検査済証が無くて融資(ローン)が受けられない場合の救済方法

以前は、検査済証が無くても簡単に融資を受けられましたが、最近では、検査済証が無いと言うだけで、融資を受けつけてくれない金融機関が多くなってきています。

ここでは検査済証が無くても、融資が受けられる方法を書きます。

 

Point 検査済証とは

検査済証とは、建物の工事が完了してから未使用の状態で4日以内に、工事完了届を行政機関等に提出し、提出後、1週間以内に建物を検査してもらい、確認申請許可通りに建物が建てられていることが確認された建物に発行されるものです。

検査済証がない建物について『手続き上の問題があるだけで、直ちに違反建築(違法建築)とは言えない。』と言う方がいますが、違反建築(違法建築)とは、一般的に建築基準法に抵触している建物のことを言います。完了検査を受けていないということは、建築基準法第7条に抵触しているので違反建築(違法建築)であり、罰則規定もあります。

 

まったく、融資が受けられないかというと、平成26年12月現在では、金融機関によっては受けられるケースもあるようです。ただし、やはり融資条件などは厳しくなっています。

以前は、検査済証が無くても融資が受けられたのに、なぜ現在は融資が受けられないかというと、平成2年以降、減りつつはあったものの、完了検査を受けないで建物を使用してしまうケースが後を絶たなかったために、平成15年頃に国土交通省から、各金融機関に対して検査済証の無い建物への融資を控えるお達しが出たのが最大の理由です。

ちなみに、完了検査を受け、検査済証が発行される前に建物を使用してしまうと、原則、完了検査は受けられなくなります。

特に、大手金融機関になればなるほど、コンプライアンスが厳しくなっているので融資を受けることが難しいのが現状です。ただ、小さな信用金庫だと、登記さえしてあれば融資を受け付けてくれる事例もありますが、今後は無くなると考えられます。

 

検査済証が無くても融資が受けられる方法とは?

別に違法なことをするわけでもなく、特別な裏技を使う訳でもありません。

『建築基準法適合状況調査』

というのを行い、それによって建築基準法に適合していることが確認できると、

『建築基準法適合状況調査報告書』

の全ての箇所が適合になれば、検査済証とは違いますが、同等の効力を発揮します。

では、どの様な流れで行われるかと言うと『建築基準法適合状況調査の流れ』(←をクリック)を見てください。

検査済証が無くて融資や住宅ローンが受けられなくてお困りの方は是非、リデベにご連絡ください。

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建築基準法適合状況調査の流れ(検査済証の無い建物を適法化する方法)

① 確認済証の副本と確認申請時の図面の有無を確認する。

副本と図面がある場合は②へ進む。無い場合は③へ進む

② 一般木造住宅2階建て100㎡未満の建物以外の場合は構造計算書の有無を確認する。

構造計算書が無い場合は④に進む。

一般木造住宅2階建て100㎡未満の建物、もしくは構造計算書がある場合は⑤に進む。

③ 建築士事務所(出来れば一級建築士事務所)に依頼して、現況図面の作成を依頼し、現況図面作成後に④に進む。

④ 現況図面をもとに構造計算を実施する。

⑤ ①の確認申請時の図面もしくは③で作成した現況図面が、建物が建てられた時点の建築基準法に適合しているかを一級建築士に確認してもらう。

この時点で、建築基準法に大きく違反しており、是正するのに建て直す方が、経済的に有利な場合には、建築基準法適合調査を中止する。

概ね建築基準法に適合している、もしくは軽度の違反(建て直すよりも是正する方が遥かに経済的に有利な違反)がある程度である場合には、⑥に進む。

⑥ 依頼した建築士に『建築基準法適合調査』を第三者機関に依頼してもらう。

この時点で依頼された建築は特定行政庁との協議を行い、第三者機関に議事録で報告を行う。⑦に進む。

⑦ 第三者機関が『建築基準法適合調査』を行い、『建築基準法適合調査報告書』のドラフトを作成する。

不適合箇所が無ければ、『建築基準法適合判定合格状況調査報告書』が発行されます。

不適合箇所がある場合は⑧に進みます。

⑧ 依頼した建築士に不適合箇所についての是正方法等を第三者機関と協議して貰い、不適合箇所を是正する工事を行う。その是正箇所を依頼した建築士に写真などを取って貰い、第三者機関に報告してもらう。是正完了を第三者機関が認めてもらえば『建築基準法適合判定状況調査報告書』が貰えます。

建築基準法適合判定状況調査報告書は、不適合でも貰えますが、報告書の中に『不適合』箇所の指摘が残ったままになると、その効力がありません。 この場合は違反建築物である証明書にしかなりませんので注意が必要です。

ただし、『建築基準法適合調査』が出来るようになったのは、平成26年7月2日の国土交通省発表のガイドラインからで、すべての建築士事務所が引き受けてくれる訳ではありません。

価格については、建物の規模、築年数、構造、確認済証の副本の有無、確認申請時の図面の有無、建築基準法の技術的指針への違反の程度によって大きく異なります。

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違法建築と欠陥住宅 ~不法行為で戦う~

連載シリーズ 【 違法建築と欠陥住宅 ~不法行為で戦う~ 】 第 3 話 / (全 3 話)

前回までで、欠陥住宅とはどの様な状態かの確認をしました。

ここで、ハウスメーカーなどの施工会社の意志確認を再度しておきましょう。施工会社がこちらの要望を受け入れてくれて、建物の瑕疵を直してくれれば、施工会社と争うことはありません。また、直してくれない場合、こちら側が過剰な若しくは無理な修繕依頼を

していないかを常識的な専門家に見てもらう必要性があります。(前回にも書いた、欠陥住宅で争いを起こして商売にしているような建築士はダメです。)

そこで、明らかに施工会社側に瑕疵はあると判定された場合について書きます。

 

★解決に向かって戦略を立てる

そこで相手方に対し、何を持って戦うのかを明確にしていかなければなりません。前回も書きましたが、

1.建築基準法及び関連法規をもって戦う(民法709条)

2.瑕疵担保責任を持って戦う(民法566条及び570条)

3.債務不履行をもって戦う(民法415条)

この3つのどのパターンに当てはまるかを整理しておかなければなりません。『欠陥住宅問題』は、この3つの問題のどれかに当てはまることが殆どです。(ただし。中古物件の購入や、建物が自己の居住用でない場合などは違う問題も発生します。)

1.建築基準法及び関連法規をもって戦う(民法709条)

不法行為を持って戦う。

例えば、当社に相談がもっとも多いのは

「検査済証がない」

という問題です。今まで、何の疑問にも思っていなかったが、いざ増築をしようと思ったら、検査済証がなくて、増築が出来なかった・・・。などという問題です。検査済証が無いということは、検査済証を紛失したか、完了検査を受けていないということになります。紛失しただけなら、面倒ですが、あまり問題にはなりません。しかし、完了検査を受けていないとなると、これは立派な建築基準法違反です。

建築基準法第七条  

建築主は、第六条第一項の規定による工事を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、建築主事の検査を申請しなければならない。

 前項の規定による申請は、第六条第一項の規定による工事が完了した日から四日以内に建築主事に到達するように、しなければならない。

つまり、建築基準法に抵触しているわけですから、これは不法行為になると考えられます。この話をすると、途端に

「その施工会社や設計事務所を不法行為で訴えましょう!」

とか

「その施工会社や設計事務所を特定行政庁に告発しましょう!」

と言いだす方がいます。しかし、条文をよく読んでみれば解ると思いますが、完了検査の申請は「建築主」がしなければならない。と、なっています。そんなこと、知っている一般の方はいないです。ですから、当然、施工会社や設計事務所が黙っていると完了検査を受けないなんてことになります。実際に建築主によって完了検査の申請をするかというと、施工会社や設計事務所の建築士が代理で行うのが一般的です。では、一般的でないことをしたから、相手が悪いかと言うと、一般的でないことをしたから、即座に民法に抵触しているという論理が通用するわけがありません。

※ 実際のところ当社では、工務店(設計施工一括請負の設計事務所登録をしている工務店)が完了検査の申請を怠り、施主は完了検査を受けなければならないことを知らずに、工務店から引き渡された時点でテナントに貸して、テナントが内装工事を始めてしまったというケースで、その設計事務所に「不法行為」を弁護士経由で指摘してもらったことがあります。これは、建築基準法第7条に違反したのではなく、建築士法第18条に抵触しているという理由です。ただし、これはその他のもっと重大な問題があった中の一つであり、このこと単体をもって、相手方に勝てるとまでは言えません。

建築士法 第十八条  

建築士は、設計を行う場合においては、設計に係る建築物が法令又は条例の定める建築物に関する基準に適合するようにしなければならない。

 建築士は、設計を行う場合においては、設計の委託者に対し、設計の内容に関して適切な説明を行うように努めなければならない。

 建築士は、工事監理を行う場合において、工事が設計図書のとおりに実施されていないと認めるときは、直ちに、工事施工者に対して、その旨を指摘し、当該工事を設計図書のとおりに実施するよう求め、当該工事施工者がこれに従わないときは、その旨を建築主に報告しなければならない。

 

また、最近の建物で、完了検査は受けていなくとも、確認申請を出さないで工事をするということは殆どありません。(最近、私の知人の工務店で確認申請を出さずに工事をやって、特定行政庁から、物凄く怒られていた人がいましたが・・・)確認申請を出して、確認申請許可証があるということは、計画そのものは合法だったと考えられるので、図面通りに建物が作られているのであれば、不法行為は問えないことになります。

では、どのような場面が不法行為に当てはまるかというと、

① 虚偽の説明により、確認申請図面を作成させられた。

② 完了検査後に確認申請図面とは違う工事を行った。

③ 完了検査で検査官が、気が付かないような部分で、設計図書に基づく性能が無いものを使った。

④ 完了検査で検査官が、気が付かないような部分で、設計図書通りに作られていなかった。

③と④は、どちらも確認申請書通りに作られていないことになりますから、完全な不法行為です。ただし、設計図書では、床は水平だが、僅かに傾いていたら、即座に不法行為かと言うと、それは施工誤差の範囲の場合もあります。ただし、欠陥住宅でもっとも多いのは③と④だと考えられます。この場合、その事象が、故意か過失かよりも、不法行為に該当するほどの瑕疵かどうかを客観的に示す必要性があります。主や所有者の主観論で

「これは重大な瑕疵だ!大変、危険だ!」

と大騒ぎしても、何と対比して重大な瑕疵なのか、何と対比して危険なのかが、解らなければ、相手方も納得しないし、裁判になっても裁判官も解らないということになります。つまり、皆が納得できる客観的データを提出しなければ、単なるモンスタークレーマーと見られてしまう場合もあります。

簡単に違法建築と一言で言っても、本当に建築基準法やその関連法規に基づいて違法建築になっているかを調査しなければなりません。

また、違法建築だからと言って、その建物すべてを建て直させるというのも至難の業です。

民法第六百三十五条  仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。

これについて、最高裁第三小法廷2002年9月24日判決で、建替えなければ、注文者の目的を達成できないほどの場合は、その建替え費用を負担するとなったが、そこまでの状況は極めて異例のケースと考えられます。

この様に、確認申請を受領していないとか、完了検査を受領していないなどという場合などの明らかな建築基準法違反の場合は、戦いやすいのですが、細かい技術論で戦い始めると意外と時間も掛かり、面倒なことになることが多いと言えます。

勝てるかもしれないけど、勝った実感が湧かないというパターンかもしれません。

 

では、次回は『2.瑕疵担保責任をもって戦う(民法566条及び570条)』の戦い方について書きたいと考えています。

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違法建築と欠陥住宅 ~欠陥住宅問題が起こったら何をすべきか?~

前回、欠陥住宅とは、どのようなものかの定義が曖昧だということは書きましたが、基本的には、客観的判断材料となる資料と証拠が必要であることを書きました。

しかし、『欠陥住宅問題』に直面した時に、冷静に対応できない方が多くいます。

重大な構造的問題からクロスのわずかなシワも同じように捉えて、「あれもダメ、これもダメ」と大騒ぎしだす人がいます。そして、

「役所(検査機関)も適切な検査をしていないから、役所も悪い!」

と、設計事務所、施工会社、市役所、県庁、国土交通省とあちこちに怒鳴り込む人がいます。

構造的重大な問題もクロスの貼り方も問題なのは、よくわかります。検査機関がちゃんと検査をしていれば、この様な問題にならなかったという、お気持ちも理解できなくはありません。

 『欠陥住宅問題』に直面したときに考えなければならないことは、自分が何をしたいのかを明確にすることです。自分が何をしたいか・・・通常は『欠陥住宅問題を解決』することになると考えられます。

ところが、ここで的確な戦略を立てないと、『欠陥住宅問題』は泥沼化するだけになってしまいます。例えば、見た目で解りやすい施工不良を捉えて、施工会社のアフターサービス担当に大騒ぎをしてみたり、自分で天井点検口や床下点検口から、構造を見て、わずかな施工不良を役所(調査機関)の見落としだと、役所に行って大騒ぎをする人がいます。そして、施工会社や役所(調査機関)に建築基準法等や何らかの技術的指針を示して反論されると、「建築基準法が悪い」

とまで言いだす人がいます。欠陥住宅問題に直面した人の中で、もっとも勝てない、そして解決できないパターンです。仮に勝ったとしても、事件屋みたいな人にいっぱいお金を搾取されているだけのパターンを多く見ます。(弁護士費用や調査した建築士に支払う費用と損害賠償の割合が合わない。)

施工会社の手抜き工事、役所(調査機関)の見落とし、建築基準法等の矛盾点、どれも存在するのは建築士であれば、多かれ少なかれ、知っていることです。

例えば、雨漏りがあったとします。施工会社との信頼関係が完全に成立していると、施工会社に電話をして、その施工会社がすぐに来てくれて、雨漏りを修理してくれれば、それで終わりです。実は『雨漏りをした家』なので、欠陥住宅と言えば欠陥住宅なので、ここで解決してしまった方は、自分が欠陥住宅に住んでいるとさえ思わず、

「うちを建ててくれた施工会社は対応も良くて・・・」

と思っていることが多かったりします。実際に私がハウスメーカーに勤めていた時に雨漏りがあったけど、たまたま、その近くの現場にいた監督がクレームから1時間程で、雨漏りの家に到着。腕のいい現場監督ですぐに原因を解明。業者をその日に手配して終了。後日、改めて放水試験(わざと水を掛けて雨漏りしないかをする試験)をして問題解決でした。

その結果、そのお客様は、数か月後に別のお客様を紹介してくれました。時々、こういうお客様にも

「ハウスメーカーなんかに騙されちゃダメですよ!損害賠償請求しましょう!!」

などと煽る業者がいるのも事実です。そして、調査費用を稼ぐという商売をしている建築士がいたりします。(「〇〇件以上の訴訟をした。」「〇〇件以上の勝訴を得た!」などと宣伝している建築士は、弁護士法に抵触しているので注意しましょう。建築士は弁護士ではありません。)

ところが、ここで施工会社と所有者(もしくは施主)が対応を間違えると『欠陥住宅問題』に発展していきます。

『欠陥住宅問題』に直面すると、何もかもすべてが悪いのではないかと疑心暗鬼になってしまうことが多くあります。夢のマイホームですから、お気持ちはよくわかります。しかし、五月雨式に問題点を相手にぶつけたり、相手の対応が悪いから、即座に特定行政庁に駆け込んだりするのは、得策ではありません。

まずは、施工会社に対して、どの様な対応をしてもらうかを考えなければなりません。

その為には、何をもって相手に瑕疵を認めさせるかを考えなければならないのです。相手がいつまでも認めなければ、ことの次第によっては裁判になることだってあります。施工中や完成直後のトラブルだと工事費を支払わないことになりますが、相手が請求権を持って訴訟をしてくることも十分に考えられます。

※当社では、すべてではありませんが裁判になる前に問題解決することが殆どです。

時々、自分が欠陥住宅問題に直面した時に、そのハウスメーカーや施工会社の全ての建物が、欠陥であったり、認定工法そのものに瑕疵があるなどと騒ぎ出す人がいます。そして、ハウスメーカー不要論やゼネコン不要論を持ち出す人すらいます。そもそも、ゼネコン不要論は、欠陥住宅から来るものではありません。

しかし、大手のハウスメーカーは日本の住宅産業や建築技術に大きく貢献し、多くの識者が集まって、研究開発をしているのも事実です。

ただ、建物と言うのは、どんなに工業化をしても、すべてが工業化できるわけではなく、結果として現場で多くの人力によって作業されています。人のすることですから、精度の限界や人的ミスも絶対に出ないとは言えません。

ですから、まずは冷静に、自分が何をしたいのかを明確にして、適切な建築士に相談されることをお勧めします。

次回は欠陥住宅問題に直面したときの戦略の立て方を書きます。

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違法建築と欠陥住宅 ~欠陥住宅とは何か~

連載シリーズ 【 違法建築と欠陥住宅 ~欠陥住宅とは何か~ 】 第 1 話 / (全 3 話)

私は、ニュースと野球以外は、あまりテレビを見ません。建築系の番組であっても、「大改造!!劇的ビフォーアフター」も見ませんし、バラエティー番組やワイドショー番組で取り上げられる欠陥住宅を大袈裟に煽るような番組も殆どみません。(メディアの関係者から大袈裟に演出していると聞いて以来、見なくなりました。)ですから、私の見聞で飛び込んでくるのは、ニュースの特集などで、取り上げられる欠陥住宅や、大型マンションでの施工不良での話と、欠陥住宅についての話は、実体験で知っているものです。

ただ、実体験として、「欠陥住宅」だと、私に訴えてきた人の殆どが、訴えてきた人の主観論に基づくもので、客観的には、それが欠陥住宅かどうかを判断するのが、極めて難しいケースが殆どです。私の判断基準が客観的判断というわけでもありません。もちろん、他の建築士の判断であっても、それ客観的判断とは言えません。

以前にも書きましたが、「違法建築」という法律用語はありません。もちろん、「欠陥住宅」などという法律用語はありません。建築士は建築基準法とその関連法規(以下、「建築基準法等」といいます)に基づいた、資格権者ですから、自分の経験値などで

「これは、欠陥住宅!」

などと法的根拠のないことは、国家資格権者である以上、軽々しく言っては、なりません。もし、そういうことを軽々しく言う建築士に出会ったら、「事件屋みたいな人」だと思って相手にしないことです。

 

1.明らかに欠陥住宅と言えるケース

① 建築基準法等が守られていない

② 設計請負契約が守られていない

③ 建築請負契約が守られていない

この3点が主な内容になってきます。特に①の「建築基準法等が守られていない」というのは、そこに違法性が存在しているので、証拠が確定しているので、不法行為確定です。②の「設計契約が守られていない」や③の「建築請負契約が守られていない」というのは、図面通りに施工されていないとか、工期が契約期間内に終わらなかったということが多く、欠陥住宅とまでは言えない場合が多いかです。

 

2.瑕疵担保責任をもって欠陥住宅を訴える

平成11年6月以前の建物なら、民法566条1項及び570条をもって、もしくはそれ以降であれば、住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下、「品確法」と書きます)第95条を持って欠陥住宅として戦うことが可能です。

民法

第五百六十六条  

売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。

 前項の規定は、売買の目的である不動産のために存すると称した地役権が存しなかった場合及びその不動産について登記をした賃貸借があった場合について準用する。

 前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。

第五百七十条  売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第五百六十六条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。

品確法

第九十五条  新築住宅の売買契約においては、売主は、買主に引き渡した時(当該新築住宅が住宅新築請負契約に基づき請負人から当該売主に引き渡されたものである場合にあっては、その引渡しの時)から十年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の隠れた瑕疵について、民法第五百七十条 において準用する同法第五百六十六条第一項 並びに同法第六百三十四条第一項 及び第二項 前段に規定する担保の責任を負う。この場合において、同条第一項 及び第二項 前段中「注文者」とあるのは「買主」と、同条第一項 中「請負人」とあるのは「売主」とする。

 前項の規定に反する特約で買主に不利なものは、無効とする。

 第一項の場合における民法第五百六十六条第三項 の規定の適用については、同項 中「前二項」とあるのは「住宅の品質確保の促進等に関する法律第九十五条第一項」と、「又は」とあるのは「、瑕疵修補又は」とする。

 

と、法律的条文では、難しく書かれているのですが、瑕疵担保期間内であれば売主に責任があるということになります。問題は、この「瑕疵」をどの様に考えるかです。1で書いたように建築基準法等に抵触しているような問題が発生していれば、これは完全に「瑕疵」と言えます。しかし、

「床がちょっと傾いている」

「歩くと床がミシミシ言う」

「外壁にヒビが入った」

「雨漏りがして、壁紙に染みができた」

などという、問題をよく耳にします。例えば床が傾いている時に、どれくらい傾斜していると欠陥住宅になるかというと、明文化されたものはありません。

例えば、床の傾きに於いて品確法の「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」(平成12年7月19日建設省告示1653号)というものがあります。それを見ると、

3/1000未満の勾配・・・構造体力上主要な部分に瑕疵が存在する可能性=低い

3/1000以上6/1000未満・・・構造体力上主要な部分に瑕疵が存在する可能性=一定程度存在する。

6/1000以上・・・構造体力上主要な部分に瑕疵が存在する可能性=高い。

と、書かれています。そして、この話が先走って、「6/1000以上の傾きがあるから欠陥住宅」だとか、当然ですが所有者の目線からみれば、「一定程度存在する。」でも、十分に怖いですから、「3/1000の傾斜があるから欠陥住宅」だと、騒ぎ出す人もいます。

重要なのはこの技術的基準は、上記の傾斜があるから、直ちに構造に瑕疵があると言っている訳ではありません。また、測定の仕方も「凹凸の少ない仕上げによる壁又は柱の表面と、その面と垂直な鉛直面との交差する線(2m程度以上の長さのものに限る。)の鉛直線に対する角度をいう。」となっています。

そして何よりも、この基準を持ち込んで欠陥住宅と言えるかの大きなポイントは

 

平成12年7月19日建設省告示1653

第2  適用範囲

この基準は、住宅に発生した不具合である事象で、次に掲げる要件に該当するもの(以下「不具合事象」という。)について通用する。

1,建設住宅性能評価書が交付された住宅で、指定住宅紛争処理機関に対してあっせん、調停又は仲裁の申請が行われた紛争に係るものにおいて発見された事象であること。

2,当該住宅を新築する建設工事の完了の日から起算して10年以内に発生した事象であること。

3,通常予測できない自然現象の発生、居住者の不適切な使用その他特別な事由の存しない通常の状態において発生した事象であること。

 

つまり、品確法が施行された後で、「建設住宅性能評価書」が発行されている住宅でのみ、品確法によって保護される基準ですから、品確法施工以前の家や以降でも「建設住宅性能評価書」を取得していない家では、訴訟にまで発展したら、材料としては弱いと言えます。

とすると、瑕疵として認められるかどうかも問題です。瑕疵と認定されれば、戦い方もあります。もし、新築住宅を買おうと若しくは作ろうとするならば、その工務店の社内基準を聞いておくと良いでしょう。もしくは、建築基準法等で定められていない項目については、どういうレベルで作るということをあらかじめ確約を取っておくことが大事です。

一番簡単な方法としては、品確法の「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」(平成12年7月19日建設省告示1653号)のどのレベルで作ってくれるのかをあらかじめ確認すると良いでしょう。

 

3.債務不履行による欠陥住宅

契約図面通りに作られていないなどと言うのは、完全に証拠がある債務不履行です。

しかし、着工後に施主の希望や、現場での収まりの問題で、契約図面から変更されたり、追加削除されたりするものもあります。通常は、設計変更を頼まれた設計者がそれを図面化したり、もしくは施工会社に伝達後、あとで設計者が図面を直したりして、すぐに双方が合意したことを確認するために図面に印鑑を押すなどの作業をするのですが、施主と設計者と施行者の信頼関係が成り立っている間は、その類の契約行為が疎かになりやすいのが実態で、後で「言った、言わない」の問題になり、債務不履行を主張しにくくなります。

また、2で書いたように、品確法の「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」(平成12年7月19日建設省告示1653号)のどのレベルで作ってくれるのかをあらかじめ、文章化して合意しておけば、さらに問題は少なくなるはずです。

 

欠陥住宅問題に発展しているケースで一番多いのは「プロに任せたから、こんなことになると思わなかった。」というパターンと、他人に煽られて疑心暗鬼になるパターンです。

例えば、大手のデベロッパーが、施工会社(ゼネコンやハウスメーカー)から引き渡しを受ける時には、マンションであれ戸建て分譲であれ、ちゃんと自社のコンプライアンスを持っていてチェックしています。それでも、時々、大きな問題に発生するような瑕疵が出てくるわけです。

個人で大手デベロッパーのような自社基準を作ることはできませんが、2や3に書いたことぐらいが、出来れば大きな問題に発展することは少なくなるはずです。

次回は、それでも欠陥住宅問題が起こってしまったら、どうするべきなのかを書きます。

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連帯保証人が亡くなった場合~家賃滞納対策~

連載シリーズ 【 連帯保証人が亡くなった場合~家賃滞納対策~ 】 第 14 話 / (全 14 話)

先日、このような質問がありました。

Q.「賃借人が家賃を7ヶ月滞納しているが、自己破産宣告をするようなのですが、家賃の回収はできるでしょうか?」

弊社「連帯保証人はいらっしゃいますか?」

Q.「契約時にはいたんですけど、既に亡くなっていまして・・・」

弊社「賃借人と連帯保証人は、どのような関係ですか?」

Q.「親子です。」

弊社「連帯保証人の家族構成はどうなっているか、解りますか?」

Q.「奥様がご健在で、賃借人の他に子供が2人います。」

弊社「では、一般的に考えれば5/6は回収できますね。」

という、やりとりでした。

簡単な話ですが連帯保証債務も法定相続されます。つまり、この場合、連帯保証人が亡くなった時点で、法定相続により、妻帯者が健在なら、妻帯者が50%を相続します。そして、残りの50%を子供たちが相続することになります。

ただし、子供のうちの一人は自己破産宣告をするということは、ここからは回収不可能です。つまり、賃借人からは回収できないので1/6は諦めなければなりません。したがって、5/6だけが回収できるということになるわけです。

最大の問題は、連帯保証人の相続人の連絡先がすべて解るかということになります。

通常の賃貸借契約の場合、連帯保証人の保証能力が喪失した場合、別の連帯保証人を付けなければならないとなっていることが多いと考えられます。

このことから、相続人の連絡先を賃借人から聞き出せば良いだけの話です。賃借人から、してみれば、家賃を滞納して、自己破産をして、その請求が親兄弟に行くというのは、恥ずかしいことかもしれません。故に、それを言いたがらないかもしれませんが、それならば賃借人本人が返すしかありません。貸主としてみれば、当然の権利を行使しているわけですから、そこは強引にでも聞き出すべきでしょう。

また、目に見える財産、金銭、有価証券、不動産や、借用書のある借金(金融機関の借金)などというものに関しては、相続人は理解していることが多いのですが、連帯保証債務というものについての相続を理解していない人が多いのが一般的です。そのため、請求しても

「なんで、自分が兄弟の家賃滞納を支払わなければならないんだ!」

と、拒絶してくる場合が多いです。

そこで、民法896条を説明した上で、連帯保証人としての地位を相続している旨を説明して請求することをお勧めします。

第八百九十六条  相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

もっとも、このような事態に陥って、お困りの場合、なかなか契約当事者でない人(連帯保証人の相続人)との交渉は難しいかもしれません。

その場合は、弊社に一度、お電話でご相談ください。

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確認済証や検査済証が無い場合に増築や用途変更の方法

連載シリーズ 【 確認済証や検査済証が無い場合に増築や用途変更の方法 】 第 2 話 / (全 5 話)

先日(平成26年5月17日)の記事、『違法建築と既存不適格 検査済証が無いと増築や用途変更はできないか?』で、

Q.検査済証が無くても増築や用途変更はできるか?

A.原則的にはできません。

と書きましたが、出来る可能性が出てきました。というのは、特別に建築基準法や関連法規が変わったわけではないのですが、平成26年7月2日に国土交通省より、

『検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合調査のためのガイドライン』なるものが発行されました。

これにより、下記のような建物でも、増築や用途変更ができる可能性が出てきました。

1. 検査済証がない建物(建築当時の建築基準法の技術的指針を遵守していること)

2. 確認済証がない建物(建築当時の建築基準法の技術的指針を遵守していること)

3. 確認済証取得時の図面が無い建物

今までだと1と3でも、木造2階建て200㎡未満の建物以外は、増築や用途変更が不可能2の場合だとすべて不可能と法的に解釈されていました。(建築基準法を棒読みすると、「出来ない」とは書いていませんが、出来るための条件を整えることが不可能と解釈されていた。)

ただ、この状況では、日本の既存建築ストックが有効活用されず、さらには耐震化なども進まないことから、1~3のような状況にある建物でも、「合法的に」増築・改築・大規模な修繕・大規模な改修が出来るようになりました。また、このように建物をいじる為だけではなく、「建築基準法適合調査」に合格することで「検査済証」があるのと同等と評価されることで、今まで金融機関が融資の判断基準にしていた検査済証の有無も変わってくると考えられます。

ただ、ここで注意しなければ、ならないことがあります。

① その建物が建てられた当時の法律に適合していること

② 今後は、違法増築等に対して厳しく対処してくると考えられること

この2点には注意が必要です。

特に②です。そもそも、検査済証が取得されていない建物は平成11年の段階で約50%あったと考えられています。その後、民間機関に確認申請業務が移行され、かなり改善されました。つまり、完了検査を受領しないことに対して、行政期間が甘かったという判断もできます。それにも関わらず、増築もダメ、大規模な修繕や模様替えもダメとも言いきれず、黙認していた観もあります。

しかし、このガイドラインが出てきたことによって、物理的には、検査済証が無くても、合法的に増築等が出来るようになったので、今後は違法増築等に対して、行政機関が黙認することもなくなってくると考えられます。

検査済証が無い場合であっても、確認申請済証や確認申請図面、構造計算書がある場合で確認申請図面通りに建物が建っている場合には比較的に容易に適合調査ができると考えられますが、確認申請図面が無い場合や確認申請図面通りに建物が建っていない場合などは、まずは現況図面の作成を行い、新築時の建築基準法の技術的指針に適合しているかのチェックが必要となります。

建物の図面というのは、建っていない建物の図面を作成するよりも、建っている建物の図面を復元する方がはるかに大変ですし、現在の法律に適合している図面を描くより、新築時の法律に適合しているかのチェックの方が大変です。

ですから、確認申請図面が無い場合には新築時並みの設計費用が掛かってしまうことにはなりますが、それにより、増築が可能になったり、財産価値が回復するのであれば、一考の余地があると考えられます。

 

確認申請済証や検査済証がなくてお困りの方は

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保証会社が滞納家賃を保証したら、家賃は滞納してないことになるか?

タイトルの件ですが、これは非常に難しい問題でしたが、ついに大阪高裁判決を最高裁が棄却したことで結論がでました。

Q.家賃滞納をしたことで保証会社が貸主に家賃を支払ってくれました。後日、家賃を保証会社に支払いましたが、貸主より、賃料未払いによる契約解除、明け渡しを求められました。保証会社が家賃を支払ってくれているし、それを保証会社に返したから、賃料未払いには該当しないのではないのでしょうか?

A.賃料未払いの事実は消えず、賃貸借契約の解除を認める。

賃借人の主張に理由はなく、保証会社による代理弁済があっても賃料等の不払いの事実は消えず、賃貸借契約の債務不履行の有無を判断するにあたり、保証会社の代位弁済の事実を考慮することは相当でない。よって賃料不払いに基づく賃貸借契約の解除を認める

大阪高裁2013年11月22日 2014年6月26日最高裁上告棄却

この判決は、不動産業界でも多少の波紋を呼ぶこととなりました。正直、私も驚きました。

この質問は、当社にもかなり来るのですが、これについては、弁護士に聞いても意見が分かれていました。考え方は二つあります。一つは、今回の大阪高裁の判決です。もう一つは

『保証会社に対して、契約時に保証料を支払っているのは、賃借人である場合が多く、とすると、保証会社は賃借人から、賃料未払い時に代位弁済を依頼されている訳だから、債務不履行は代位弁済によって解消される。』

という、借主側に立った意見もありました。たしかに、私も保証会社に保証料を支払っているのは賃借人なので、

「この意見の方が正しいのではないかな・・・。」

と、考えていました。ただ、そうなると、保証会社がいつまで、保証すれば良いのか?という問題も出てきますし、代位弁済をする期間(保証期間)を短くして、リスクを回避しつつ、家賃滞納が始まった瞬間に契約解除(立退き)にもっていくという、賃借人にも賃貸人にとっても良くない悪循環が始まります。

旧借地借家法もそうですが、賃借人有利のものが多く、今までの判例も圧倒的に賃借人有利の判例が多かったと思います。これは、日本の多くの土地が一部の地主によって占有されていた時代に弱者である賃借人を保護するためのものでした。しかし、ここにきて、「賃借人=弱者」という構図が解消されてきているものと考えられます。

ただ、今回の判例の一番のポイントは、

「保証会社による代理弁済があっても賃料等の不払いの事実は消えず」

という部分です。では、これが保証会社でなくて、連帯保証人ならどうなるかと言えば、やはり同じことになると考えられます。しかし、そうなると、ちょっと怖いことが起こる可能性があります。例えば、ある住居を大学生が借りていて、親が保証人になっていたとします。

「家賃が払えないから、お父さん、代わりに家賃を払って!」

と学生が父親に泣きつきました。

「しょうがないなぁ、今回はお父さんが払っておいてあげるよ。」

と、お父さんが自分の口座から、振り込んでしまいました。

その大学生は、普段から、ゴミの出し方が汚いとか、夜中に酔っ払って帰ってきたりして、貸主は心良く思っていませんでした。(もっと言うならば、生理的に受け付けなかったなどの理由かもしれません。)

そこで、貸主は、お父さん名義で振り込まれている事実をもってして、

「連帯保証人が支払ったことは代位弁済であり、賃料不払いの事実は消えない!」

と言って明け渡しを求めることができるということになりかねません。という訳で、もし、家賃が支払えなくて他人に泣きつくにしても、自分(借家人)名義で振り込んでもらうか、借家人以外に支払って貰った場合は、賃貸人に『賃料として受け取った』という、受領書を貰っておかないと、突然、立退きを迫られることになりかねないということになります。

今回の判決を勝ち取った弁護士は、これで明け渡しがやり易くなったかもしれませんが、今後は、賃料の支払い方等について、契約時にしっかりと説明をしてあげないと、本当の弱者を誰も守ってくれないことになるかもしれません。

心ある仲介業者の皆さんが多いことを祈ります。

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不動産流通機構会員専用の情報交換サービス(レインズ)について

みなさんは「レインズ」というサイトをご存知でしょうか?もっとも、宅建業者で知らない人はいないのは当然ですが、宅建業者でない方だと、意外に知らない人が多いのが実態です。

そこで、レインズについてちょっと説明をします。

不動産会社が、主に中古物件や土地情報を交換するための不動産情報ネットワークの一つです。「Real Estate Information Network System」を省略して「REINS(レインズ)」と呼ばれています。

旧建設省がスムーズな取引を促すために作った機関で、正式には指定流通機構といいます。全国に(公財)東日本不動産流通機構 、(公社)中部圏不動産流通機構、 (公社)近畿圏不動産流通機構、 (公社)西日本不動産流通機構の4つのグループがあります。レインズの会員会社(宅建業者)は、売却もしくは賃貸で専属専任媒介契約、専任媒介契約の依頼を受けた物件情報を各地域の本部に登録するなどの義務があります。

これにより、専属専任媒介契約、専任媒介契約を受けた業者が多くの仲介業者に不動産情報を公開することで、より多くのお客さんに情報を公開するシステムが構築されました。

ところが、このレインズ不要論が存在します。

レインズとは、宅建業者専用のサイトですから、一般の方は閲覧できません。ここら辺がアットホームSUMOなどの民間サイトとの違いです。ただ、民間サイトは、不動産業者が任意で掲載するので、一般媒介契約の場合、レインズにも民間サイトにも掲載されないという場合もあります。

では、なぜにレインズが一般公開されないかというと、いろいろな意見があるのですが、不動産業者というのは、仲介手数料を売主もしくは貸主と買主もしくは借主の双方から、貰うのが一般的です。もし、レインズを一般公開してしまうと、その情報を掲載した専属専任媒介契約もしくは専任媒介契約を持っている業者が仲介手数料を独占してしまうからです。簡単に言えば。仲介業者を守るためのシステムというわけです。

しかし、最近は不動産所有者が昔からの地主から、不動産投資家へと多様化しているので専属専任媒介契約や専任媒介契約が少なくなり、売主や貸主が複数の不動産屋さんと媒介契約を結ぶ一般媒介契約が主流になってきているので、レインズそのものの存在価値が問われている状態になってきました。

以前は、お客さんから購入したい物件や賃貸したい物件を探す依頼を受けた時にレインズを見て調べたものですが、最近はあまり役に立たないということで、レインズで調べないで、仲間内の不動産会社に問い合わせて終わりということもあります。

また、専属専任媒介契約や専任媒介契約を結べば、その不動産業者は、必ずレインズに情報を掲載しなければならなくなります。時間さえかければ、自分の会社で買主もしくは借主を探せるような物件の場合、レインズに情報を載せて、他の仲介業者と手数料を半分に分けないといけないので、わざと一般媒介契約にする不動産業者もいます。そして、売却や賃貸が難しい物件だけをレインズに掲載するという傾向もでてきたので、レインズにはろくな物件がないということもあります。

また、レインズの会費は自動的に徴収されますが、アットホームSUMOは各不動産屋さんが掲載料を払って載せています。もし、アットホームSUMOにも掲載しなくても売却や賃貸ができる本当の優良物件はネットに情報が出ない物件というのもあります。

ときどき、レインズに掲載しないことが、不動産会社が仲介手数料を独占したいだけで、売却価格や賃料を損ねることになるので、そういう不動産会社は『悪い業者』という人もいますが、最近ではレインズに載せなければならない苦しい物件と言った方が良いかもしれません。

そして、売れ残ったり、借り手がいつまでもつかずにレインズにいつまでも載っている物件を『有名物件』と言いますが、『有名物件』などと業者間で揶揄されるようになると、その物件は収拾が付かなくなります。

ですから、ネットで公開されている物件の中で、

「これは良い物件だ!」

と思っても、本当に良い物件なら、他にも多くの人が良い物件だと思っているはずです。それが掲載されてから、何日も残っているということは、なんらかの問題があるということもありますので注意が必要です。

 

弊社では、未公開投資用物件も取り扱っています。

物件情報をご希望の方は、上記問い合わせホーム(←クリックすれば開きます。)から、お問合せ用件に『投資用物件希望』と記入して『送信』ボタンをクリックして下さい。(会社名が必須条件になっています。個人の方は会社名に「個人」と書いて下さい。)

直接、お電話でのお問合せにも、お答えします。特に、物件情報をFAXでご希望の場合には、お気軽にお電話ください。

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賃貸物件の所有者変更(オーナーチェンジ)の借主への通知

 

時々、質問をされるのですが、

「賃貸物件の所有者変更(オーナーチェンジ)をした場合、借主や連帯保証人の承諾を取る必要がありますか?」

という質問をうけます。解答は

「承諾を取る必要はありません。ただし、通知は出しておいた方が良いでしょう。」

となります。

以前、私がアセットマネージャーをやっていた時に、賃貸物件の売買の際に、同じ仕事に携わった地方銀行出身のアセットマネージャーが

「もし、賃借人に貸主変更を拒絶されて賃料の支払いを拒絶したり、連帯保証人が貸主変更を拒絶した場合に連帯保証人がいなくなると困るから、賃貸人と連帯保証人から承諾を取ろう」

と言いだしました。その賃貸物件、122世帯の賃貸マンションですから、その承諾を取っていたらいつになるやら・・・というような話です。しかし、実際には、賃借人や連帯保証人に所有者変更を拒絶する権利は有していません。

実際に判例もちゃんとあります。

大判昭和6年5月29日新聞329号18頁等(要旨)

賃貸不動産の所有者に変更があった場合、特約がない限り、賃借人・新所有者間に、従来の賃貸借関係がそのまま移転・存続する。

このことから、所有者が変わっても賃貸関係がそのまま新所有者に移るので、その賃貸関係を借主側が拒絶することは出来ないのです。

もっとも、地方銀行出身のアセットマネージャーは、私がこの判例をもって説明しても、納得していませんでした。まぁ、今まで自分がアセットマネージャーとして余程、自信があったのに、判例まで持ち出されて否定されたので悔しかったのだとは思います。ですから、私は、

「取引までの時間が無いから、今回は通知を出すだけにしよう」

と言って納得してもらいました。

この判例だけを見ると、通知すら出す必要性が無いように感じますが、法的には必要は無いのですが実務レベルで問題が発生します。

それは、借主が貸主の変更を知らないと、旧貸主に家賃を払い続けてしまうからです。

また、新貸主からだけの通知だと、新手の詐欺と思われてしまう可能性もあるので(実際にありました。)、少なくとも、新貸主と旧貸主の連名で、その通知を出します。さらに所有者変更になった登記情報か、新貸主、旧貸主の印鑑証明の複写を同封する方が良いでしょう。

貸主が変更になった物件の借主から、下記のような質問がありました。いずれも、新貸主より、

「今まで、家賃は手渡しだったのに、振り込みに変わった。振込手数料は借主負担と言われた。」

「ペット可ということで入居したのに、猫を飼っていることを理由に退去を迫られた。」

「飲食店可ということで、ラーメン店をやっているが物販店しか認めないと言われた。」

などという質問ですが、上記の判例の通りで、『従来の賃貸借関係がそのまま移転・存続する。』となるので、いずれも新貸主の主張は通らないことは、注意が必要です。

 

賃貸物件の所有者変更(オーナーチェンジ)の借主への通知の雛形無料ダウンロード(Word形式・Zipファイル)

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