用途変更の設計費用について(確認申請図書がある場合)

連載シリーズ 【 用途変更の設計費用について(確認申請図書がある場合) 】 第 2 話 / (全 12 話)

平成28年1月18日より、新価格設定を行いました。

飲食店・物販店・遊技場等への用途変更は『用途変更の設計費用について~飲食店・物販店・遊技場など~(平成28年より)』を参照して下さい。

老人介護施設・児童福祉施設等への用途変更は『用途変更の設計費用について~老人介護施設・児童福祉施設など~(平成28年より)』を参照して下さい。

簡易宿泊所・旅館・ホテル等への用途変更は『用途変更の設計費用について~旅館・ホテルなど~(平成28年度より)』を参照して下さい。

その他の用途については、直接、当社にお問合せ下さい。


↑↑↑↑↑↑↑

平成28年1月18日より、価格変更をしております。上記から、変更後の用途を選んでください。

確認済証、確認申請時の設計図書及び検査済証がある場合(確認済証発行後、計画変更及び軽微な変更を申請されている場合には、その図面も必要になります。)

・価格は全て税別価格になります。

・確認申請費用(特定行政庁もしくは第三者機関へ支払う費用)は別途となります。

・設計費用になりますので、用途変更に伴う工事費は別途となります。

・消防法の対応は料金に含まれます。

・設備検査などを必要とする場合は、検査費用は別途となります。

・保健所への申請業務(発生する用途に限る)は、別途となります。

・遠隔地は交通費・宿泊費が発生する場合があります。(下記参照)

基本料金:2階層200㎡未満

3階層以上の場合:階層が1つ増えるごと  に150,000円アップとなります。

4階建ての建物のうち、2階層を用途変更する場合には、基本料金となりますが、3階層以上を用途変更する場合には、上記追加料金が発生します。

 

変更する用途

寄宿舎(※1)・下宿・ホテル・旅館(※2)・飲食店・待合・料理店・他下記以外の用途

基本料金:500,000円

200㎡以上は1㎡(1㎡未満は切り上げ)につき2,500円となります。

例)211.15㎡の場合

500,000円+12㎡×2,500円=530,000円

※1 グループホーム、シェアハウスは寄宿舎に該当します。

※2 簡易宿泊施設・民宿は旅館に該当します。

 

変更する用途

診療所・児童福祉施設等(※3)

基本料金:650,000円

200㎡以上は1㎡(1㎡未満は切り上げ)につき3,250円となります。

例)211.15㎡の場合

650,000円+12㎡×3,250円=689,000円

※3 助産所・身体障害者社会参加支援施設(補装具制作施設及び視聴覚障害者情報提供施設除く)・婦人保護施設・老人福祉施設・有料老人ホーム・母子保護施設・福祉ホーム・障害福祉サービス事業・身体障害者更正援護施設・精神障害者社会復帰施設・知的障害者援護施設は児童福祉施設等に該当します。

 

変更する用途

物販店・倉庫

基本料金:400,000円

200㎡以上は1㎡(1㎡未満は切り上げ)につき2,000円となります。

例)211.15㎡の場合

400,000円+12㎡×2,000円=424,000円

 

変更する用途

博物館・美術館・体育館・ボーリング場・スキー場・スケート場・水泳場・ゴルフ練習場・バッティング練習場・その他スポーツの練習場・劇場・映画館・演芸場・観覧場・公会堂・集会場(※4)

基本料金:800,000円

200㎡以上は1㎡(1㎡未満は切り上げ)につき4,000円となります。

例)211.15㎡の場合

800,000円+12㎡×4,000円=848,000円

※4 結婚式場・披露宴会場・セレモニーホールは集会場に該当します。

 

上記に該当しない用途、もしくは変更する用途がどれに含まれるか解らない場合はお気軽にお問合せ下さい。

 

遠隔地追加料金

東京23区及び東京都武蔵野市、三鷹市、西東京市、狛江市、調布市・・・基本料金に含む

上記以外の東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県の諸島部を除く・・・20,000円

茨城県・群馬県・栃木県・山梨県・静岡県・・・40,000円

福島県・宮城県・新潟県・長野県・愛知県・岐阜県・・・60,000円

山形県・秋田県・岩手県・青森県・富山県・石川県・福井県・近畿地方各県・・・80,000円

中国地方各県・四国地方各県・・・120,000円

沖縄県と鹿児島県諸島部を除く九州地方各県・北海道・・・150,000円

沖縄県(久米島・慶良間諸島・粟国諸島・大東諸島・先島諸島・八重山諸島を除く)・鹿児島県諸島部・・・200,000円

上記に該当しないエリアの場合は、お気軽にお問合せください。

 

上記料金につきましては、予告なく改定する場合がありますことをご承知ください。

 

Point1 用途変更の確認申請を出さないと

建築基準法第99条により、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。建築基準法第104条二により法人の場合は、さらに法人に対して同額の罰金が付されます。

Point2 用途変更をする際に、確認申請を出さないだけでなく、用途によって耐火構造などの技術的な部分に抵触すると

建築基準法第98条により、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金となります。建築基準法第104条一により法人の場合は、さらに法人に対して1億円以下の罰金となります。

Point3 用途変更の確認申請は建築士でないとできない

時々、行政書士事務所が確認申請を請負う宣伝を見かけますが、建築士法第21条により、用途変更を含む確認申請業務は建築士でないとできません。

 

用途変更については、お気軽にリデベまで、ご相談ください。

株式会社リデベはプロも御用達の不動産・建築の総合コンサル会社です。
店舗物件、テナント賃貸、投資、空家対策、開発、地上げ等、貴方の問題を解決します。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。
無料電話相談
03-5389-6082
(営業時間:平日10時~18時30分)
・無料メール相談はこちら
・弊社サービス概要はこちら

空き家問題を考える ~検査済証の無い空き家を賃貸に出す~

前回、空き家をリフォームする場合、完了検査を受領してない場合(検査済証が無い場合)は安易にリフォームして賃貸に出して良いとは言えないと書いた。

では、完了検査を受けていなければ、法的整合性が絶対に取れないかというと、そうでもない。現在では、建築基準法適合判定という制度がある。詳しくは『建築基準法適合状況調査の流れ(検査済証の無い建物を適法化する方法)』を読んで頂きたい。

木造2階建てで500㎡未満の建物であり、確認申請時の図面が存在し、確認申請時の図面と比較して建物が図面通りなら、建築基準法適合状況調査は、意外に簡単に行える。

しかし、確認申請時の図面が無ければ、現在、建っている建物から、必要な図面を作成してもらい(ほぼ確認申請と同じ図面が必要)、さらに新築時の建築基準法に合致しているかの調査をして、不適合な箇所があればそれを是正しなければならない。

図面の作成は、測量などをしなければ出来ないから、新築よりも大変である。つまり、作図だけで新築時と同等かそれ以上に掛かってしまう。さらに新築時の建築基準法に適合しているかの調査も数十万から掛かってしまう。そして、不適合な箇所があればそれの是正を行わなければならない。私の経験から、不適合箇所が全く無かった物件は一つもない。とすると、総額で最低でも、建築基準法適合判定だけで、150万円以上掛かってしまうことになる。これは、木造2階建て200㎡未満の場合で、3階建てや非木造建築物となれば、費用はもっと掛かる。150万円というのは、図面が無いだけで極めて遵法性が高かった場合の価格であるから、是正箇所の多さや是正工事の規模によって価格は異なってくることを考えておかなければならない。

ここまでを読むと、建築基準法適合状況調査を行ってまで法的整合性が必要なのだろうかという疑問が出てくる方が多いかもしれない。

しかし、大きなリフォーム工事を行うのであれば、千載一遇のチャンスだと思って、建築基準法適合状況調査を行うことを推奨する。もちろん、賃貸に出した時の瑕疵担保責任の問題などもあるのだが、それ以上に、この物件を将来、売却しようとした時にその効力が大きく発揮されることとなる。

もちろん、今は賃貸に出そうとしている訳だから売却を考えていないかもしれない。しかし、相続が発生したり、または何らかの事情で物件を売らなければならなくなった時が来るかもしれない。多くの場合は売却の機会が訪れる。

現在、完了検査を受領していない物件に関して、金融機関が融資をしない方向に動いている。主だった金融機関は、既に完了検査未受領の建物には融資をしない。まだ、小さな金融機関などは融資をしてくれるが、それも時間の問題であろうと考えられる。

図面が無い場合、図面を復元することとなるのだが、図面を復元する際に壁の中までは、見えない。特殊な機械を使って柱の位置などを確認することは出来なくもないが、柱や梁などの接合部などが、正しく接合されているかまでは確認できない。だから、何もしないで建物の図面を復元することはほぼ不可能なのだが、大きなリフォームをするのであれば、壁も取り外す場所も多いだろうし、天井内の構造なども解りやすい。ついでに、建築基準法に不適合な箇所も直してしまえば良いのであるから、この機会を逃す手はない。

もし、リフォーム工事をやってしまって、将来、建物を売却するのに建築基準法適合状況調査を行えば、そのコストは個別に掛かってきてしまうが、同時にやっておけば、その工事などは重複するところが大きいから、コストも個別にやるよりかは大きく抑えられることになる。

空き家に借り手が付くようにするリフォーム工事は場合によっては多額な工事になり、不動産会社などは目先の利益を追求し、所有者の将来の利益よりも仕事が成立することを優先するから、コストが高くなることは提案してこない。それどころか、建築基準法適合状況調査というシステムそのものを知らない可能性もある。小さな町の不動産屋さんや大手でも賃貸専門のチェーン店の社員などは、知っている人の方が稀である。

見栄えを整える提案も重要だが、中身のあるリフォーム工事を行って行くべきである。

所有者が物件を売却しやすくなるということは、所有者にとっても良いことであり、その様な不動産が市場流通しやすくなれば、空き家問題の手助けに大きく寄与することになる。

 

建築基準法適合状況調査について

・ 完了検査を受けていないため、検査済証が無い

・ 完了検査を受けていないため、融資を受けられない

・ 完了検査を受けていないため、耐震診断や耐震工事の補助が受けられない

・ 完了検査を受けていないため、用途変更や増築ができない

上記の様なことで、お困りの場合は、リデベまでお気軽にお電話をください。

株式会社リデベはプロも御用達の不動産・建築の総合コンサル会社です。
店舗物件、テナント賃貸、投資、空家対策、開発、地上げ等、貴方の問題を解決します。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。
無料電話相談
03-5389-6082
(営業時間:平日10時~18時30分)
・無料メール相談はこちら
・弊社サービス概要はこちら

用途変更の確認申請を出さないといけない業種(用途)とは?

連載シリーズ 【 用途変更の確認申請を出さないといけない業種(用途)とは? 】 第 1 話 / (全 12 話)

用途変更に掛かる費用については、変更後の用途によって違います。それぞれ用途別に価格設定しておりますので、下記のそれぞれから選択して、参照してください。(直接、当社にお問合せ頂いても構いません。)

飲食店・物販店・遊技場等への用途変更は『用途変更の設計費用について~飲食店・物販店・遊技場など~(平成28年より)』を参照して下さい。

老人介護施設・児童福祉施設等への用途変更は『用途変更の設計費用について~老人介護施設・児童福祉施設など~(平成28年より)』を参照して下さい。

簡易宿泊所・旅館・ホテル等への用途変更は『用途変更の設計費用について~旅館・ホテルなど~(平成28年度より)』を参照して下さい。

その他の用途については、直接、当社にお問合せ下さい。


 

用途変更について、

「マンションの各部屋を事務所で使おうと思うのだが用途変更は必要ですか?」

「コンビニが退去して、その部分を事務所で使おうと考えているが用途変更は必要ですか?」

と言うような、質問を受けますが、いずれの場合も、事務所が特殊建築物ではないので、用途変更をする必要性がありません。また、同一グループ同士の場合は、用途変更の必要性が無い場合もあります。(当社では同一グループに該当した事例がありません。公共事業や風俗店の場合だとある可能性があります。)

下記に該当する用途で建物を利用しようとする場合に、その前に利用していた用途が、これから利用している用途と違った場合で当該用途部分が100㎡を超える場合に用途変更の確認申請が必要となります。

例えば物販店の裏にあるバックヤードや事務所を除いた純粋な売り場面積が100㎡未満であっても、バックヤードや事務所が、物販店に明らかに従属している場合は、建築基準法においては、バックヤードや事務所の面積も含みます。

 

用途変更の確認申請が必要な用途(業態)(下記、太文字が該当用途)

カテゴリー1

グループA

劇場・映画館・演芸場

グループB

観覧場

グループC

公会堂・集会場(※1)

※1 結婚式場・披露宴会場・セレモニーホールはこのカテゴリーになります。

グループAの中の用途同士、グループCの中の用途同士は用途変更の確認申請の必要はない。

Ex.1 劇場→映画館 確認申請不要

Ex.2 セレモニーホール→披露宴会場 確認申請不要

Ex.3 演芸場→集会場 確認申請必要

 

カテゴリー2

グループD

病院

グループE

ホテル・旅館

グループF

共同住宅

グループG

寄宿舎(※2)・下宿

グループH

有床診療所・助産所・身体障害者社会参加支援施設(補装具制作施設及び視聴覚障害者情報提供施設除く)・婦人保護施設・老人福祉施設・有料老人ホーム・母子保護施設・福祉ホーム・障害福祉サービス事業・身体障害者更正援護施設・精神障害者社会復帰施設・知的障害者援護施設

※2 社員寮・グループホーム・シェアハウスはこのカテゴリーになります。

グループEの中の用途同士、グループGの用途同士、グループHの用途同士は、用途変更の確認申請が不要です。

Ex.4 ホテルや旅館を買い取って、無届け老人介護施設を営業しようとしている方がいます。介護報酬は、そのホテルに介護者が引越してきた形態を取り、訪問介護報酬を得ているケースが多いようですが、この場合、建築基準法の観点から、ホテルを寄宿舎に用途変更する必要性があります。

 

カテゴリー3

グループI

学校

グループJ

博物館・美術館・図書館

グループK

体育館・ボーリング場・スキー場・スケート場・水泳場・ゴルフ練習場・バッティング練習場・その他スポーツの練習場

グループJの中の用途同士、グループKの中の用途同士であれば、用途変更の確認申請は不要です。

 

カテゴリー4

グループL

百貨店・マーケット・物品販売業を営む店舗

グループM

展示場

グループN

キャバレー・カフェー(※3)・ナイトクラブ・バー

グループO

ダンスホール

グループP

遊技場(※4)

グループQ

公衆浴場

グループR

待合(※5)・料理店(※6)

グループS

飲食店(※6)

※3 昔で言う特殊喫茶、今風に言うとキャバクラ・ホストクラブがこのカテゴリーになります。

※4 パチンコ店、ゲームセンターはこのカテゴリーになります。

※5 酒以外の料理は主に仕出しでまかなう貸席型の業態

※6 料理店は料亭、飲食店は喫茶店や通常の飲食店になります。

グループLの中の用途同士、グループNの中の用途同士、グループRの中の用途同士は用途変更の確認申請は不要です。

 

カテゴリー5

グループT

倉庫

 

カテゴリー6

グループU

自動車車庫

グループV

自動車修理工場

グループW

映画スタジオ(※7)・テレビスタジオ

※7 イターネット動画の撮影やDVDシネマの撮影場所はこのカテゴリーになります。

 

Point1 用途変更の確認申請を出さないと

建築基準法第99条により、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。建築基準法第104条二により法人の場合は、さらに法人に対して同額の罰金が付されます。

Point2 用途変更をする際に、確認申請を出さないだけでなく、用途によって耐火構造などの技術的な部分に抵触すると

建築基準法第98条により、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金となります。建築基準法第104条一により法人の場合は、さらに法人に対して1億円以下の罰金となります。

Point3 用途変更の確認申請は建築士でないとできない

時々、行政書士事務所が確認申請を請負う宣伝を見かけますが、建築士法第21条により、用途変更を含む確認申請業務は建築士でないとできません。


 

用途変更に掛かる費用については、変更後の用途によって違います。それぞれ用途別に価格設定しておりますので、下記のそれぞれから選択して、参照してください。(直接、当社にお問合せ頂いても構いません。)

飲食店・物販店・遊技場等への用途変更は『用途変更の設計費用について~飲食店・物販店・遊技場など~(平成28年より)』を参照して下さい。

老人介護施設・児童福祉施設等への用途変更は『用途変更の設計費用について~老人介護施設・児童福祉施設など~(平成28年より)』を参照して下さい。

簡易宿泊所・旅館・ホテル等への用途変更は『用途変更の設計費用について~旅館・ホテルなど~(平成28年度より)』を参照して下さい。

その他の用途については、直接、当社にお問合せ下さい。


 

用途変更については、お気軽にリデベまで、ご相談ください。

株式会社リデベはプロも御用達の不動産・建築の総合コンサル会社です。
店舗物件、テナント賃貸、投資、空家対策、開発、地上げ等、貴方の問題を解決します。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。
無料電話相談
03-5389-6082
(営業時間:平日10時~18時30分)
・無料メール相談はこちら
・弊社サービス概要はこちら

空き家問題を考える ~空き家をリフォームして賃貸住宅にして良いか~

もちろん、現在使われていない建物を賃貸すること自体は何の問題もないのだが、それは、「その建物が合法的な物ならば」だ。

第1話で空き家の再利用の事例を簡単に紹介したが、その中でも今回は、今まで全く使われていなかった空き家を賃貸住宅として貸し出している事例を紹介しよう。

『まだまだ、再利用可能と考えられる空き家を若い建築家にアイデアを出して貰いリフォームして、住みたいと考える人に賃貸住宅として提供する。』

この部分だけを読むと極めて前向きで美しい提案に聞こえる。私も最初にこれを聞いた時には、

「なかなか良いアイデアだし、昔の住宅の良さを活かしながら、今の生活に対応出来るように出来たら、それは素晴らしいことかもしれない。」

と考えた。

しかし、その様子がマスコミなどで取り上げられ、実際にその提案を受けたという人から話を聞いてみると、かなり杜撰な実態が見えてきた。

まずは、この類の提案の殆どが、賃貸住宅にするため、つまり、借主を付けるためにデザイン的な部分に重きを置き、法的整合性、建物の構造や性能という部分は殆ど手が付けられていないと言うことだ。

例えば、昔の家を再利用しているのだから、「隙間風が入ってくる」、これは仕方がないかもしれないし、そこに情緒を感じて借りる人もいるかもしれない。

しかし、地震が来た時に周りの家は倒れなかったが、その建物だけ倒れて被害に遭われたら借主はどう思うだろうか?もちろん、貸主だって高いリフォーム費用を払ったのに採算が取れないどころか借主から瑕疵担保により、損害賠償請求をされるかもしれない。

現在では消防法の観点から、火災報知器の設置が義務となっているが、それが設置されていないという事例もあったが、これには既存不適格は適用されないし、もし、火災が発生した場合に火災報知器が付いていなかったことが原因で借主が被害に遭われれば、貸主は不法行為となり、損害賠償を負わなければならない。

そして、法的整合性の問題がもっとも重要なテーマになってくる。ある意味、法的整合性さえ、整えておけば、上記の様な問題は一気に解決できるのだが、それを殆どの物件が行っていないのが実態である。

この手の空き家となっていて、リフォームをして貸し出そうとする住宅の殆どが完了検査を受けていない。完了検査を受けていない理由は様々なのだが、戸建て住宅の場合、築20年以上のものとなると慣例的に完了検査を受けなくても良いと言う雰囲気があった。もちろん、建築基準法的には非合法であることは間違いないのだが、当時は完了検査を受けなくても大きな問題には発展しなかった。

では、完了検査を受けていない建物を賃貸に出してはいけないかというと、そうとまでは言いきれない。詳しくは『違法建築を賃貸してよいか?』を読んで頂きたい。

しかし、完了検査を受けていないこと知っていながら、故意に隠したり、完了検査を受けていないのに「既存不適格である」などという虚偽を重要事項説明などですれば、宅地建物取引業法に抵触する。また、特定行政庁によっては、重要事項説明時に完了検査受領の有無を記載することを推奨しているところもある。完了検査受領の有無の調査が特別に難しいかというと、そうでもなく、その物件の管轄する特定行政庁の確認申請などを管理する建築指導課(呼び方は各行政庁によって違う)に行って『台帳記録証明』というのを貰って来れば(実際には数百円掛かる)、確認申請から完了検査、合法的に増築などを行っている場合にはその確認申請や完了検査まですべて記載される。また、完了検査時の建築概要も解るので、完了検査後に違法な増改築などがされていないかなどのチェックにも使える。

※どこの行政庁でも「台帳記録証明」ないし「台帳記載証明」で通用するが、行政庁によっては出てくるものが単に「証明書」などとなっている場合もある。

違法建築に関して明らかでないような場合、この完了検査受領の有無も該当するのだが、重要事項で説明する義務があるかどうかは微妙である。もちろん、完了検査を受けていないのに受けているかのごとく重要事項に記載すれば違法だが、なにも記載していないというのは虚偽とは言えない。違法建築は列挙事項(必ず書かなければならないこと)では無いので書かなくても良いと言う考え方もある。判例では、買主や借主が知らないことにより明らかに不利益を被るような重要な情報であった場合には重要事項説明義務違反になる。だから、完了検査を受けていないことで明らかな不利益を被らなければ、この不動産会社は何ら瑕疵が無いこととなる。しかし、その情報を知っていたのに記載しないことは重要事項説明違反になる。

では、その不動産会社が知っていたかどうかだが、不動産会社は当然に

「知らなかった」

と主張するのが普通である。そして、その不動産会社が「知っていた」という証拠を押さえるのが難しいのが一般的である。

建築士が入っていないで、建設業も持っていないような小さなリフォーム会社が、施主と現場で打合せして、体裁だけを整えたのなら仕方がないが、今回のように、最初から建築家と称する建築士が入って、リフォームの設計をして、それを所有者に提案し、何百万、いや1000万円以上のリフォームをするのに建築士が完了検査受領の有無を確認しないとは考えにくい。もし、確認しない建築士がいるとすれば、その様な輩に設計を依頼したこと自体が残念なことである。

一般的に建築士がリフォームの設計をする場合、その建物の既存不適格部分を確認する。また、開口部などをいじる場合には当然に採光計算や換気計算を確認するだろうし、キッチンなどをいじる場合には、台所の壁の不燃、準不燃などを確認する。その為には、その建物が新築当時に合法的な建物だったかの確認が必要となるのだが、もっとも簡単な方法が完了検査受領の有無である。もちろん、完了検査を受領していてもその後に違法改造、違法増築などがあるかもしれないので、完了検査を受領しているからといって、その建物の遵法性を確認できたとは言えないのだが、これをやらないと始まらない。

ということは、このリフォームを依頼された建築士は完了検査受領の有無を知っている可能性が高く、この事実を知った時点で依頼者にこの事実を告げることとなる。つまり、不動産会社が知らないとは考えにくいということになる。また、建築士が台帳記録証明を取得していれば、その証拠が特定行政庁に記録として残るはずである。

では、完了検査を受けていないことが解った場合、それを重要事項で説明することとなるが、その建物の遵法性が確認できていないという事実を知ったら、借り手は付くだろうか?もちろん、完了検査を受領していないことが違法であると言うことを知らない借主もいるだろうが、重要事項説明にそれを書いた以上は、その事実を説明する義務が生じるので借主はそれを知ることとなる。そんなことを気にしないという人もいるとは思うが、それによって借りないという人も出てくるだろうし、少なくとも借りる人の幅を狭くし、となれば必然的に賃料も安く設定しなければならなくなってくるものもあるだろう。

また、万が一の事態が発生した場合には、仲介をした不動産会社だけでなく、貸主にも瑕疵担保責任を負わなければならないし、リフォームの程度によっては設計した建築士も建築士法や民法の不法行為などに問われる可能性もある。

この様に安易に空き家をリフォームして賃貸して良いとは言えないのである。

 

建築基準法適合状況調査について

・ 完了検査を受けていないため、検査済証が無い

・ 完了検査を受けていないため、融資を受けられない

・ 完了検査を受けていないため、耐震診断や耐震工事の補助が受けられない

・ 完了検査を受けていないため、用途変更や増築ができない

上記の様なことで、お困りの場合は、リデベまでお気軽にお電話をください。

株式会社リデベはプロも御用達の不動産・建築の総合コンサル会社です。
店舗物件、テナント賃貸、投資、空家対策、開発、地上げ等、貴方の問題を解決します。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。
無料電話相談
03-5389-6082
(営業時間:平日10時~18時30分)
・無料メール相談はこちら
・弊社サービス概要はこちら

空き家問題を考える ~無造作にアイデアを実施するのはNG~

今、色々なところで取り上げられている空き家問題。既に2013年10月の調査で全国に約820万戸、全体の13.1%の空き家があるという状態である。

なぜ、空き家が増えているかというと、根本的な理由は簡単である。

人口減少が始まり(増加が止まり)、核家族化による世帯数の増加にも歯止めが掛かっているのに新築の供給が多いというのが最大の原因だ。新築の供給を抑制すれば簡単に問題が解決できそうだが、景気刺激策などの理由から、むしろ住宅エコポイントの復活など新築の供給を煽っているのが現状である。

さて、この空き家問題だが現在、早急な取組が必要な問題は、空き家となっていて、再利用不可能にも関わらず放置されていて危険な建物が問題となっている。人里離れた集落で既にその集落に誰も住んでいないで廃墟になっている空き家や、高度経済成長期に開発された別荘地などの空き家は人がそもそもいないので、放火や空き巣、また、そこで子供が遊んでけがをするという心配は少ないだろう。

しかし、このような廃墟となっている空き家はなにも人里離れた場所にあるとは限らない。東京23区の駅近の住宅地にもかなりの数が存在する。これは、『固定資産税の減税の問題が大きい』とか『解体費を相続人が負担しないから』など、様々な理由が上げられているが決定的な理由が存在する訳でもなく、複合的な要素が大きいのだろう。

そして、最近ではこの様な廃墟となった空き家を取り壊せる条例を定める特定行政庁が増えている。

しかし、ここで疑問に思うことだが、何故、わざわざ条例を作っているのだろうということだ。条例など作らずとも建築基準法第10条を適用して除去の命令を出してしまえばよいだろうと考えた。そこで、既に条例を定めている東京都墨田区に問合せをしてみたところ、建築基準法第10条では

前略~損傷、腐食その他の劣化が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険となり、又は著しく衛生上有害となるおそれがあると認める場合においては、当該建築物又はその敷地の所有者、管理者又は占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用中止、使用制限その他保安上又は衛生上必要な措置をとることを勧告することができる。

となっている。この「そのまま放置すれば著しく保安上危険となり」の部分が「衛生上有害となるおそれがある」の「おそれ」に掛かっていないと受け取れるとの解釈があるらしい。文面からすれば、「そのまま放置すれば」とあるので未来を予測しているので「おそれ」に掛かっていなければ日本語として成立しなくなるはずだが、この部分の取り扱いがナーバスな問題ということである。

そこで、ここに一言付け加え、「そのまま放置すれば著しく保安上危険となる『おそれがある』、・・・」と条例にはしているとのことである。

実はこの建築基準法第10条にはもっと大きな欠点がある。

それは憲法第29条の財産権の問題で、他人に迷惑を掛けている状態にない個人の財産を国家がそれを侵してはならないとあり、憲法第98条で憲法は他の法律よりも優先するとあるので、その空き家が他人に迷惑を掛けているかの判定が難しい。建築基準法では他人に迷惑を掛ける様な状況を定めていない。

そこで、条例では、他人に迷惑を掛けると考えられるガイドラインを策定している。

では、このガイドラインに抵触したら、なんでも壊せるかというと、そうでもなく、出来うる限り、所有者に取り壊す許可を貰ってから壊しているとのことである。

ゆえに、条例を作ったからと言って速やかに廃墟となっている空き家を取り壊せるということではないらしい。

さて、廃墟となっている空き家に関しては権利関係を整理して、解体費を差し引いた価格で不動産市場に流通させれば良いと思う人もいるかもしれないが、実際には廃墟となっている空き家というのは、その権利関係が滅茶苦茶になっていることが多い。つまり、住んでいた人が亡くなり、相続が発生しているのにそこに相続人がいない訳である。私も何度か、この手の空き家を売却して貰えないか、相続人を探そうとしたが、登記情報を取り寄せてみると、相続人が10人ぐらいいて、さらにその10人のうち、2人が既に他界していて、さらなる相続が発生しているのに登記されていないということもあったし、登記情報に記載されている所有者は一人だけど既に昭和の時代に他界していたという事例もあった。一番、多いのは登記情報では所有者の住所が、当該物件つまり、廃墟になっていて、所有者と連絡が取れないということだ。

こんな権利関係が面倒な空き家を不動産市場で流通させるなど、現行法では不可能である。

しかし、この様な廃墟とまでは言えない、再利用可能な空き家の方が多数、存在しているのが事実である。しっかりした、統計データはないのだが、空き家の理由が明確で再利用可能が確実と考えられている住宅は、2008年の段階で65.5%あった。残りの34.5%の中にも長期不在や別荘などの空き家が含まれており再利用可能なものもあったと考えられる。とすると、少なくとも70%以上の空き家が再利用可能と考えられる。

もちろん、この空き家が手つかずの状態で、そのうち時間の経過とともに廃墟になっていく可能性は十分にある。それに目を付けたのが空き家ビジネスである。

一番、多く最近話題になっているのが、某不動会社が主催し、若手の建築家が、お洒落なリフォームを提案し、所有者を説得してリフォームをして賃貸にだしているという手法である。

しかし、この実態を調べてみるとかなり杜撰な実態が見えてくる。若い建築家は建築基準法のことなど度外視で、構造の安全なども床下や天井裏を懐中電灯でちょっと見て、

「これ、全然、使えますよ!」

などと言って、細かい検査など一切していない。それどころか、その物件を調べてみると完了検査が出されていない物件も多数ある。というよりも、殆どの物件が完了検査を受けていなかった。それにも関わらず、体裁だけを整えて賃貸に出しているのである。この不動産会社がそれを重要事項説明の時に説明していたかどうかは不明であるがかなりグレーな手法であることは間違いない。

空き家を安く借りて老人介護施設にしているケースも多数、見受けられる。それも無届け老人介護施設で建築基準法の用途変更どころか、なんの申請もしていないで勝手に使っているというケースもある。さらには、特定行政庁がこの様な無届け老人介護施設を斡旋しているという実態もある。

他にもつい最近まで問題になっていた脱法ハウスとして利用されている場合もある。これに関しても国土交通省から、新しいガイドラインが出ているにも関わらず、一切、お構いなしで使われているものもある。同様に用途変更を行わずに簡易宿泊施設として使われているものもある。

いずれの事例でも事故や事件が発生している。

この様な脱法に近い空き家利用に歯止めを掛けなければならないこともあり、誤った空き家利用をもう少し詳しく紹介し、本来、どの様な手続きを行い利用しなければならないかを今後、連載していきたいと考えている。

株式会社リデベはプロも御用達の不動産・建築の総合コンサル会社です。
店舗物件、テナント賃貸、投資、空家対策、開発、地上げ等、貴方の問題を解決します。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。
無料電話相談
03-5389-6082
(営業時間:平日10時~18時30分)
・無料メール相談はこちら
・弊社サービス概要はこちら

連帯保証人が亡くなった場合~家賃滞納対策~

連載シリーズ 【 連帯保証人が亡くなった場合~家賃滞納対策~ 】 第 14 話 / (全 14 話)

先日、このような質問がありました。

Q.「賃借人が家賃を7ヶ月滞納しているが、自己破産宣告をするようなのですが、家賃の回収はできるでしょうか?」

弊社「連帯保証人はいらっしゃいますか?」

Q.「契約時にはいたんですけど、既に亡くなっていまして・・・」

弊社「賃借人と連帯保証人は、どのような関係ですか?」

Q.「親子です。」

弊社「連帯保証人の家族構成はどうなっているか、解りますか?」

Q.「奥様がご健在で、賃借人の他に子供が2人います。」

弊社「では、一般的に考えれば5/6は回収できますね。」

という、やりとりでした。

簡単な話ですが連帯保証債務も法定相続されます。つまり、この場合、連帯保証人が亡くなった時点で、法定相続により、妻帯者が健在なら、妻帯者が50%を相続します。そして、残りの50%を子供たちが相続することになります。

ただし、子供のうちの一人は自己破産宣告をするということは、ここからは回収不可能です。つまり、賃借人からは回収できないので1/6は諦めなければなりません。したがって、5/6だけが回収できるということになるわけです。

最大の問題は、連帯保証人の相続人の連絡先がすべて解るかということになります。

通常の賃貸借契約の場合、連帯保証人の保証能力が喪失した場合、別の連帯保証人を付けなければならないとなっていることが多いと考えられます。

このことから、相続人の連絡先を賃借人から聞き出せば良いだけの話です。賃借人から、してみれば、家賃を滞納して、自己破産をして、その請求が親兄弟に行くというのは、恥ずかしいことかもしれません。故に、それを言いたがらないかもしれませんが、それならば賃借人本人が返すしかありません。貸主としてみれば、当然の権利を行使しているわけですから、そこは強引にでも聞き出すべきでしょう。

また、目に見える財産、金銭、有価証券、不動産や、借用書のある借金(金融機関の借金)などというものに関しては、相続人は理解していることが多いのですが、連帯保証債務というものについての相続を理解していない人が多いのが一般的です。そのため、請求しても

「なんで、自分が兄弟の家賃滞納を支払わなければならないんだ!」

と、拒絶してくる場合が多いです。

そこで、民法896条を説明した上で、連帯保証人としての地位を相続している旨を説明して請求することをお勧めします。

第八百九十六条  相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

もっとも、このような事態に陥って、お困りの場合、なかなか契約当事者でない人(連帯保証人の相続人)との交渉は難しいかもしれません。

その場合は、弊社に一度、お電話でご相談ください。

株式会社リデベはプロも御用達の不動産・建築の総合コンサル会社です。
店舗物件、テナント賃貸、投資、空家対策、開発、地上げ等、貴方の問題を解決します。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。
無料電話相談
03-5389-6082
(営業時間:平日10時~18時30分)
・無料メール相談はこちら
・弊社サービス概要はこちら

保証会社が滞納家賃を保証したら、家賃は滞納してないことになるか?

タイトルの件ですが、これは非常に難しい問題でしたが、ついに大阪高裁判決を最高裁が棄却したことで結論がでました。

Q.家賃滞納をしたことで保証会社が貸主に家賃を支払ってくれました。後日、家賃を保証会社に支払いましたが、貸主より、賃料未払いによる契約解除、明け渡しを求められました。保証会社が家賃を支払ってくれているし、それを保証会社に返したから、賃料未払いには該当しないのではないのでしょうか?

A.賃料未払いの事実は消えず、賃貸借契約の解除を認める。

賃借人の主張に理由はなく、保証会社による代理弁済があっても賃料等の不払いの事実は消えず、賃貸借契約の債務不履行の有無を判断するにあたり、保証会社の代位弁済の事実を考慮することは相当でない。よって賃料不払いに基づく賃貸借契約の解除を認める

大阪高裁2013年11月22日 2014年6月26日最高裁上告棄却

この判決は、不動産業界でも多少の波紋を呼ぶこととなりました。正直、私も驚きました。

この質問は、当社にもかなり来るのですが、これについては、弁護士に聞いても意見が分かれていました。考え方は二つあります。一つは、今回の大阪高裁の判決です。もう一つは

『保証会社に対して、契約時に保証料を支払っているのは、賃借人である場合が多く、とすると、保証会社は賃借人から、賃料未払い時に代位弁済を依頼されている訳だから、債務不履行は代位弁済によって解消される。』

という、借主側に立った意見もありました。たしかに、私も保証会社に保証料を支払っているのは賃借人なので、

「この意見の方が正しいのではないかな・・・。」

と、考えていました。ただ、そうなると、保証会社がいつまで、保証すれば良いのか?という問題も出てきますし、代位弁済をする期間(保証期間)を短くして、リスクを回避しつつ、家賃滞納が始まった瞬間に契約解除(立退き)にもっていくという、賃借人にも賃貸人にとっても良くない悪循環が始まります。

旧借地借家法もそうですが、賃借人有利のものが多く、今までの判例も圧倒的に賃借人有利の判例が多かったと思います。これは、日本の多くの土地が一部の地主によって占有されていた時代に弱者である賃借人を保護するためのものでした。しかし、ここにきて、「賃借人=弱者」という構図が解消されてきているものと考えられます。

ただ、今回の判例の一番のポイントは、

「保証会社による代理弁済があっても賃料等の不払いの事実は消えず」

という部分です。では、これが保証会社でなくて、連帯保証人ならどうなるかと言えば、やはり同じことになると考えられます。しかし、そうなると、ちょっと怖いことが起こる可能性があります。例えば、ある住居を大学生が借りていて、親が保証人になっていたとします。

「家賃が払えないから、お父さん、代わりに家賃を払って!」

と学生が父親に泣きつきました。

「しょうがないなぁ、今回はお父さんが払っておいてあげるよ。」

と、お父さんが自分の口座から、振り込んでしまいました。

その大学生は、普段から、ゴミの出し方が汚いとか、夜中に酔っ払って帰ってきたりして、貸主は心良く思っていませんでした。(もっと言うならば、生理的に受け付けなかったなどの理由かもしれません。)

そこで、貸主は、お父さん名義で振り込まれている事実をもってして、

「連帯保証人が支払ったことは代位弁済であり、賃料不払いの事実は消えない!」

と言って明け渡しを求めることができるということになりかねません。という訳で、もし、家賃が支払えなくて他人に泣きつくにしても、自分(借家人)名義で振り込んでもらうか、借家人以外に支払って貰った場合は、賃貸人に『賃料として受け取った』という、受領書を貰っておかないと、突然、立退きを迫られることになりかねないということになります。

今回の判決を勝ち取った弁護士は、これで明け渡しがやり易くなったかもしれませんが、今後は、賃料の支払い方等について、契約時にしっかりと説明をしてあげないと、本当の弱者を誰も守ってくれないことになるかもしれません。

心ある仲介業者の皆さんが多いことを祈ります。

株式会社リデベはプロも御用達の不動産・建築の総合コンサル会社です。
店舗物件、テナント賃貸、投資、空家対策、開発、地上げ等、貴方の問題を解決します。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。
無料電話相談
03-5389-6082
(営業時間:平日10時~18時30分)
・無料メール相談はこちら
・弊社サービス概要はこちら

賃貸物件の所有者変更(オーナーチェンジ)の借主への通知

 

時々、質問をされるのですが、

「賃貸物件の所有者変更(オーナーチェンジ)をした場合、借主や連帯保証人の承諾を取る必要がありますか?」

という質問をうけます。解答は

「承諾を取る必要はありません。ただし、通知は出しておいた方が良いでしょう。」

となります。

以前、私がアセットマネージャーをやっていた時に、賃貸物件の売買の際に、同じ仕事に携わった地方銀行出身のアセットマネージャーが

「もし、賃借人に貸主変更を拒絶されて賃料の支払いを拒絶したり、連帯保証人が貸主変更を拒絶した場合に連帯保証人がいなくなると困るから、賃貸人と連帯保証人から承諾を取ろう」

と言いだしました。その賃貸物件、122世帯の賃貸マンションですから、その承諾を取っていたらいつになるやら・・・というような話です。しかし、実際には、賃借人や連帯保証人に所有者変更を拒絶する権利は有していません。

実際に判例もちゃんとあります。

大判昭和6年5月29日新聞329号18頁等(要旨)

賃貸不動産の所有者に変更があった場合、特約がない限り、賃借人・新所有者間に、従来の賃貸借関係がそのまま移転・存続する。

このことから、所有者が変わっても賃貸関係がそのまま新所有者に移るので、その賃貸関係を借主側が拒絶することは出来ないのです。

もっとも、地方銀行出身のアセットマネージャーは、私がこの判例をもって説明しても、納得していませんでした。まぁ、今まで自分がアセットマネージャーとして余程、自信があったのに、判例まで持ち出されて否定されたので悔しかったのだとは思います。ですから、私は、

「取引までの時間が無いから、今回は通知を出すだけにしよう」

と言って納得してもらいました。

この判例だけを見ると、通知すら出す必要性が無いように感じますが、法的には必要は無いのですが実務レベルで問題が発生します。

それは、借主が貸主の変更を知らないと、旧貸主に家賃を払い続けてしまうからです。

また、新貸主からだけの通知だと、新手の詐欺と思われてしまう可能性もあるので(実際にありました。)、少なくとも、新貸主と旧貸主の連名で、その通知を出します。さらに所有者変更になった登記情報か、新貸主、旧貸主の印鑑証明の複写を同封する方が良いでしょう。

貸主が変更になった物件の借主から、下記のような質問がありました。いずれも、新貸主より、

「今まで、家賃は手渡しだったのに、振り込みに変わった。振込手数料は借主負担と言われた。」

「ペット可ということで入居したのに、猫を飼っていることを理由に退去を迫られた。」

「飲食店可ということで、ラーメン店をやっているが物販店しか認めないと言われた。」

などという質問ですが、上記の判例の通りで、『従来の賃貸借関係がそのまま移転・存続する。』となるので、いずれも新貸主の主張は通らないことは、注意が必要です。

 

賃貸物件の所有者変更(オーナーチェンジ)の借主への通知の雛形無料ダウンロード(Word形式・Zipファイル)

                ↓

お名前(必須)ニックネーム可

メールアドレス (必須)

属性

法人個人

都道府県 (必須)

職種

その他の職業

役職 (必須)

電話 (必須)

ファックス

企業名

企業サイトURL

ファイルの利用用途

相談したい内容があればご記入ください

賃貸物件の所有者変更(オーナーチェンジ)の借主への通知の雛形無料ダウンロード(Word形式・Zipファイル) (154 ダウンロード)
株式会社リデベはプロも御用達の不動産・建築の総合コンサル会社です。
店舗物件、テナント賃貸、投資、空家対策、開発、地上げ等、貴方の問題を解決します。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。
無料電話相談
03-5389-6082
(営業時間:平日10時~18時30分)
・無料メール相談はこちら
・弊社サービス概要はこちら

消防設備(火災報知器等)の修理は貸主負担?借主負担?

連載シリーズ 【 消防設備(火災報知器等)の修理は貸主負担?借主負担? 】 第 5 話 / (全 6 話)

表題の件ですが、なぜか、やたらと多くの同様な問合せが来ます。また、同業者(宅建業者)からも同じ質問をされたりします。

回答は、当然ですが、貸主負担です。

建物が、使用もしくは存在を維持するために必要な物は、貸主負担となります。

つまり、表題の消防設備で、消防法で建物を使用するのに必要と定められたものは貸主負担となるのが原則です。

ただし、そもそも事務所だったところを店舗にするために必要になった消防設備等が個別にあるとすれば、それは貸主借主の協議となります。当然ですが、建築基準法で定める用途変更の費用なども協議となります。

さて、その他にも、消防法で定められたものだけではありません。例えば、非常用照明、防火扉、排煙窓など建築基準法で定められたものも、借主が故意に壊したのでなければ、貸主負担となります。

民法606条 賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。

そもそも、建物というのは、消防法や建築基準法に抵触するような状態で使用することは違法です。つまり、賃貸物を適法な状態に保つ義務は、民法606条からみて、貸主が負担することになります。

建築基準法第8条  建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない。

時々、この建築基準法第8条を持ち出して、借主(同法による『専有者』)にも責任があるのでは、ないかという方がいます。たしかに、これによって、建築基準法に抵触している状態で建物の使用を続けるということについて借主にも責任があると考えられます。つまり、借主は建物が法律に抵触するような状態にある場合には、直ちに貸主に報告し、貸主は適法な状態に修繕する義務を持っている訳です。また、壊れただけではなく、本来、法律的に付いていることが必要にも関わらず付いていない場合も貸主負担で付けなければなりません。

先にも書きましたが、これが借主によって違法状態にされたことに貸主が、気が付いた場合には直ちに借主に修繕させなければならないということになります。

この話ですが、ある宅建業者が私にこの様なことを言ってきました。

「トイレの電球が切れた場合は、通常、借主負担だよね。では、火災報知器だって、賃貸借期間中に壊れたら、借主負担じゃないの?」

これは、話が極端な事例なのですが、一般的にトイレの電球は、借主負担が一般的です。トイレの電球だって、民法606条の『賃貸物の使用及び収益に必要』な物であることは間違いないのですが、ここに至っては、トイレの電球は、明らかに借主の使用によって切れたものです。ところが、難しい問題が出てきます。

では、備付のエアコンや、給湯器の修理はどちらが負担するのか?という問題が出てきます。エアコンも給湯器も、いくら新品を付けていてもいつかは壊れます。もちろん、使用していたのは借主です。トイレの電球と同じでは・・・?という話になります。

そこで、この問題を解決するために、賃貸借契約書の特記事項に、

・ 備付の電球の交換は、借主の負担とする。

と書くことによって、その後の問題が起こらないようになるわけです。では、「備付設備の全ての修繕は借主負担とする。」と書いておけば、良いのではないか?ということになりますが、先にも書いたように、建築基準法や消防法に違反している部分について法的根拠があるので、このように書いた場合には、その条文、「備付設備の全ての修繕は借主負担とする。」の全てが無効となります。つまり、トイレの電球交換も貸主負担となってしまいます。

では、どこまでが、借主負担とできるのか、ということになりますが、賃貸住宅の場合には、通常の使用で壊れるものの中でも、一般的に借主が自分で(業者等を呼ばずに)交換できるものということになります。つまり、エアコンや給湯器は貸主負担となります。

これが、店舗や事務所となると、エアコンも給湯器も使用頻度も違うので、備付であっても借主負担と特記することはできます。住宅であっても、借主が後から備え付けたものは、特記事項に書かれていなくても借主負担です。

最近は、エアコン完備、照明器具完備なんていう賃貸住宅が増えてきたので、このようなトラブルが多くなっています。契約時に、壊れたら誰が負担するのかを、明確にしておきましょう。店舗や事務所の場合は、特に賃料も高くなる場合が多いと考えられます。トラブルが発生する前、できれば、物件を契約する前に、是非、一度、リデベにご相談ください。

店舗・事務所の不動産のご相談は、リデベにお電話ください。

株式会社リデベはプロも御用達の不動産・建築の総合コンサル会社です。
店舗物件、テナント賃貸、投資、空家対策、開発、地上げ等、貴方の問題を解決します。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。
無料電話相談
03-5389-6082
(営業時間:平日10時~18時30分)
・無料メール相談はこちら
・弊社サービス概要はこちら

【テナント募集】吉祥寺徒歩1分 サンロード内 貸し店舗物件 

カテゴリ:テナント賃貸 / ブログ

本物件は契約となりました。

株式会社リデベはプロも御用達の不動産・建築の総合コンサル会社です。
店舗物件、テナント賃貸、投資、空家対策、開発、地上げ等、貴方の問題を解決します。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。
無料電話相談
03-5389-6082
(営業時間:平日10時~18時30分)
・無料メール相談はこちら
・弊社サービス概要はこちら
カンタン見積もりシステム
株式会社リデベのカンタン見積もりシステムは、お見積り内容を細かく選択でき、 簡単にお見積り作成・送信ができます。
金額の参考にもご利用ください。