原状回復工事 ~入居者視点からのリニューアル~
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- 原状回復工事 ~不動産屋が高い理由~
- 原状回復工事 ~入居者視点からのリニューアル~
前話(「原状回復工事 ~不動産屋が高い理由~」)で、書いた部屋の施工前の部屋の写真を見せてもらうと、フローリングは部分補修をしてワックスを掛ければ問題ないような状態です。建具を替えた理由は、フローリングを替えるときに巾木を替えるため、造作材の色が変るから建具まで替えたという理由です。
さて、この部屋で当社が提案すると、どんな提案になっていたかというと・・・
項目 | 数量 | 単価 | 小計 |
キッチン換気扇フード交換 | 1式 | 38,000円 | |
キッチンシート貼り | 1式 | 24,000円 | |
キッチン水栓交換 | 1式 | 28,000円 | |
トイレペーパーホルダー交換 | 1式 | 7,500円 | |
トイレタオルリング交換 | 1式 | 5,000円 | |
フローリング補修 | 1式 | 15,000円 | |
火災報知機設置 | 2箇所 | 3,900円/箇所 | 7,800円 |
スイッチプレート交換 | 6箇所 | 3,000円/箇所 | 18,000円 |
クロス交換 | 88㎡ | 1200円/㎡ | 105,600円 |
クリーニング工事 | 1式 | 25,000円 | |
工事管理費 | 1式 | 30,000円 | |
合計 | 303,900円 |
と、こんな内容でした。建物の住み心地というのは、立地や周辺環境と間取りや日当たりなどによって決定されるものです。ですから、各住戸のリニューアル工事によって、「住み心地」を変化させることは極めて難しい問題です。住み心地を変化させるためのリニューアル工事は、各住戸の工事よりも共有部分の工事によってできます。
では、当社が水周りやスイッチプレートなどの細かいものを替えたかと言うと、こういう部分は、メーカーの商品の入れ替わり(デザイン変更)が頻繁に行われるため、新築物件と比較すると劣化が激しく感じられるからです。また、水周りやスイッチなど、前居住者が触ったものの中で新規入居者が嫌悪感を感じるものはなるべく交換してあげるという効果もあります。
ちなみに火災報知機は法律の変更に伴うものです。(E社は忘れていました。)
さて、この部屋はE社が前話で提案した内容で施工した後、2ヶ月で入居者が決まりました。決まったのは、3月中旬で、もっとも入居者の入れ替わりが多い時期ですから、決まって当然なのですが、113,000円で募集して、結果的には110,000円で決まりました。
その2ヵ月後、このマンションオーナーから、再び依頼がありました。E社が施工した部屋の下階の部屋が空いたので、リニューアルの提案をして欲しいとのことでした。
こちらの部屋も状況は殆ど変り無かったのですが、フローリングは補修の必要性もありませんでした。ただし、給湯器が壊れかかっていたので、給湯器を交換しました。他の内容は、上記の内容とまったく同じです。
工事が終わったのは、6月の中旬でした。私はマンションオーナーに115,000円で募集をするように提案をしました。結果は、7月1日からの入居希望者が、115,000円で成約しました。築年数が10年のマンションですが、1LDKの周辺の新築相場が120,000円弱だったこともあったので、新築に近い賃料で決まるという自信があったからでした。
賃貸専門不動産会社は、入居者がどんな視点でものを見ているかのマーケティングは、殆ど行っていません。強いて言うならば、マイソク(物件の広告)に書ける項目を増やしたいだけです。風呂・トイレ別、エアコン付、ウォシュレット付、光回線など、とにかく項目を増やしたいだけです。そして、それに食いついてきた入居希望者をなんとか営業力で説得します。家賃を下げるのも営業力と称しています。今回の物件では
『大規模リフォーム済み』
とマイソクに書かれていました。フローリングを交換したことを大規模リフォームと言いたかったのでしょう。
このように大手賃貸不動産会社は、客付けさえできれば良いと考えており、入居者目線でのリフォームの提案は出来ません。それによって、入居者は長期に渡って賃借してくれない物件になってしまいます。
たしかに、最近はインターネットの物件検索サイトなどでも設備の選択欄があります。ですから、マイソクに書ける項目を増やすことで、インターネットの物件検索サイトでも、選ばれる可能性は高くなります。
しかし、ある程度の設備が整っていれば、後は実際の物件勝負になります。
当社は設計事務所であることの強みを活かし、戸建分譲住宅や分譲マンションなどのマーケティングデータをもとに、人気の住空間を常に研究して、それを賃貸住宅にも反映させています。
そして、費用対効果の大きいリフォームの提案を行っております。
賃貸住宅の空室対策、原状回復工事は
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