【賃貸住宅】契約書と重要事項説明書【前編】
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賃貸住宅の契約というのは不動産の仕事の中でもっとも多くの人が携わっていると思います。
東京23区の駅の周りを見渡すと、テレビのCMで見たことのある有名な仲介会社や聞いたこともないけど、昔からこの場所にあるんだろうなぁ・・・と思うような仲介会社が乱立しています。
我々から見ると仲介手数料は安いのですが、なにせ量があるので商売としては成立します。
そんな仲介会社を介して、実際に私も賃貸住宅を借りたことがありますが・・・。
その契約のときのやりとりです。
仲介会社:「ネットで探せる○○○ル」のテレビCMで有名な緑の看板の会社。
担当者:N店長(30代後半)
その店長は私とは随分前からの知り合いで、この会社に入る前はハウスメーカーの営業だったと聞いています。
重説と契約書は前日にメールで送ってもらっているので、目を通してありました。
「おいおい、重説やるなら主任者証を出してやらなきゃいかんだろ。っていうか、私に言われてから、出す時点でアウトだぞ。」
「あっ・・・スイマセン・・・Wさ~ん、ちょっと来て・・・」
『Wさんに主任者証持ってこさせるんだ。っつうか、常に携帯しとけよ!』
と言いたいのを抑えて、黙っていると、Wさんが別の部屋からやってきました。
ぱっと見た感じは20代前半ですがちょっと冴えない風貌の女の子です。
「お待たせしました。では、さっそく重要事項説明をさせていただきます。」
「ん?ちょっと待った。Nさん、なんで、自分で重説やらないの?」
「スイマセン・・・私、宅建持ってないんですよ。」
『お前、何年この仕事やってるんだよ!』
と言いたかったのですが、必死に抑えて、Wさんの重説が始まります。
普通に棒読みです。
『意味解ってるのかなぁ・・・』
と、思って、ぼ~っと聞いていると・・・Wさんが・・・
「タイシュのひょうじ、かっこ、ほんしょにてタイシュをいか、こうといい、シャクシュをいか、おつという」
「ん?なんて言った?」
と驚いている私の前で・・・
「おい、W、これは『タイシュ』じゃなくて『かしぬし』、こっちは『シャクシュ』じゃなくて『かりぬし』って読むんだよ。」
「す・・・すいません・・・店長」
「相澤さん、スイマセン。この子、去年、宅建受かったばかりで2ヶ月前からアルバイトで来てもらってるんですよ。」
「じゃあ、他の主任者にやらせれば?」
「あっ、うちの店、この子しか主任者いないんですよ」
「いつから?」
「2ヶ月前から・・・」
「おい、じゃあ、2ヶ月前からWさんが重説やってるなら、これくらい読めるだろ!」
「あ、私、重要事項説明書、読むの今日が始めてなんですよ~。やっと、デビューしたって感じです。」
「おいおい、Nさん。この店では2ヶ月間の間で客は俺だけか?」
「・・・・」
立派な業法違反です。(っていうか、隣で別の人が契約してました。)
次回は実際の契約書と重要事項説明書を出して、こんな契約はNGというものを紹介します。
重説は笑顔で読むから・・・
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