不動産価格の周期性
『不動産価格の周期性』などが解ったら、苦労はいりません。
もっとも、投資用の不動産用地であれば、ある一定の規則性はあります。インフレ率がゼロであればアップトレンドの時は価格が高くなれば投資家の投資意欲が減っていき価格上昇率は鈍化し、いつか高値を踏んで価格は下落に転じます。ダウントレンドの時は、価格が安くなるれば、投資家の価格意欲が増してきて、価格の下落は鈍化し、いつか底値を打ち、価格は上昇に転じます。これは株や先物と同じです。
昨今、不動産価格が底打ちかどうかという話がありますが、価格下落が鈍化しているし、安くなったことで投資家の投資意欲が増してきているのも事実です。ただ、ワンルームマンションを見れば、金融機関の投資用マンションに対する貸し出し評価がまだまだ厳しいこと、J-REITを見ればたしかに想定利回りは相当に高くなっていますが、J-REITそのものに不安を感じているので、そちらのリスクが払拭できないでいると思います。そこで二番底懸念の様な話がでるわけです。
個人的には実需不動産価格との関連性も無視できないと思っています。実需不動産価格で言えば、マンション販売戸数は12月が必ず多くなる傾向がありますが、今年はボーナスの最大の落ち込みが解っていますから、販売戸数が増えれば、契約率の大幅低下は免れないと考えています。とすれば、決算期の3月辺りに、再び値引きをして販売するという形になり、3月ごろに不動産価格は再び下落に転じ、来春に二番底を迎えると考えています。
この様に大きなトレンドはファンダメンタルからある程度の想像はつきます。しかし、周期性はなかなか読み取ることができません。それは、株価や先物の価格に『決定的』な周期性が無いのと同じです。
理由は簡単です。
その価格の決定は『人間』が行っているからです。つまり、テクニカルな要因がそこに関わってくるからです。また、インフレ率をゼロとしていますが、ゼロであり続けるわけがなく、必ずプラスかマイナスに動きます。つまり、外的要因も大きくそこに関わってきます。
株価や先物取引に於いて、『罫線』があります。不動産価格にこれを使わないのはその取引が株や先物取引ほど、同一のものに対して、取引回数の絶対数が圧倒的に少ないからです。
しかし、似たようなことは出来るのではないかと考えています。
株価はある一定の景気動向を示しています。不動産価格もそれに近い動きはしています。
周期性は導き出せなくても、株価や株の出来高、それに金利との関連性はある程度は導きだせます。
前述の様に決定権が人間にある以上、完全に一定の法則を見つけることは不可能です。
酒田五法という株の罫線解読法がありますが、これは経験則から成り立っているはずです。万能ではもちろんありませんが、ある程度の役には立っていると思います。(私は株をやらないので、酒田五法を利用したことはありません。)
しかし、経験則から解るということは、明らかに関連線のある経験値を数式の左右に並べて回帰分析を行えば、なにか出てくるのではないかと思っています。
例えば・・・
商業地であれば
公示価の変動≒株価&株の出来高とLIBOR
住宅地であれば
公示価の変動≒所得動向と税率と人口と長期金利
建築価格はどの様に絡めるんだろう???
まだまだ関連項目があるとは思いますし、上記だけでも循環参照をしている感じがします。ということは、株価とLIBORの関連性や所得動向と長期金利の関連性なども考えないといけないことにはなります。
きっと、どこかのエコノミストや金融機関なんかで誰かがやっているんだろうけど・・・。
なんの役に立つかは解らないんですけど・・・。
そんな、本やサイトを知っている方がいらしたら、教えて下さい。
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