1993年と2009年の政局と不景気
今日は日本中、大雨です。
私も雨の音で目が覚めました。
兵庫県では死者も出ているようです。
しかし、今年の雰囲気は1993年によく似ています。
1993年もやはり、冷夏でタイ米という言葉が流行った年です。
政治も自民党が野に下った年でもありました。
すでにバブルは崩壊していましたが、
日本が本当の未曾有の不景気に陥るのはこの後です。
倒産は中小企業に留まらず、
絶対に潰れないと思われた様な大企業や銀行までもが破綻していきました。
失業者問題が世にあふれ、学生が何十社も応募しても
就職ができませんでした。
たった、16年前の話ですが、既に遥か過去のことになりつつあります。
今の社会にはバブル景気を実際に知らない人が沢山いて
バブルの過ちと同じ事を繰り返す会社も沢山ありました。
歴史は繰り返すと言いますが、
人間が同じ過ちを繰り返さない選択をする学習能力があることを信じています。
民主党の都議選
ところで、前のブログで民主党の政策集に仲介手数料の両手禁止が書かれていることを書きましたが、その後、あのマニフェストは本当のものではなく、これから本物を出すなどというよく解らないものが出てきました。
その後も・・・
JR東海の社長が高速道路無料化に対する反論や、全国農業協同組合中央会が日米FTAの締結を反発されて、締結から促進に変更したりと、バタバタの状態です。実際問題、この政党にちゃんとしたマニフェストを作れる実務能力のある人材が乏しいという感じが否めません。
たしかに、仲介手数料の両手禁止も高速道路無料化も日米FTAも喜ぶ人が大勢いるのは解りますが、関連業界からどの程度の反発があり、そして、それによる社会的な影響がどの程度出て、それにどの様に対応するのかという点が全く、考慮されていないあたりがダメなのでしょう。
都議選を見て、
「こりゃ、民主党政権に変わるだろうな・・・。そして、鳩山さんから岡田さん、管さん、前原さん、そして小沢さんと極々短期間の間に代表が変わるという、1993年みたいな状態になるのかなぁ・・・。そうすると景気の混迷がまた長引くことになるかな。」
と思っていましたが、なんとなく民主党が過半数の票を取るのは難しい様な気がしてきました。少なくとも都議選の様な勢いは、すでに民主党には無いかと思います。これで知事会が民主党支援を謳わなければ、民主党は票を伸ばせても選挙では負けるということになるかもしれません。
細かい戦術が物を言うかもしれませんが・・・。小沢さんの選挙技術でどこまでがんばれるかと言った感じでしょうか。
どっちの政党でもいいけど、ある程度の長期政権を築けて景気を含める諸問題をちゃんと改善してもらいたいです。短期間でころころ変わっても何もできません。
政局にみる戦術論と戦略論
現在、政局は荒れています。経済と政治は連動することが多いです。鶏卵の問題でどちらが先かは別なのですが・・・。
しかし、政治家というのは少しも戦術というものが解っていないのかと思ってしまいます。与謝野さんと小沢さんは囲碁が得意なことで有名ですが囲碁は戦略ゲームとして有名なのですが、どうも与謝野さんは戦術が苦手なのかなぁ?と思ってしまいます。まるでチープな詰将棋のようです。
小沢さんの西松問題発覚
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このままでは負けるので小沢さん退陣
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マスコミはあっさりネタが無くなる
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鳩山元総務大臣を煽る
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鳩山さんを取るか、小泉さんを取るかで迷う
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小泉さんの神通力に頼る。民主党は鳩山元総務大臣に近いことを言う。
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自民分裂をマスコミが煽る。
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鳩山さん献金問題発覚も都議選が近いこともあり、自民混乱をマスコミが煽る。
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都議選敗退
この時点で自民党は相当不利なはずです。
しかし、民主党はこの勝利を確定的なものにしたい。
否決されることが解っていて麻生総理不信任案提出
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案の定、不信任案否決
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これで麻生総裁で自民党は選挙を戦わなければならなくなる。
もし、この状態で麻生総裁を自民党が否決すれば不信任案否決を民主党は叩く
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この時点で飛車角取りが成立。民主党は自民党が麻生総裁で選挙を迎える方が有利。そりゃあ、石原さんや小池さん、桝添さん辺りで戦う方が苦しい。
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ただ、内閣不信任案を本気で出していなかったことを叩かれると民主党としては気まずいので首相問責案を出しておく。可決するも効力無効
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自民党が両議院総会を開いて麻生降ろしをすることを民主党が批判。本当はこの時点で民主党が麻生総裁で自民党が選挙に臨んで欲しいことは明らか。また、内閣不信任案、首相問責案は鳩山代表の献金疑惑を隠す意味合いがあった。
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民主党に両議員総会開催と内閣不信任案の矛盾を突かれて、署名したにも関わらず、寝返る議員が出てくる。
というのがここまでの流れ
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両議員総会を開催しないか、開催してもそのまま麻生総裁続投が自民党内で可決
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民主党の思惑通り
どうも、簡単な詰将棋が自民党はできなかった様です。
くだらない話だけど・・・
自民党 野下り確定か
今日はちょっと、不動産の話から離れて・・・
都議選自民党敗退から、2日で自民党幹部が役員辞任というニュースが流れて、いよいよ、次の選挙で自民党が野に下ることが確定的となったことで思ったことがあります。
これは、2007年までの地価高騰の時にも感じたことですが、バブル景気に似ていると思ったことです。実質的なGDPが上がったわけではないのですが、不動産を転売して地価が高騰していく様はバブルそのものでした。平成18年に入った頃には、銀座で坪3億円と言う値段がついた頃には根拠があったわけではありませんが、そろそろはじけるかな・・・と、酒の席では話していました。
それから、2年・・・ついに自民党が野に下る。これは1993年の自民党が野党になったのと同じ状態です。
私は民主党になっても、現在の民主党代表が長く続くとは考えにくいと考えています。
おそらく、民主党が政権を取った瞬間に献金問題辺りをメディアに突かれて1年も持たずに退陣。そして、岡田さん、前原さん、小沢さん・・・そして無所属の人が総理大臣を短期間の間に歴任していくのでは・・・と考えています。
その状況下の中でまともな景気対策、経済政策ができるわけもなく、日本経済は夏のないまま、また冬になるのではと危惧しています。
今の麻生政権になにかが出来るとは思いません。しかし、今の自民党にも民主党にも期待できないのはバブル崩壊後の日本の政治と同じだと思います。
不動産で言えば・・・
マンションが首都圏で3万5000戸程度になる。これは2000年の40%に過ぎません。首都圏主要5区の新築オフィスの空室率が30%を超えていると言うニュースがありますが、地方都市に至ってはもっと悲惨な状況が続いています。日本は人口減少、少子高齢化という転換期に入って、負のスパイラルになっている状況を踏まえた対策を国家、企業、それぞれが考えていかないと生き残れないと思っています。