになります。もし、建物を売ろうと思っても買い手が付きにくいとか、貸そうと思ってもなかなか借り手が付かないということになりかねません。

ですから、このような状況に陥った場合は、なるべく早めにこの状況を是正することをお勧めします。現在は、「建築基準法適合判定」※というものがあり、費用と時間はかかりますが、多くの場合で財産価値を復旧させることができます。

建築基準法適合調査の流れ(検査済証の無い建物を適法化する方法)

 

「建築基準法適合判定」については、リデベまでお気軽にご相談ください。

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検査済証が無くて融資(ローン)が受けられない場合の救済方法

以前は、検査済証が無くても簡単に融資を受けられましたが、最近では、検査済証が無いと言うだけで、融資を受けつけてくれない金融機関が多くなってきています。

ここでは検査済証が無くても、融資が受けられる方法を書きます。

 

Point 検査済証とは

検査済証とは、建物の工事が完了してから未使用の状態で4日以内に、工事完了届を行政機関等に提出し、提出後、1週間以内に建物を検査してもらい、確認申請許可通りに建物が建てられていることが確認された建物に発行されるものです。

検査済証がない建物について『手続き上の問題があるだけで、直ちに違反建築(違法建築)とは言えない。』と言う方がいますが、違反建築(違法建築)とは、一般的に建築基準法に抵触している建物のことを言います。完了検査を受けていないということは、建築基準法第7条に抵触しているので違反建築(違法建築)であり、罰則規定もあります。

 

まったく、融資が受けられないかというと、平成26年12月現在では、金融機関によっては受けられるケースもあるようです。ただし、やはり融資条件などは厳しくなっています。

以前は、検査済証が無くても融資が受けられたのに、なぜ現在は融資が受けられないかというと、平成2年以降、減りつつはあったものの、完了検査を受けないで建物を使用してしまうケースが後を絶たなかったために、平成15年頃に国土交通省から、各金融機関に対して検査済証の無い建物への融資を控えるお達しが出たのが最大の理由です。

ちなみに、完了検査を受け、検査済証が発行される前に建物を使用してしまうと、原則、完了検査は受けられなくなります。

特に、大手金融機関になればなるほど、コンプライアンスが厳しくなっているので融資を受けることが難しいのが現状です。ただ、小さな信用金庫だと、登記さえしてあれば融資を受け付けてくれる事例もありますが、今後は無くなると考えられます。

 

検査済証が無くても融資が受けられる方法とは?

別に違法なことをするわけでもなく、特別な裏技を使う訳でもありません。

『建築基準法適合状況調査』

というのを行い、それによって建築基準法に適合していることが確認できると、

『建築基準法適合状況調査報告書』

の全ての箇所が適合になれば、検査済証とは違いますが、同等の効力を発揮します。

では、どの様な流れで行われるかと言うと『建築基準法適合状況調査の流れ』(←をクリック)を見てください。

検査済証が無くて融資や住宅ローンが受けられなくてお困りの方は是非、リデベにご連絡ください。

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連帯保証人が亡くなった場合~家賃滞納対策~

連載シリーズ 【 連帯保証人が亡くなった場合~家賃滞納対策~ 】 第 14 話 / (全 14 話)

先日、このような質問がありました。

Q.「賃借人が家賃を7ヶ月滞納しているが、自己破産宣告をするようなのですが、家賃の回収はできるでしょうか?」

弊社「連帯保証人はいらっしゃいますか?」

Q.「契約時にはいたんですけど、既に亡くなっていまして・・・」

弊社「賃借人と連帯保証人は、どのような関係ですか?」

Q.「親子です。」

弊社「連帯保証人の家族構成はどうなっているか、解りますか?」

Q.「奥様がご健在で、賃借人の他に子供が2人います。」

弊社「では、一般的に考えれば5/6は回収できますね。」

という、やりとりでした。

簡単な話ですが連帯保証債務も法定相続されます。つまり、この場合、連帯保証人が亡くなった時点で、法定相続により、妻帯者が健在なら、妻帯者が50%を相続します。そして、残りの50%を子供たちが相続することになります。

ただし、子供のうちの一人は自己破産宣告をするということは、ここからは回収不可能です。つまり、賃借人からは回収できないので1/6は諦めなければなりません。したがって、5/6だけが回収できるということになるわけです。

最大の問題は、連帯保証人の相続人の連絡先がすべて解るかということになります。

通常の賃貸借契約の場合、連帯保証人の保証能力が喪失した場合、別の連帯保証人を付けなければならないとなっていることが多いと考えられます。

このことから、相続人の連絡先を賃借人から聞き出せば良いだけの話です。賃借人から、してみれば、家賃を滞納して、自己破産をして、その請求が親兄弟に行くというのは、恥ずかしいことかもしれません。故に、それを言いたがらないかもしれませんが、それならば賃借人本人が返すしかありません。貸主としてみれば、当然の権利を行使しているわけですから、そこは強引にでも聞き出すべきでしょう。

また、目に見える財産、金銭、有価証券、不動産や、借用書のある借金(金融機関の借金)などというものに関しては、相続人は理解していることが多いのですが、連帯保証債務というものについての相続を理解していない人が多いのが一般的です。そのため、請求しても

「なんで、自分が兄弟の家賃滞納を支払わなければならないんだ!」

と、拒絶してくる場合が多いです。

そこで、民法896条を説明した上で、連帯保証人としての地位を相続している旨を説明して請求することをお勧めします。

第八百九十六条  相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

もっとも、このような事態に陥って、お困りの場合、なかなか契約当事者でない人(連帯保証人の相続人)との交渉は難しいかもしれません。

その場合は、弊社に一度、お電話でご相談ください。

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確認済証や検査済証が無い場合に増築や用途変更の方法

連載シリーズ 【 確認済証や検査済証が無い場合に増築や用途変更の方法 】 第 2 話 / (全 5 話)

先日(平成26年5月17日)の記事、『違法建築と既存不適格 検査済証が無いと増築や用途変更はできないか?』で、

Q.検査済証が無くても増築や用途変更はできるか?

A.原則的にはできません。

と書きましたが、出来る可能性が出てきました。というのは、特別に建築基準法や関連法規が変わったわけではないのですが、平成26年7月2日に国土交通省より、

『検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合調査のためのガイドライン』なるものが発行されました。

これにより、下記のような建物でも、増築や用途変更ができる可能性が出てきました。

1. 検査済証がない建物(建築当時の建築基準法の技術的指針を遵守していること)

2. 確認済証がない建物(建築当時の建築基準法の技術的指針を遵守していること)

3. 確認済証取得時の図面が無い建物

今までだと1と3でも、木造2階建て200㎡未満の建物以外は、増築や用途変更が不可能2の場合だとすべて不可能と法的に解釈されていました。(建築基準法を棒読みすると、「出来ない」とは書いていませんが、出来るための条件を整えることが不可能と解釈されていた。)

ただ、この状況では、日本の既存建築ストックが有効活用されず、さらには耐震化なども進まないことから、1~3のような状況にある建物でも、「合法的に」増築・改築・大規模な修繕・大規模な改修が出来るようになりました。また、このように建物をいじる為だけではなく、「建築基準法適合調査」に合格することで「検査済証」があるのと同等と評価されることで、今まで金融機関が融資の判断基準にしていた検査済証の有無も変わってくると考えられます。

ただ、ここで注意しなければ、ならないことがあります。

① その建物が建てられた当時の法律に適合していること

② 今後は、違法増築等に対して厳しく対処してくると考えられること

この2点には注意が必要です。

特に②です。そもそも、検査済証が取得されていない建物は平成11年の段階で約50%あったと考えられています。その後、民間機関に確認申請業務が移行され、かなり改善されました。つまり、完了検査を受領しないことに対して、行政期間が甘かったという判断もできます。それにも関わらず、増築もダメ、大規模な修繕や模様替えもダメとも言いきれず、黙認していた観もあります。

しかし、このガイドラインが出てきたことによって、物理的には、検査済証が無くても、合法的に増築等が出来るようになったので、今後は違法増築等に対して、行政機関が黙認することもなくなってくると考えられます。

検査済証が無い場合であっても、確認申請済証や確認申請図面、構造計算書がある場合で確認申請図面通りに建物が建っている場合には比較的に容易に適合調査ができると考えられますが、確認申請図面が無い場合や確認申請図面通りに建物が建っていない場合などは、まずは現況図面の作成を行い、新築時の建築基準法の技術的指針に適合しているかのチェックが必要となります。

建物の図面というのは、建っていない建物の図面を作成するよりも、建っている建物の図面を復元する方がはるかに大変ですし、現在の法律に適合している図面を描くより、新築時の法律に適合しているかのチェックの方が大変です。

ですから、確認申請図面が無い場合には新築時並みの設計費用が掛かってしまうことにはなりますが、それにより、増築が可能になったり、財産価値が回復するのであれば、一考の余地があると考えられます。

 

確認申請済証や検査済証がなくてお困りの方は

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不動産流通機構会員専用の情報交換サービス(レインズ)について

みなさんは「レインズ」というサイトをご存知でしょうか?もっとも、宅建業者で知らない人はいないのは当然ですが、宅建業者でない方だと、意外に知らない人が多いのが実態です。

そこで、レインズについてちょっと説明をします。

不動産会社が、主に中古物件や土地情報を交換するための不動産情報ネットワークの一つです。「Real Estate Information Network System」を省略して「REINS(レインズ)」と呼ばれています。

旧建設省がスムーズな取引を促すために作った機関で、正式には指定流通機構といいます。全国に(公財)東日本不動産流通機構 、(公社)中部圏不動産流通機構、 (公社)近畿圏不動産流通機構、 (公社)西日本不動産流通機構の4つのグループがあります。レインズの会員会社(宅建業者)は、売却もしくは賃貸で専属専任媒介契約、専任媒介契約の依頼を受けた物件情報を各地域の本部に登録するなどの義務があります。

これにより、専属専任媒介契約、専任媒介契約を受けた業者が多くの仲介業者に不動産情報を公開することで、より多くのお客さんに情報を公開するシステムが構築されました。

ところが、このレインズ不要論が存在します。

レインズとは、宅建業者専用のサイトですから、一般の方は閲覧できません。ここら辺がアットホームSUMOなどの民間サイトとの違いです。ただ、民間サイトは、不動産業者が任意で掲載するので、一般媒介契約の場合、レインズにも民間サイトにも掲載されないという場合もあります。

では、なぜにレインズが一般公開されないかというと、いろいろな意見があるのですが、不動産業者というのは、仲介手数料を売主もしくは貸主と買主もしくは借主の双方から、貰うのが一般的です。もし、レインズを一般公開してしまうと、その情報を掲載した専属専任媒介契約もしくは専任媒介契約を持っている業者が仲介手数料を独占してしまうからです。簡単に言えば。仲介業者を守るためのシステムというわけです。

しかし、最近は不動産所有者が昔からの地主から、不動産投資家へと多様化しているので専属専任媒介契約や専任媒介契約が少なくなり、売主や貸主が複数の不動産屋さんと媒介契約を結ぶ一般媒介契約が主流になってきているので、レインズそのものの存在価値が問われている状態になってきました。

以前は、お客さんから購入したい物件や賃貸したい物件を探す依頼を受けた時にレインズを見て調べたものですが、最近はあまり役に立たないということで、レインズで調べないで、仲間内の不動産会社に問い合わせて終わりということもあります。

また、専属専任媒介契約や専任媒介契約を結べば、その不動産業者は、必ずレインズに情報を掲載しなければならなくなります。時間さえかければ、自分の会社で買主もしくは借主を探せるような物件の場合、レインズに情報を載せて、他の仲介業者と手数料を半分に分けないといけないので、わざと一般媒介契約にする不動産業者もいます。そして、売却や賃貸が難しい物件だけをレインズに掲載するという傾向もでてきたので、レインズにはろくな物件がないということもあります。

また、レインズの会費は自動的に徴収されますが、アットホームSUMOは各不動産屋さんが掲載料を払って載せています。もし、アットホームSUMOにも掲載しなくても売却や賃貸ができる本当の優良物件はネットに情報が出ない物件というのもあります。

ときどき、レインズに掲載しないことが、不動産会社が仲介手数料を独占したいだけで、売却価格や賃料を損ねることになるので、そういう不動産会社は『悪い業者』という人もいますが、最近ではレインズに載せなければならない苦しい物件と言った方が良いかもしれません。

そして、売れ残ったり、借り手がいつまでもつかずにレインズにいつまでも載っている物件を『有名物件』と言いますが、『有名物件』などと業者間で揶揄されるようになると、その物件は収拾が付かなくなります。

ですから、ネットで公開されている物件の中で、

「これは良い物件だ!」

と思っても、本当に良い物件なら、他にも多くの人が良い物件だと思っているはずです。それが掲載されてから、何日も残っているということは、なんらかの問題があるということもありますので注意が必要です。

 

弊社では、未公開投資用物件も取り扱っています。

物件情報をご希望の方は、上記問い合わせホーム(←クリックすれば開きます。)から、お問合せ用件に『投資用物件希望』と記入して『送信』ボタンをクリックして下さい。(会社名が必須条件になっています。個人の方は会社名に「個人」と書いて下さい。)

直接、お電話でのお問合せにも、お答えします。特に、物件情報をFAXでご希望の場合には、お気軽にお電話ください。

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賃貸物件の所有者変更(オーナーチェンジ)の借主への通知

 

時々、質問をされるのですが、

「賃貸物件の所有者変更(オーナーチェンジ)をした場合、借主や連帯保証人の承諾を取る必要がありますか?」

という質問をうけます。解答は

「承諾を取る必要はありません。ただし、通知は出しておいた方が良いでしょう。」

となります。

以前、私がアセットマネージャーをやっていた時に、賃貸物件の売買の際に、同じ仕事に携わった地方銀行出身のアセットマネージャーが

「もし、賃借人に貸主変更を拒絶されて賃料の支払いを拒絶したり、連帯保証人が貸主変更を拒絶した場合に連帯保証人がいなくなると困るから、賃貸人と連帯保証人から承諾を取ろう」

と言いだしました。その賃貸物件、122世帯の賃貸マンションですから、その承諾を取っていたらいつになるやら・・・というような話です。しかし、実際には、賃借人や連帯保証人に所有者変更を拒絶する権利は有していません。

実際に判例もちゃんとあります。

大判昭和6年5月29日新聞329号18頁等(要旨)

賃貸不動産の所有者に変更があった場合、特約がない限り、賃借人・新所有者間に、従来の賃貸借関係がそのまま移転・存続する。

このことから、所有者が変わっても賃貸関係がそのまま新所有者に移るので、その賃貸関係を借主側が拒絶することは出来ないのです。

もっとも、地方銀行出身のアセットマネージャーは、私がこの判例をもって説明しても、納得していませんでした。まぁ、今まで自分がアセットマネージャーとして余程、自信があったのに、判例まで持ち出されて否定されたので悔しかったのだとは思います。ですから、私は、

「取引までの時間が無いから、今回は通知を出すだけにしよう」

と言って納得してもらいました。

この判例だけを見ると、通知すら出す必要性が無いように感じますが、法的には必要は無いのですが実務レベルで問題が発生します。

それは、借主が貸主の変更を知らないと、旧貸主に家賃を払い続けてしまうからです。

また、新貸主からだけの通知だと、新手の詐欺と思われてしまう可能性もあるので(実際にありました。)、少なくとも、新貸主と旧貸主の連名で、その通知を出します。さらに所有者変更になった登記情報か、新貸主、旧貸主の印鑑証明の複写を同封する方が良いでしょう。

貸主が変更になった物件の借主から、下記のような質問がありました。いずれも、新貸主より、

「今まで、家賃は手渡しだったのに、振り込みに変わった。振込手数料は借主負担と言われた。」

「ペット可ということで入居したのに、猫を飼っていることを理由に退去を迫られた。」

「飲食店可ということで、ラーメン店をやっているが物販店しか認めないと言われた。」

などという質問ですが、上記の判例の通りで、『従来の賃貸借関係がそのまま移転・存続する。』となるので、いずれも新貸主の主張は通らないことは、注意が必要です。

 

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賃貸住宅に対する消費税増税の対応

連載シリーズ 【 賃貸住宅に対する消費税増税の対応 】 第 3 話 / (全 4 話)

そもそも、住宅は課税対象にはなりません。

その為、賃貸住宅の場合、消費税が増税になったからと言って、それだけを理由に賃料を上げるということはおかしな話になります。

貸主が宅建業者ではなく、かつ貸主本人から、それを告知するのであれば、特段と罪になることはないです。(借主が消費者庁あたりに、文句を言えば、何らかの注意を受ける可能性はあります。)しかし、当然ですが、課税対象ではないので、借主に拒絶、もしくは無視されても、何ら文句を言うことはできません。

では、貸主が宅建業者であり、貸主から告知する場合や、貸主がそれを仲介業者や管理会社(管理会社が宅建業者だった場合)は、違法行為となります。

なんの法律に抵触するかというと、宅建業法第47条に抵触します。

第四十七条  宅地建物取引業者は、その業務に関して、宅地建物取引業者の相手方等に対し、次に掲げる行為をしてはならない。

  宅地若しくは建物の売買、交換若しくは賃借の契約の締結について勧誘をするに際し、又はその契約の申込みの撤回若しくは解除若しくは宅地建物取引業に関する取引により生じた債権の行使を妨げるため、次のいずれかに該当する事項について、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為

この『故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為』の部分に抵触するのです。

先に書いた通り、住宅の賃料は消費税の課税対象外です。それにも関わらず、借主に、あたかも住宅の賃料に消費税が課税対象であることを告げる行為は、『故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為』となります。

仮に、その仲介業者が、『住宅の賃料は課税対象外』ということを知らなければ『故意に事実を告げず』の部分には対象とはならない可能性はありますが、一般的には

「そんなことも知らずに、宅建業者をやっていたのか!」

と判断されるでしょうし、知っていたかどうかは別としても『不実のことを告げる行為』に対して、言い訳はできません。

しかし、貸主側の気持ちも解らなくはありません。

そもそも、住宅の賃料が課税対象外であっても、賃貸住宅の維持管理費は、課税対象ですから、建物所有者である貸主は、その賃貸住宅の維持管理費において、消費税は払うけど、貰うところがないという矛盾したことが発生します。さらに言うならば、住宅を購入する際には、建物代には消費税は税対象ですし、その建物の維持管理も所有者が消費税は課税されます。

このことから、借主に、「消費税が増税になったことにより、維持管理費が上がったので賃料を値上げしたい」という旨を正直に伝えるべきでしょう。

これは私見になりますが、私は賃貸住宅の所有者保護のことを消費税増税の際に考えておくべきだったと考えています。

消費税増税の際にもっとも懸念されていたことは、消費税増税は経済的弱者を苦しめるということでした。その観点からも「貸主と借主では、借主は一般的に経済的弱者」という判断をしたのだろうことが想像されます。それは、一部の考え方において事実なのですが、現在の賃貸住宅というのは、投資目的で所有している割合が非常に増えています。もちろん、地主が持っているものも依然として多いのも理解しています。

しかし、現在の消費税率について、私は以下の理由から上げざるを得ないと考えています。

① 社会保障費などが高齢化社会にともない増えていくこと

② 日本経済を相対的に守るべく法人税率を引き下げること

③ 所得税に関しても、富裕層が資産管理会社化することや、海外移住などをされた場合、対処が難しいことから所得税も諸外国以上には、上げにくいこと

④ 諸外国の消費税率が日本よりも高い国(特に先進国)が多いこと

以上のことから、消費税は上がっていくと考えています。

この場合、日本の住宅に関する賃料の考え方、特に敷金に関する法律を考えてみると、

『通常の生活を行っていて、損耗したものについては、賃料の範囲に含まれるから、その修繕費用を敷金で負担させてはならない』

と、なっています。とすれば、建物の維持管理費や共益費が、消費税の課税対象に含まれなければ話は矛盾してきます。

もし、この状態を放置して、消費税を上げていくと考えます。

よく、分譲マンションや、分譲戸建て住宅の販売の際に、現在、支払っている家賃と住宅ローンの比較が出てきます。

ところが、消費税が増税していくと、分譲マンションや分譲戸建て住宅の販売は、常に消費税分のハンデを背負うことになります。これから建てる新築の賃貸マンションやアパートは、その分、最初から家賃に上乗せすればという稚拙な意見もあります。家賃というのは、掛かった原価で決まるものではなく、周辺相場で決まるものです。このことから、新築の賃貸マンションへの投資は減り、さらに分譲マンションや分譲戸建ても減っていきます。これは、日本経済にとって決して良いことではありません。

もちろん、借主に私の私見を展開してもご理解してもらうことは出来ないということは、よく解っています。人間と言うのは、原則として社会よりも個人を大切にする傾向にあります。

そのことからも、賃貸住宅に於いて、今回の消費税増税に伴う、賃料の値上げに関して、借主には、住環境維持のために協力を願いたいということを説明するべきだと私は考えています。

私も賃貸住宅に住んでいます。ちょっと古いですが、非常に住環境の良い賃貸マンションです。私の住んでいるマンションが、家族のためにもいつまでも良い住環境を維持するために貸主と一緒に考えていくべきだと思います。借主も住環境維持を何か考えるべきだと思います。

「賃貸住宅の消費税増税に伴う賃料の値上のお願い」の雛形無料ダウンロードはこちらをクリックして下さい。

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「賃貸住宅の消費税増税に伴う賃料の値上のお願い」の雛形無料ダウンロード

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「消費税増税に伴う賃料値上げのお知らせ」の雛形ダウンロード

まず、消費税増税に伴って、賃料の値上げが出来るかどうかについては、『消費税増税で賃料は値上げできるのか?』に書いていますので、そちらを参照ください。

さて、重要なのは、「消費税増税に伴う賃料値上げのお知らせ」を出したからと言って、条件によっては、借主が応じない可能性も十分にありますが、応じてくれた場合に、「消費税増税に伴う賃料値上げのお知らせ」だけでは不十分ということです。

そこで、「消費税増税に伴う賃料値上げに関する合意書」も一緒にご用意しましたので、そちらも併せてご利用ください。

「消費税増税に伴う賃料値上げのお知らせ」に相手が合意し、その件について、本契約書そのものを書き換えるのであれば「合意書」の必要性はありませんが、本契約書を書き換えないのであれば「合意書」を締結しておかないと不十分ということになります。

 

「消費税増税に伴う賃料値上げのお知らせ」と「合意書」の無料雛形のダウンロード

                    

 

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消費税増税で賃料は値上げできるのか?

連載シリーズ 【 消費税増税で賃料は値上げできるのか? 】 第 1 話 / (全 4 話)

さて、ブログの更新が出来ない間に、消費税が増税になってしまいました。

3月までに非常にお電話で多くのお問合せを頂いていたので、本当はブログに整理して書いておきたかったのですが、できませんでした。

さて、今更ながら、家賃に掛かる消費税について書いておきます。

まず、増税の有無に関わらず、消費税の掛かるものと掛からないものについて書いておきます。

課税対象

・住宅以外の建物(土地も一緒に借りている場合は土地の賃料と建物の賃料を合算)

・駐車場

非課税対象

・住宅

・土地だけを借りている場合(借地)

となりますので、平成26年の消費税増税であっても、賃貸アパートや賃貸マンションなどの賃貸住宅でも非課税です。ここで、ポイントなのは、既に賃貸住宅を借りているのに、消費税を徴収されている方がいるとすれば問題です。もし、そういう方がいるとすれば消費税法について、

ます、課税対象の住宅以外のものについて、今回の消費税増税によって非課税になる場合があるので、それについて書いておきます。下記の3つの条件がすべて揃うと増税対象にはなりません。

1.平成25年9月30日までに賃貸借契約が締結されていること

2.有期契約であること

3.税込み賃料で契約していること

例えば、月105,000円(税込)で契約しており、消費税を除く賃料が明記されていない場合

4.貸主が個人などの、非課税業者の場合

5.賃料を貸主側から変更できない文言が契約書に入っていること

となります。

1~4については、よくある事なのですが、5については、まずないでしょう。

5の様なケースが存在するのかを国税庁に問い合わせてみたところ、行政との賃貸借契約の場合にはあり得るそうです。(実際には、その様な契約書は見たことがありません。)

つまり、消費位税増税が影響でない、非住宅系の賃貸借契約は、殆どないと言うことになります。

ここで、問題になるのは3のケースです。

3のケースの事例で考えた場合

月額賃料 金105,000円(税込・賃料100,000円/月・消費税5,000円/月)

と、契約書に明記されていれば、借主は、消費税納税分は支払わなければなりません。問題は、消費税を除く賃料が明記されておらず、また消費税も明記されていない場合、

『税込で契約しているのだから、消費税が上がろうが、賃料は同じでいいだろう』

という解釈もできなくはありません。当然、契約書には貸主から賃料が上げられる旨が記載されているので、

『消費税増税にともない賃料を月額108,000円にします。』

と貸主が言うのですが、上記の解釈から、借主がこれを拒絶できるのではないかという疑問がでてくるはずです。

そこで、この点についても国税庁に問合せをしてみました。

「貸主と借主で、話し合ってもらうしかないですね。」

何とも、歯切れの悪い回答が、帰ってきました。

つまり、

税込賃料だけで、消費税額が明記されていない契約の場合、貸主は消費税納税にともなう、賃料の値上げ依頼はできるが、借主も拒絶することもできる。

ということになります。

「消費税増税に伴う賃料値上げのお知らせ」の雛形無料ダウンロードは、こちらをクリックして下さい。

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家賃滞納 借家人への念書・覚書の出し方 【立退き】

カテゴリ:ブログ / 不動産投資
連載シリーズ 【 家賃滞納 借家人への念書・覚書の出し方 【立退き】 】 第 2 話 / (全 14 話)

まずは、電話催促の方法です。

第1話で書きましたが、「支払日を忘れていた。」、「家賃支払日に急病などで入院してしまった。」というのも、退院後にちゃんと支払える場合は除きます。

1.家賃滞納から、1週間~2週間で借家人に電話を入れて催促をする。

1週間~2週間と書きましたが、できれば1週間で電話を掛けるのが良いでしょう。これは前回も書きましたが、家賃滞納の原因が事故だった場合に被害を最小限に食い止めるためです。

ここで、書いている事故とは、借家人が交通事故にあったとか、貸室の外であった事故のことではありません。書きにくいのですが・・・

・自殺

・他殺

・病死などの孤独死

などの死亡している場合です。私は、自分が関わった物件で全てに遭遇したことがあります。亡くなった方には気の毒な話しを書きます。病死などの自然死の場合は事故物件にはなりませんが、自殺や他殺の場合は、その物件自体が事故物件として取り扱われることになります。

起こってしまったことは、取り返しがつかないので、被害を最小限に食い止めることが肝心です。遺体の損傷が激しくなってくると、清掃も大変ですし、同じ物件の居住者まで退去してしまいます。

このため、如何に早く発見するかが大事なのですが、だからと言って、1週間で電話連絡がつかないからと言って、鍵をいきなり開けて貸室に入るわけにもいきません。

電話で連絡が取れた場合も、いきなり怒ってはダメです。常習的に滞納をしている人の場合でも怒ってはダメです。常習的に滞納している人への対応は次回以降に書きますが、紙面を持って対応します。

まずは

「家賃の振込み(支払い)をお忘れではないですか?」

と丁寧に聞きます。そして、いつまでに支払ってくれるかの確認をとります。

携帯電話にかける場合には

「家賃のお支払いがまだのようですが、今、お時間よろしいですか?」

と聞きます。ここで、相手が

「今は都合が悪い・・・」

という旨のことを言われた場合には、いつまでに折り返し電話をくれるように伝えます。相手が仕事で打合せ中などの場合、家賃滞納の話は他人には聞かれたくないですし、強引にその話をすると信頼関係を損ねたり、営業妨害になったりする場合もあります。

この時に支払期日が1週間以上、待ってほしいという場合には、「念書」を取ります。

念書の雛形はこちらから無料ダウンロードできます。

念書の取り方ですが、出来れば、ちゃんと会って念書に、署名捺印をしてもらいます。この時のポイントは、念書を書いた日の日付といつまでに、支払うのかの日付を必ず記入します。

そして、捺印ですが、絶対に実印を使ってもらい、印鑑証明も貰います。また、連帯保証人にも、署名捺印を貰います。こちらも実印と印鑑証明を貰います。

どうしても会って念書に署名捺印が貰えない場合、例えば、家主が賃貸物件から離れた場所に住んでいる場合などの家主側の問題で会えない場合、借家人が仕事などで、どうしても会いに来られない場合などは、無理せずに、簡易書留に念書と送付状、それに返信用封筒(簡易書留にして切手も貼っておきます。)を入れて送ります。送付状には、本人の署名捺印、連帯保証人の署名捺印、各々の印鑑証明を添付して送り返す旨を書きます。

ここまでやると、念書を作る前に大体の人は支払ってくれるのが普通です。

というのは、連帯保証人に家賃滞納がばれたりするのは、結構恥ずかしいものです。それに、印鑑証明を用意したりするのも面倒です。そして、何よりも、念書出すこと自体がプレッシャーになるはずです。

もし、支払い期日が1ヶ月を過ぎる場合は、契約書に家賃滞納の場合の損害利息も合わせて支払う旨を書く覚書にします。

覚書の雛形はこちらから無料ダウンロードできます。

もちろん、連帯保証人の実印、印鑑証明ももらいます。そして「確定日付」を公証人役場で登録します。できれば、公正証書にする方が良いでしょう。この場合は、公証人役場に借家人本人と連帯保証人にも来てもらいます。また、以前の記事(「公正証書の効力 ~立ち退きの場合~」)に書きましたが、公正証書には立退きの効力はありませ。しかし、金銭債権の強制執行権はあります。

そもそも、支払期日が1ヶ月を過ぎる場合というのは、次月の家賃よりもあとに当月の家賃を支払うという矛盾が発生します。

この時点で家賃を滞納している借家人は、相当、経済的に困窮しているはずです。ということは、仮に公正証書を作り、金銭債権の強制執行権を行使したとしても、無いものは回収できません。だからこそ、連帯保証人にも公正証書に署名捺印してもらいます。ここで起こることは・・・

1.連帯保証人が公正証書作成の前に家賃を代納してくれる。

2.公正証書作成前に連帯保証人が借家人に家賃をちゃんと払うように催促してくれる。

3.公正証書作成前に借家人と連帯保証人が話し合い、双方とも支払い能力が無いときには退去の相談をする。

一般的な考え方の人であれば、この3つのパターンになるので公正証書作成前にことが片付くはずです。

もし相手が一般的な考え方を持っていない場合や、余程、困窮している場合は、公正証書の作成に応じてきます。つまり、公正証書を作って金銭債務の強制執行をされた時点で破産する覚悟があるとか、行く場所がないからとりあえず応じているという場合も考えられます。

例外的に将来に支払う見込みがあるケースがあって応じてくる場合もあります。

つまり、公正証書の作成に応じてくるようなケースは、要注意の事態と考えてよいでしょう。心の中で、この借家人の退去準備をしなくてはならない時と考えられます。

その場合には、公正証書に

・ 期日までに支払えなかった場合は賃貸借契約の解除に応じる。

・ 合意解約の和解調書に応じる。

などの文言を付け加えます。もちろん、公正証書でこの文言に対する強制執行権はありませんが、裁判になった場合は、ほぼ確定的な証拠になります。

この覚書を案文として、公証人役場に持って行くと、公証人が公正証書を作ってくれます。案文は、公証人役場にもよりますが、事前に持っていくかFAXで送ります。

次回は電話連絡がつかなかった場合を書きます。

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