失業者増加
さて、本日の日本経済新聞ですが・・・
第14版(うちは14版らしい・・・)1面に
『製造業の投資 新興国シフト』
とあります。記事の内容は各製造業が国内や欧米の生産拠点への投資を新興国にシフトしていくという内容です。
これは昨年の製造派遣業の解雇から始まった失業問題に追い討ちをかけることは間違いないと思います。
そもそも、『衣食住』の生活必需品と言われる世界の中でも贅沢品と本当の意味の必需品があります。
衣類の業界での売れ筋はファストファッションや格安ジーンズの様なもので、高級ブランドは完全に売れ行きが止まっています。実際に、高級ブランドは大きな割引をして販売していますが、それでも前年比で大きく売上げが落ち込んでいるのが実態です。
食品も内食傾向が強く進み、外食産業では居酒屋でも280円均一だったり、マクドナルドがコーヒーの無料時間帯を作ったりと、やはり低価格路線のみが目立つ状態です。
不動産業界も年初はアウトレットマンションなるものが出回りましたが、これは倒産しかけた会社の作りかけ、もしくは販売中のマンションを格安で買い取って販売していたものですから、作ろうと思って出来るものでは無いのであっという間に言葉そのものが無くなりました。また、去年~今年初めに話題になった、住友不動産の品川(実際は港区)の超格安の定期借地権のマンションも東京都の絡んだ特殊なものなので、これも例外です。
とすると、他の売れ筋は、なぜか好立地の高額商品です。もちろん、売れていると言っても、数は30戸単位の少ロットです。投資用の不動産に関して言えば、個人向けの投資用マンションは相当苦しいのが現状です。
これには理由があります。
不動産は衣料品や食料品の様に気軽に買えるものではありません。
90%以上の人が借金をして買います。
つまり、将来に渡って、ローンの返済が出来る自信が無ければ買えません。
最近、ある、分譲住宅を販売している会社の人が
「最近のお客さんは殆ど、公務員だよ。」
と言うのが、典型的な話です。
賃金が上昇しなくても、賃金がある程度、安定して貰える状況にならないと、景気は回復してこないでしょう。中国では日本の所得よりも、まだまだ低いですが、住宅も車も売れています。(日本よりは当然に住宅も安いですが、所得比から考えれば高いものです。)
あれだけ、貯蓄思考の強い中国でもこれだけ消費意欲があるのは将来に対する安心感そのものです。
子供手当てに高速無料化、モノトリアム法案に製造派遣業の禁止・・・。
たしかに、弱者を守るという部分では聞こえは良いですが、景気回復が遅れ、デフレスパイラルが進み、税収が減り、前述の財源すら確保できないというのは時間の問題です。
無駄を省く為にやっている、事業仕分けはある程度の評価はできますが、それ以外は・・・。
事業仕分けで仕分けされたものを本当に廃止、見直し、できれば良いけど閣僚が最終決定する際に妥協するのは必至で、今の事業仕分けは単なるパフォーマンスではと穿ってしまいます。メディアの前で人気のある蓮舫議員あたりがやれば・・・。
前にも書きましたが、あと2週間後に迫った賞与支給以降にさらに消費落ち込みが顕著化するでしょう。
問題は景気回復が政策で難しいとすれば、自律回復ができるかどうかです。
当然にアジア経済に頼ることになるのでしょうが・・・。
欧米の回復に後手を踏み、新興諸国に経済で追いつかれ、日本の経済的イニシアチブは失われるでしょう。
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