リストラ ~第1話~

連載シリーズ 【 リストラ ~第1話~ 】 第 1 話 / (全 16 話)

昨日は前々職時代の上司と飲んでいて、かなり出来上がって帰ってきて、さっさと寝てしまいブログが更新できませんでした。

その前々職(H建設)の上司(M部長)というのは、最近、リストラの対象になった方です。

私はH建設に大学を卒業後14年勤めました。

辞めることをその時の上司に言いました。その時の部長というのはF部長です。

「相澤はなぜ、辞めようと思うんだ?」

「はい、うちの会社はお客さんの方を向いて仕事を出来なくなってるからです。」

「じゃあ、どこを見て、みんな仕事をしているんだ?」

「上です。」

「上?」

「つまり、お客さんを見ないで上司や社長を見て仕事をしているんですよ」

「うむ、たしかにそういう輩もいるのは解る。しかし、俺は違うぞ!」

『あんたの事を言ってるんだよむかっ

と言いたかったのですが「俺は違うぞ」と言った言葉の時点で多少の自覚はあるんだなと思いました。

M部長は、私がその会社に入った時に既に技術系の一部門を担う部長でした。一時は役員に昇格するという話もあったのですが、ちょっと、とっつき難いところのある人で、一部の営業系役員から嫌われていて、結局、部長のままでした。

簡単に言えば派閥争いに負けた訳です。

上場こそしてはいましたが、そんなに大きな会社だったわけではないのですが、その会社の中には派閥がありました。もっとも、最近、負けた政党の様に

「自分は○○派」

と公言する人はいませんでした。

また、創業者が社長だった時代には、みんな創業一族が社長を継ぐと思っていたので、派閥もさほど重要性がありませんでしたが、二代目の社長が外部から招聘された人(創業者の友人)がなった途端にその傾向は顕著になりました。

その会社が創業者が社長だった時代には、派閥はあるものの社員はみんな、お客さんの方を向いていました。

『良い家に笑って住んでもらう』

これだけを思って家を作り、売っている会社でした。

ちょっと値段は高かったかもしれませんが、お客さんはみんな喜んでくれる家を作っていて、それなりに評判も良かったかと思います。また、マジメな会社でバブルの時にも住宅以外には手を出さず、バブル崩壊後も売上げは下がったものの赤字になったのは、1度だけでした。

しかし、創業者であったH社長も、その時すでに70代後半でもあり、景気回復を待たずに、社長を引退し会長職に付きました。

次期社長と思われていた人が何人かいました。

筆頭はA専務でした。

A専務はH社長の息子です。ただし、正妻の息子ではありませんでした。所謂、妾の子ですが、社内では良識派で社員思いで、また経営判断がしっかりした優秀な専務でした。

二番手がR副社長です。

R副社長はH社長の友人で、ある大手百貨店の役員を経て、H建設の顧問に就任後、副社長として、後継者を育てる役割を担っていました。

三番手がI常務でした。

I常務は若くして営業部長になった方です。もともと、大手のゼネコンなどに親類がいることで、法人受注などの大きな仕事を若くしてやってきた人でもあり、営業系の人間からは厚い人望がありました。

私が一緒に飲んでいた、M部長はA専務とR副社長には、気に入られていました。また、H社長からの信頼も相当厚かったのですが営業系の人達からは嫌われていました。R副社長は外部から招聘された人であったので、あまり、社内に大きな派閥を持っていませんでした。M部長はR副社長の腹心と言って言いぐらいに可愛がられていました。

次期社長はR副社長が就任することになります。

M部長の役員昇格は間近と思われていました。

長くなりそうなので、何回かに分けて書きます。

また、中途半端だけど・・・

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