【開発】L字溝 第1話
「『L字溝』って、聞いたことがありますか?」
聞いたことがなくても、外を歩いたことのある人なら絶対に見たことがあるはずです。
これがL字溝です。道路の脇の水が流れるところです。
『だから、なんだ?』
と思われる方もいるかもしれませんが、最終的にはL字溝になるまでに物凄く苦労したことがあるので、その事を書こうと思います。(←意味不明)
今回はかなりの建築的専門知識を要します(大学の建築学科レベルではちょっと無理かもしれません。)ので、それについての解説も書きます。一級建築士試験を受ける方が読んでも役立ちます。(試験まであと3週間だから、今から新しいことを勉強するぐらいなら、これを読んで息抜きしてください。)
また、経緯から書くので、ハリー・ポッター並に長くなりますので何回かに分けて書きます。覚悟して最後まで読んでください。(一級建築士の学科までに終るか・・・自信なし)
もう、5年程前の話になりますが、私は都内S区のある場所に目をつけていました。そこは、都市計画上は住居系の地域(第二種住居地域)ですが、少しずつ商業地化している場所でした。その頃は、まだ、その周辺の土地の値段もそんなに上がっていませんでした。しかし、周辺の家賃は1階で既に4万円/坪に届こうとしています。一番高いときには6万円/坪までいきました。これだけ下がった不動産市場の現在から見ても、不動産価格はおおよそ2/3ぐらいでした。
私が注目していた土地の形状はこんな感じです。
(サムネイルになっているので拡大して見て下さい。)
売買の対象地は水色の部分とオレンジ色の部分です。水色の部分の面積は約60坪でオレンジ色の部分は私道(42条2項道路)でその部分を含めると、概ね80坪程度の土地です。東側の私道も水色の部分の所有者と一緒の持ち主でした。また、土地の断面を見ると、こんな感じです。
対象土地部分を南北(X-X’)と隣接地を南北(Y-Y‘)に切った断面
(サムネイルになっているので拡大して見て下さい。)
私道路部分を南北に切った断面
(サムネイルになっているので拡大して見て下さい。)
と、こんな土地です。
「なんか、一級建築士試験の参考書みたい・・・」
という意見もありますが・・・。
さて、この土地に商業建築を計画します。
(去年、一級建築士の学科試験に合格して、今年は二次試験だけで良いという方は計画してみてください。都市計画で定められる建ペイ率60%、容積率400% ちなみに防火地域です。当然ですが、値段の高い土地ですから、土地は有効に使ってください。不動産屋さん的には当たり前ですが商業ビルというのは一般的には路面階(低層階ほど)が一番売上げが上がります。つまり、無理やり、建物を高くする必要はありません。規模は一級建築士二次試験よりも全然小さいですが、難易度はこちらの方が上かもしれません。)
次回はその計画概要です。
ちゃんとL字溝オチになるから・・・
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