TPP参加の賛否

カテゴリ:ブログ 政治経済

TPPについて、毎日の様にマスコミが騒いでいる。
昨年末ぐらいから、騒がれている話だが、何を騒いでいるのか解り難い。

この話、日本の場合は、簡単に言えば、
「アメリカとの貿易自由協定を結ぶのかどうか?」
という話である。

TPPとは環太平洋戦略的経済協定という意味だが、
太平洋に面している国が全部参加している訳ではない。
実際に参加している国と交渉に参加しようとしている国、及びその国のGDPを比較してみると・・・

参加済み       GDP
ブルネイ      11.96
ニュージーランド 125.16
チリ 163.67
シンガポール 182.23
参加表明
USA 14,528.40
オーストラリア 924.84
ペルー 126.73
ベトナム 91.85

交渉開始
マレーシア 191.6
コロンビア 230.84
カナダ 1,574.05

交渉会合参加表明
日本 5,497.81

とこんな感じ。

GDPの割合で見ればアメリカが61%で日本が23%となる。
つまり、日本がアメリカとキッチリ話をつけられるかどうかの話。

カナダとオーストラリアの経済規模は無視できないにしても
他の経済規模はこの際、大勢に影響はないだろう。

かつて、日本はアメリカとの自由貿易協定の話に何回か臨んだが
いずれも上手くはいかなかった。

しかし、韓国はアメリカとのFTA(二国間貿易協定)には至った。
韓国がTPPではなく、まずアメリカとのFTAを行ったのは、
自国の経済規模と参加国の経済規模を無視できないからだろう。

しかし、今後、世界を見渡したときに、世界が地域ごとに
貿易自由化をしていくことは間違いない。
程度と手法によっては、上手くいくだろう。

ユーロの様に貨幣統一まですると話が難しくなる。
そこに乗り遅れれば、むしろ苦しくなるだけだ。
ただ、アメリカ主導は良いとしても、アメリカ有利の交渉結果になってはいけない。フェアであればそれでいい。

日本がどの経済域にも入らないで世界で生きていくのは難しい。
どこに自分の立ち位置をおくのかを考えれば、TPP参加の賛否の答えは見えてくる。
立ち位置の問題とは経済的な問題だけではない。

TPPに参加することによって失われるものはあるだろう。
しかし、それによって得られるものもあるだろう。
その損得勘定だけである。

フェアでさえあれば、参加することを躊躇する必要は無いだろう。

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