事業再生ADR
みなさんは事業再生ADRという言葉をご存知ですか?
民事再生や会社更生はよく聞くので、よく知っていると思います。
民事再生について・・・『民事再生法-Wikipedeia』
会社更生法について・・・『会社更生法-Wikipedia』
我々の不動産・建設業界というのは毎日、どこかの会社が倒産しないかが気になる業界です。というのも、単なる野次馬根性でチェックしているだけではなくて、それが取引先だったりするからです。
その会社に債権があれば当然ですが大騒ぎです。
しかし、債権が無くても重要な取引先を失えば自分達にもダメージがあるからです。
この2年間の間に多くの同業者が倒産していきました。
よく、帝国データか東京商工リサーチをそのままコピペして1行だけ自分の感想というブログを見ます。本当に取引先だったりして、ショックを受けているブログもあれば、単なる野次馬まで色々あります。まぁ、著作権の問題を置いておけば、みんながそれだけ関心を持っているんだなぁ・・・と思います。
私はそのブログで倒産情報をチェックすることはないですが、帝国データや東京商工リサーチの倒産情報は夕方に必ずチェックしています。
そこに取引先の名前が出ると
「やっぱり・・・」
と思うこともあれば
「ええええ~~~~」
と驚くこともあります。
その様な倒産情報は破産、民事再生、会社更生など、いずれも裁判所が絡んでくる倒産情報です。
しかし、実質上の倒産にも関わらず、そこに情報が出てこないことがあります。
それが『事業再生ADR』です。
今年になってコスモスイニシアが初めて事業再生ADRを申請したことで有名になりました。
つい先日は日本エスコンが、やはり事業再生ADRを申請しました。
では事業再生ADRについて簡単に説明すると
会社更生や民事再生と違って、裁判所ではなく民間の第三者(企業再生のプロ)が介入するということが決定的に違います。
その他に、この申請した後の債権は申請する前の債権より優先権があるため、申請後に融資を受けやすいとか独立行政法人中小企業基盤整備機構の保証を受けているのでやはり、融資が受けやすいなどのメリットがあります。
詳しくは経済産業省:こちらのサイトから条文がPDFで見ることができます。
しかし、自力再建が出来なくて、一部の債権を放棄させていることは事実で、実質上の倒産です。
スキームと裁判所介入か民間介入かという違いだけと言っても良いでしょう。
結局、これで再生できなければ、民事再生なり会社更生なりに移行していくわけです。
今後、この手法の再生が多くなるかもしれませんが、取引している会社は要注意です。
まだまだ累卵之危にある会社もありますが、倒産の噂のあった、不動産屋がだいぶ無くなってきました。ゼネコンの方が実質的な体力(有利子負債が少ないなど)があることもありますが、一般管理費が多いので仕事量が減って真綿でクビを締められるかのごとく消えていくでしょう。
不動産屋は即死でゼネコンは苦しみ喘いで死ぬという感じでしょうか・・・
景況感が回復基調にあるというニュースもありますが、本当に早く回復してくれればいいなぁと思います。
日経平均大幅安でも・・・
前場終値303円26銭安
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