消費税 需要向上には全体の底上げが不可欠
麻生さんと鳩山さんの党首討論の様子がやっていたのですが・・・
鳩山さんは無駄遣いを無くせば・・・
麻生さんは経済は生き物だが2011年度には経済成長2%を、そして消費税アップを・・・
と言っていました。
噛みあわない討論だねぇ・・・と思って見ていたのですが、「ふっ」と思ったことを書きます。
日本の景気は平成14年~平成19年にかけて、戦後最も長い経済成長をしたと言われています。みなさんはそれを実感できたでしょうか?私は東京で不動産の仕事をしていたので実感することができました。なにせ、地価はどんどん上がっていきましたから・・・
しかし、一般の方がそれを実感できなかたのは当然のことです。
財務省が発表している国民所得から租税を引いた額は平成19年で約337兆円です。それは、平成3年まで遡らないとその額には到達しません。つまり、平成3年から、日本人の国民所得は実はずっと減り続け、そしてやっと平成19年に戻っただけなんです。
そして、平成19年と言えばリーマンショックの世界恐慌ですから、平成3年からの不景気な状態にまた戻りつつあるわけです。
実は国民の負担と言うのは税金だけではありません。
平成3年と今の生活を比較してみると、決定的に変わっているものがいくつかあります。
まずは、今、あなたが見ている画面です。
そう、パソコンとインターネットです。私はPC-8001(NECが昭和57年ごろ発売したパソコン)からのPCユーザーなので、平成3年にはすでにパソコンを持っていましたが、当時はまだパソコンは一家に1台の普及もしていませんでした。(と・・・思います。)
そして、携帯電話です。これも、今や社会で生きていく為に必要不可欠なものになりました。(私の戦前生まれの父でさえ持っています。繋がったことはありませんが・・・)
所得が変わっていないのに税金以外にも、生きていく為に必要なものが、実は多用に増えています。
しかし、その間に確実に経済成長をした様に言われていますが、格差が広がっただけとも言えます。格差が広がるのは競争社会、資本主義に於いては仕方がないことかもしれません。しかし、需要を作る為には、全体の底上げが必要で上層社会だけの所得が上がるだけでは、本当の意味の経済成長は生まれません。故に、デフレスパイラルが生まれたわけです。
不動産価格が上昇していく中で、一般消費材や工業製品などの価格が上昇しなかったのは不動産が上層社会のものだったからです。バブルの時には日本全国の地価が上昇しました。しかし、平成14年~19年に地価が上昇したのは都心の一部の地域です。それは実需の住宅用地ではなく、殆どが投資目的だったと言っても過言ではありません。
今の日本は短期と長期の二つの視点で経済対策を行わなければなりません。
他の先進諸国やBRICs各国が今回対処した景気対策と同じではダメです。他の国と比較した場合、日本は今、内需拡大が見込めません。それは人口が減り、減っていく労働人口が支えなければならない人達が増えているからです。内需拡大をする為に必要なことは、人口増加と教育の向上です。どこに重点を置くかということで、景気対策か少子高齢化かなどという問題ですが、実は表裏一体の話だから、どちらかを切り離すことなどできないはずなのにそこに議論をしていたりします。
いくら経済成長を2%したから消費税を上げると言っても、消費税を上げれば苦しむのは低所得者です。実際問題、資本主義、競争主義の観点からすれば、
「あなたの努力不足が招いた結果」
で済むのですが、実際に低所得者が苦しめば、その需要をあてにしている企業も苦しむことになります。もっとも、日本の企業はすぐに貧乏な日本人よりもお金持ちの外国人に視点を移しますが・・・。
かと言って、財源確保、これ以上の借金を後生に残さないという点からすれば、増税は仕方がありません。消費税がダメなら法人税です。しかし、法人税も経済に与える影響は大きく、共産党の様に金持ちの法人から税金を取れば良いというようなキチガイみたいな意見もあります。
私も経営者ですが、もし法人税が上がれば単純に従業員の給料を減らさなければなくなります。つまり、行き着くところは一緒なんです。
麻生さんは言っていました。
「国家公務員の天下りを廃絶する。それはやる。しかし、(国家公務員の)全員が65歳まで働ける環境を整備するのには時間が掛かるんだ!」
と・・・
時間も掛かるでしょう。それは解ります。しかし、もう、彼らに支払うお金はないんです。
私の同期や知人にも、国家公務員も地方公務員もいます。
彼らが公務員になるときに私に言った言葉は、一人を除いて全員同じです。
※一人はミリタリーおたくで防衛庁に行ったのですが、お出来が良すぎてキャリアになっちゃいました。
「公務員なら、安定しているから・・・」
です。
学生時代には私も思いました。
「公務員だったら大金持ちにはなれなくても、生活は安定するだろうなぁ・・・」
と・・・。生活の安定という意味では最悪の経営者になってしまいましたが・・・。
しかし、国家公務員の本当の役目はなんでしょうか?
今の国家公務員の全員とは言いませんが、殆どに65歳までの安定した雇用を政治家が守る必要性はないと思うのは私だけでしょうか・・・。
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