首都圏マンション急回復・・・・?

カテゴリ:ブログ 不動産投資


不動産経済研究所が13日発表した2009年度の首都圏のマンション発売戸数は、前年度比6.0%減の3万7765戸だった。4年連続のマイナスで、4万戸割れは1992年度(2万8460戸)以来17年ぶり。
同時に発表した2010年3月の発売戸数は、前年同月比54・2%増の3685戸で2カ月連続のプラスとなり、2000年12月(59・5%増)以来ほぼ10年ぶりの高い伸びを記録した。
09年度は、景気悪化や不動産市況の悪化で発売は低迷したが、足元では在庫処理が一巡し、急回復している。
3月の契約率は82・8%で前年津月比4.5ポイント上昇。07年3月以来3年ぶりに80%台を回復。1戸あたりの価格も323万円上昇の5070万円となり、16カ月ぶりに5000万円台に乗せた。
3月は都心部を中心に大型物件が相次いで発売され、29物件896戸が即日完売となるなど、「売れ行きも好調だった」(不動産経済研究所)という。

出典:産経新聞

不動産経済研究所:首都圏マンション市場動向2010年3月(PDF)

再三、書いていることではありますが、前年同期比はあまりあてにならないデータです。

しかし、契約率が高かったことは事実です。これは、景気回復の兆しもさることながら、供給数が少ないことなどから、『需給バランスがとれた。』という見解が正しいと考えられます。ただ、不動産市場で言えることは、データ上見えるのは今のところ、

『回復が顕著であるのは、首都圏のファミリー向けマンション市場だけ』


という見解です。

投資用のワンルームマンション市場は不動産経済研究所のデータでも解る様に契約率も低く、また供給量も需要が無いことから、非常に少ないです。これは、投資家が慎重であることもありますし、投資用ワンルームマンションに対する、金融機関の姿勢がまだまだ厳しいこともあります。

また、戸建て分譲の苦戦も気になります。
これは景気動向よりも、嗜好性の変化が景気悪化に隠れていて、気が付かなかっただけなのかもしれません。
戸建て分譲は、基本的には分譲マンションよりも、駅距離などの利便性は劣ります。
現在の住宅購入層が、人口減少や不安定な政治などなどから、土地の資産価値が、上がらない、もしくは下がっていくと考えれば、土地の資産価値比率の高い戸建て分譲に対する購入意欲は上がってきません。

『自分の住まいとしての家は欲しいが、その家に対する、将来もしくは子孫に残す財産としては考えていない。』

という結果でしょう。

ただ、分譲マンション市場以外にも投資用のオフィス市場などは、少しずつですが動き始めています。

当然にいい物件だけが動くという感じです。
過去の感覚から言うと、平成14年の後半から平成15年の前半と似たような雰囲気はあります。

景気回復前夜であれば良いと思う次第です。

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