土地の歴史を知らずに居抜き店舗で失敗

連載シリーズ 【 土地の歴史を知らずに居抜き店舗で失敗 】 第 4 話 / (全 6 話)

前回は一見、好立地に見えても僅かな問題が致命傷になるケースの事例を書きました。

前回 第3話 ラーメン屋のあとにまたラーメン屋 第3話

今回は、不動産的立地にはまったく問題がなかったが、歴史的に問題があった立地の失敗事例を考察してみます。

個人経営系ラーメン屋(22年経営・後述、後に多店舗経営)→個人経営ラーメン屋(3年経営)→個人経営ラーメン屋(2年経営)→たこ焼き屋(現在)という場所があります。商店街の入り口で人通りも多く、買い物客だけではなく、通勤客も多くの人が通る場所で飲食店を営業するのには、大変良い場所です。

では、何故、最初のラーメン屋のあとのラーメン屋2店は短期間しかもたなかったのでしょうか?
実のところ、ラーメン屋で3年頑張ったのは立派です。これは立地の良さがギリギリの経営を支えたけど、3年目でついに力尽きたというのが本当のところです。

これは、最初のラーメン屋が凄すぎたからです。

最初のラーメン屋さんが潰れた理由はそのラーメン屋さん単店には問題はありませんでした。
私も何度も食べたことのあるラーメン屋さんでしたが、そのエリアでは間違いなく一番美味しかったし、もしかすると私の食べたことのあるラーメンの中では今でも「一番、美味しかったラーメンの一つ」と言えるお店でした。今ではデートでラーメン屋さんに行っても全く不思議ではない時代ですが、時はバブル時代です。その時代にラーメン屋さんに女の子を連れて行っても喜んでもらえるお店でした。

その結果、そのラーメン屋さんは、2店舗、3店舗とお店を増やしていきます。ラーメン屋さんの場合、安さを売りにするチェーン店以外は、基本的にのれん分けで増えるケースですが、このラーメン屋さんは直営のまま、ついには都心の繁華街にも出店をして行き、横濱ラーメン博物館にも出店をしました。(ここまで書くと、どこのお店か解ってしまうかもしれません。)
ラーメンを自分で出汁から取って作ってみると解るのですが、同じ味を出すのに苦労します。ですから、同じ味で複数店舗を経営するのは非常に困難なことだったりもします。

その為に必要となってくるのが、自社の製麺ラインだったり、大量にスープの素を作れる工場を用意したりすることとなります。所謂、セントラルキッチン方式に近い形です。しかし、こうなってくると、その経営は一気に難しくなってきます。もう、ラーメンの味だけではなく、本当の経営センスが問われることとなります。しかし、それでもそのラーメン屋さんは頑張っていました。味と固定客が支えていたからです。しかし、それでも最期は別業態(ラーメン屋以外)に手を出して倒産してしまいました。

さて、その場所に居抜きで次のラーメン屋さんが入りました。
最初のラーメン屋さんが凄すぎたが故に、さほど不味くは無かったのですが、「普通の味」となってしまったラーメン屋さんには、お客さんは興味を示しません。況してや、このラーメン屋ブームです。そのエリアにもそれなりの味のラーメン屋さんはいくつも出来ています。同じエリア内に安さを売りにしているチェーン店もあります。ほどなくして、このお店は無くなりました。

次は、独特の味のラーメン屋さんが居抜きで入りました。あまりに個性が強すぎて、私にはお世辞にも美味しいとは言えませんでした。僅かな固定客が出来てはいたようですが、やはり2年と保てず潰れてしまいました。

不動産屋さんは言うでしょう。

「場所は最高にいいですよ。」「居抜き店舗だから、出店費用も安いですよ。」と・・・。

間違いなく、不動産的立地は良かったと思います。出店費用も安くすんだかもしれません。しかし、このようにその土地の歴史を知らないと失敗する場所もあります。このケースの場合、『別れた彼女は可愛かった。』パターンで、最初のラーメン屋さんは、既に無いだけにお客さんの中には、さらに妄想で味が勝手に昔のラーメン屋さんの味を美化してしまっている場合もあります。どんな美人でも、逢えなくなってしまった彼女に勝つのは至難の技と言う事例です。

次回はラーメン屋さんではありませんが、やはり歴史的問題を見逃したケースを掲載します。

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好立地で失敗した居抜店舗の事例

連載シリーズ 【 好立地で失敗した居抜店舗の事例 】 第 3 話 / (全 6 話)

第2話 ラーメン屋のあとにまたラーメン屋 第2話

前回は、マーケティングと立地について書きました。

今回は、その立地で失敗した事例の一つを書いてみます。

一見、好立地に見えるけど僅かな問題点が失敗になるケースです。
大手チェーン系ステーキ屋(10年以上経営)→個人系ラーメン屋(2年経営・半居抜き)→グループ系ラーメン屋(現在・居抜き)。という場所があります。この場所はJRの乗降者9万人の駅から徒歩3分、東京メトロの乗降者4万人の駅から徒歩3分の大通り沿いにあります。その他の条件も悪くはなく、強いて言うならば、街路樹による視認性が悪いとか、この乗降者数の2つの駅から徒歩3分では当然ですが車を止める場所が少ないなど、ネガティブなことを言い出せばいくつかの条件はありますが、私は、2軒目の個人系ラーメン店は長くないなと考えていました。

ここでその個人系ラーメン屋の味について意見を言うならば、都心のラーメン激戦区で出店しても条件さえ揃えば生き残れる程度の味だったと思います。否定的な意見を言えばいくらでも書けますが、ちょっと油が強いという個性はありました。コストパフォーマンスも良いとは言えないまでも悪いというほどでは無かったと思います。

では、なぜ長続きしなかったのでしょうか。

まずは大手チェーン系ステーキ屋が撤退した理由です。
その大手チェーン系ステーキ屋は、当時、不祥事が重なり企業全体で不採算店の撤退を余儀なくされていました。詳細は解りませんが、相当苦しかったのは事実で、その店が不採算だったとは考え難いのですが、その企業を支える価値が無い程度の利益しか生んでいなかったのは事実だと考えられます。

では、立地です。乗降者数の多い駅ですが、よく考えれば解るとおり、駅と駅の中間点にあります。どんなに駅に近くても、中間点というのは人が集まり難い場所だったりもします。中間点の場合、むしろ駅に遠い中間点の方が良いことの方が多いです。例えばA駅まで徒歩20分、B駅まで徒歩20分の中間点で駐車場が望めない場所にあるならば、A駅とB駅の同業者と競合することはありません。
しかし、3分という距離は完全に駅周辺同業店と競合しているし、駅からの人を拾うにあたって、この飲食店が目的店舗、つまり、際立って美味しいとか、それなりのブランド力が最初からあるなどしない限り、厳しい展開になると考えられます。また、これだけの駅距離などの条件が揃えば、家賃もそれなりに高額になることも容易に想像ができます。不祥事があったにせよ、大手チェーン系ステーキ屋が撤退せざる得なかった立地であることを考えておかなければなりません。
さらに不祥事が続いた大手チェーン系ステーキ屋の跡地というイメージが地域住民にもあります。ネガティブイメージというのは、ターミナル駅や繁華街などリピーターよりも新規で支えられる立地ならばともかく、一般的な場所では余程のブランド力かパワー(『味』か『コストパフォーマンス』)がない限り払拭できるものではありません。

結果的には予想通りになりました。それでも「2年も」営業できたのは、ある程度の好立地が経営資金を支えたということでしょう。

現在のグループ系ラーメン屋は、それなりに頑張ると考えています。まずは、全国展開が出来ているブランド系ラーメン店であることからパワーが違いますし、固定客、認知度なども桁違いです。細かいサービスの批評はあるようですが、ある程度はやっていけるだろうと考えています。
しかし、ここである程度と書いたのには、理由があります。やはり、実際には微妙な立地だからです。この物件の前に横断歩道があるのですが、道路の反対側のお店も、大手チェーン店系ファミレス(10年以上経営)→個人経営系100円ショップ(4年経営)→個人経営系安売りスーパー(2年経営・居抜き)→個人経営系食品スーパー(現在・居抜き)と頻繁に経営母体が変っています。飲食店とはまったく違い、物件の広さもあるのですが、JRの周りに大手スーパーがあり、東京メトロと当該物件の間にもスーパーが何軒かあります。どちらの駅からもたったの徒歩3分ですが、余程のブランド力か特色がない限り難しい物件だと言えます。

つまり、この立地は、個人が新規で開業するのには、かなり難易度の高い立地だったと言えるわけです。

次回も立地によって失敗したケースを書いてみます。

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出店する場所の立地とマーケティング

連載シリーズ 【 出店する場所の立地とマーケティング 】 第 2 話 / (全 6 話)

ラーメン屋のあとにまたラーメン屋 第1話
前回は、スケルトンの物件と居抜き店舗のメリットとデメリットに触れました。
今回は出店する場所の立地とマーケティングについての考察を書きます。

「ラーメン屋のあとにまたラーメン屋」の最大の原因は・・・
『立地』の一言につきます。

この『立地』には色々な意味が込められています。
『立地』とは、単純に周辺人口、駅力、駅距離、視認性、さらにはライバル店という問題だけでは無い場合も多々あります。もちろん、この辺のことは当然に押えていなければならない話です。

実際に大手のチェーン店やうちの会社で行うマーケティングでは当然として、この程度のことは行います。さらに行うマーケティング手法は企業秘密的なところも多いので、細かくは書けませんが大雑把に書くと、狭域で、道路幅員(車道、歩道ともに)、信号の位置、道路の勾配、街路樹の種類。中域では、計画道路の有無、路線価の変化、近隣本屋での売れ筋の本、駅の売店に置いてある新聞や雑誌の種類なども調べます。もちろん、調べた結果によって解ることが当然にあるからです。

もちろん、こんなことを調べなくても『好立地』というのはあります。

東京23区内のJRの乗降者数が8万人以上の駅でロータリーがある程度整備されていて、ペデストリアンデッキ(駅の出口が2階にあって、歩行者がロータリーの反対側に行けてしまう歩道橋の様なもの)が無くて、そのロータリーに面していて、駅舎を出て、バス停、交番や公衆トイレなどの遮蔽物の影にならず、そのお店が見えていて、さらに信号のある横断歩道などを渡らずに行ける1階となればその物件は間違いないでしょう。

しかし、はっきり言って、借りるのは至難です。
物件がまず出ないということもありますが、家賃も高く、、大手チェーン店系のファーストフード、カフェや牛丼店なども狙っていますし、もっとも物件情報が入りやすいチェーン店系の不動産屋も狙っています。チェーン店系のファーストフード店、牛丼店、カフェなどは、物件情報が広まる前に直接、情報を掴めます。簡単に言えば、彼らが自分たちで探さなくても、まずは不動産屋さんがチェーン店の店舗開発部にすぐに情報を入れるからです。

そして、その中で一番高い家賃を出すとことろに貸します。うちの会社にも皆さんが知っている、大手チェーン店系の牛丼屋系やカフェ系などが、
「空き物権が出たら紹介してください。」
と、半年に1度は必ず営業に来ます。

ですから、家賃はとんでもなく高くなります。前述のような条件を満たすと、ターミナル駅でもなんでもない場所でも7万円/坪という場所もあり、個人が飲食店を新規でやるというのは到底無理な話となりますし、私もフランチャイズに加盟する以外の個人の方が新規で飲食店を始めようとした場合には勧めません。

それは『立地』を狭い時間でしか見ていなかったり、もしくは自分の力(飲食店なら『味』)ならなんとか出来ると、考えているからです。
では、良いと思った立地で失敗する要因は何でしょうか?

まず、最初に書いておきますが失敗にも成功にも必ず理由があります。どんなに美味しくてもダメな場合もあるし、多少、味が落ちても成功する場合もあります。大抵の失敗の理由は、二つ考えられます。

1. 自分の味だったらお客さんは満足するから多少の立地は無視。実際には立地を考えているのですがプロの視点からすれば、無視しているようにしか見えないという意味です。
2.コストパフォーマンスで勝負すればなんとかなるという勘違い。

実は圧倒的に多いのは1のケースです。稀に2のケースもあります。

2のケースの場合は、客単価が下がった上に集客できずに、さらにジリ貧になっていきます

次回は、実際に『ラーメン屋のあとにまたラーメン屋』の事例を紹介します。

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【居抜き店舗】ラーメン屋のあとにまたラーメン屋

連載シリーズ 【 【居抜き店舗】ラーメン屋のあとにまたラーメン屋 】 第 1 話 / (全 6 話)

新たにお店を出店しようとしている方は是非、読んでください。

うちの会社は設計事務所であり、不動産業ですが飲食関係からの依頼も多数あります。
あまり、オーナーさんを積極的に探していないので、うちが物元として案内できる物件は少ないのですが、設計事務所ということもあり、賃借人の方からの依頼は多数あります。

実際のところは、大手チェーン店系の飲食店が多いのですが、稀に個人で新規に開業したいというお客さんも来ます。

大手チェーン店系のマーケティング能力は、その会社の力の入れ方にもより差もあるし、手法も違います。しかし、いずれにせよマーケティングを全くしていない大手チェーン店というのは少ない様に感じられます。

10店舗ぐらいのチェーン店までなら、社長の勘で、そこそこ頑張っている会社もありますが、それはその社長の特殊能力で誰もが真似をできるわけでもなく、それ以上に店舗が増えていけば限界点もやってきます。また、この手法を真似ようものなら失敗するのは必至です。なにせ真似しようとしている相手は特殊な勘を持っている人です。

個人で新規に開業されたいという方が、とにかく気にするのが開業資金です。これは当然のことです。そこで、まず考えられることが「居抜き店舗」です。一昔前は「居抜き店舗」という言葉は、不動産業界の人ぐらいしか言わなかったのですが、今や当たり前の様に言われます。

「居抜き店舗」を狙って出店する手法を取り上げた経営者をマスメディアが取り上げたこともあり、「居抜き店舗」が流行したこともあります。しかし、この経営者はその他のエッセンスを自分なりに、上手く混ぜていたのであって、「居抜き店舗」だけで成功したわけではありません。
たしかに、居抜き店舗はメリットがあります。

まずは、一般論で言われるのが、『開業コストが安く済む』ということです。
その他にも・・・
・ 開業までの時間が速い。
・ もともと営業していたお店なので、保健所や消防署への許可が取りやすい。
・ 場合によっては、前のお客さんを引継ぐこともできる。(後述しますが実はデメリットの方が大きい)
ということもあります。

開業までの時間が速ければ、開業までに支払う家賃も少なくて済みます。

しかし、このパターンが
「ラーメン屋のあとに、また別のラーメン屋」というパターンに陥る最大の要因だったりします。
読者の皆さんも、自分の知っているところで、あるラーメン屋さんが無くなった跡に、違う名前のラーメン屋さんができて、まもなくして、また違うラーメン屋さんになったというのを見たことがありませんか?これは「美容室」のあとに「美容室」でも同じような話です。

似ていて違うのが「コンビニ」のあとに「コンビニ」、「食品スーパー」のあとに「食品スーパー」、「ドラッグストア」のあとに「ドラッグストア」などです。

では、居抜き店舗について考えてみます。

居抜き店舗の場合、ラーメン屋から焼肉屋というのは難しいです。
私の知っている限りでは、とんかつ屋(4年経営)→カレー屋(2年経営)→タイ料理(現在)というパターンは知っていますがこれは、厨房と客席が分かれているからできる業態変更です。後述しますが、このタイ料理屋さんも時間の問題だろうと思っています。

さて、この最大の原因は何でしょうか?
その前に居抜き店舗のデメリットも考えておかなければなりません。

まず、開業コストやその後のランニングコストの部分で見ても
・ スケルトンから新築するよりも安く済むが、最近は余程、使い込んだ店で無い限り造作譲渡費用が結構かかる。(新築の半分~7割ぐらいかかる場合も多い)
・ 中古なので、特に機械系(給湯器、食洗器、空調)のメンテナンス費用が掛かる。
ここについては、ある程度、覚悟していることですし、新規に開業する方も大体のところは把握しています。ここら辺のことから、解ってなかったとすると、そのお店の将来は相当に暗いのが実態です。

次回はその原因を書きます。

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銀座という街の力

今週の東洋経済は

『百貨店スーパー大閉鎖時代!』


というタイトルです。

週刊 東洋経済 2010年 3/13号 [雑誌]/著者不明
¥690
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さて、デパートが社会的使命を終えているのでは・・・ということは、過去にも、この場で書いたのですが

過去の記事はこちら・・・有楽町西武撤退

どうも、記事を読むと、業界関係者はマリオン(有楽町西武と有楽町阪急が入っているビル)から、西武が撤退するとは考えていなかったようです。

理由は・・・

・銀座と言う立地

銀座に店を持てば、アパレルに対する発言力が増す。西武は池袋、渋谷、そして有楽町の3店を持っていたからこそ、有利な条件を引き出せていた。


・大家が朝日新聞であること

百貨店は新聞社の所有ビルにテナントとして入居することが意外に多い。地域インフラとしての側面を持つ百貨店にとって、新聞社との連携にはメリットがある。これまでそうした店を閉めることは、業界的にタブー視されていた。


東洋経済2010年3月13日号の38ページより


しかし、セブン&アイ・ホールディングス会長鈴木敏文氏によると

Q:閉鎖する西武有楽町店はそごう・西武の顔的存在だったと思うのですが、決断した理由はなんですか。

顔的存在でもなんでもない。今までやってきていたこと自体が不思議だった。1984年の開業以来一度も黒字化したことがなく、規模が小さいからファッションビルにもならない。


東洋経済2010年3月13日号の42ページより

さらに面白いデータが出ています。

銀座にあるデパートの売上げ等を示すデータです。

 

店名 ㎡売上 売上高 売場面積
三越銀座店 1,952,045 44,858 22,980
松屋銀座本店 1,751,414 56,364 32,182
有楽町阪急 953,962 10,915 11,445
西武有楽町店 909,698 14,174 15,581
松坂屋銀座店 564,492 14,311 25,352

㎡売上高・・・単位:円

売上高・・・単位:百万円

売場面積・・・単位:㎡

この㎡売上高こそ、三越銀座店が関東6位と検討していますが、上から、松屋が11位、阪急が38位、西武が42位、松坂屋は69位です。(全80店舗中)

ちなみに1位は新宿の伊勢丹新宿本店で3,589,337円ですから、三越銀座店のほぼ2倍。その伊勢丹新宿店は売上げが230,780百万円ですから、銀座の全ての百貨店を足しても、伊勢丹新宿本店の6割にしかなりません。

たしかに、伊勢丹新宿本店は売場面積も広いです。伊勢丹新宿本店の売場面積は64,296㎡です。しかし、銀座の百貨店の面積の合計は107,540㎡あります。

さらに、ここに明確なデータがある訳ではないのですが、新宿と銀座では賃料格差が約2.2倍ぐらいはあるはずです。つまり、

『ネームバリューは高いが実際の商売には向かない場所。』

ということが解ります。

では、なぜ、この様な現象が起きているかと言うと・・・

まずは駅力です。

銀座という街に行くには

JR山手線 有楽町及び新橋、地下鉄 銀座、銀座一丁目、東銀座

となります。京橋はちょっと遠いので除外

 

駅名 降乗車数
有楽町 490,806
新橋 722,814
銀座 267,092
東銀座 150,870
銀座一丁目 35,982

※JRは乗者数のみなので乗者数の倍を乗降客数にしています。

となり、合計で1,667,564人です。

ちなみに、新宿は364万人の乗降客がいます。しかも、これは新宿3丁目駅、新宿御苑駅、新宿西口駅、西新宿駅、南新宿駅、都庁前、東新宿駅などを含んでいません。

圧倒的な人口差が全てを物語っていると言っても良いでしょう。

たしかに、銀座と言うのは、明治の時代から商売の街として発達してきました。故に、東京以外の地方の人には知名度も抜群に高く、有名な町です。

その証拠に、地方のアンテナショップも銀座に多いです。

私が東京に店舗を持っていない外食産業のお店等にリーシングをしても

「銀座なら出店してもいい!」

という方は多数います。そして、家賃と売上げのバランスに対応しきれずに、割と早く撤退します。赤字でも、

「銀座に店を構えるステータスが欲しい!」

という方にしか向かない街なのかもしれません。

もちろん、全てが赤字ではないと思っていますが・・・。

セブン・アイホールディングスの鈴木会長が撤退して当然とまで言うのはこの辺にあるのだと思います。そして、アパレル業界に上から物を言えると言っても、今や、ユニクロが全衣料品の4%を占め、さらに、しまむらやファストファッションがそれを追随する社会です。

彼らも銀座店はありますが、位置づけはあくまで、一つの店舗で、銀座だから特別扱いというわけではありません。

つまり、銀座に店があるからと言って、アパレル業界に上から物を言える時代は終ったのかもしれません。

ある、日本全国に大型店舗を持つ、大手書店に銀座への出店依頼をした時の反応です。

「相澤さん、銀座のそこだといくらで借りれるの?」

「1棟貸しで坪35000円です!」

※当初、ビルオーナーはこの倍以上を想定していましたが借り手は付かないで、ここまで値下げしました。

「あのね、書店というのは、地方からは本を買いに来てくれないんだよ。銀座まで地方から本を探しに来なくても、今やAmazonがある。ということは、銀座にいる人しかターゲットにならないんだよ。」

ちなみに、この大手書店、新宿では35000円/坪以上の賃料で入っています。

「では、いくらぐらいだったら・・・」

「銀座の商売の力は25000円/坪・・・そこまでが限界だね。実際には新宿どころか、池袋や渋谷どころか、吉祥寺や錦糸町程度の力しかない。」

というのが、その見解でした。

ちなみに、外食コンサルタントで有名な会社に同じビルで検討を頂いたのですが・・・。解答は30000円/月以下・・・。もちろん、アパレルにも声を掛けましたが、前述の流行っているところは、

「今更・・・。」

それ以外のナショナルブランドには、

「時代が違うんですよ・・・。」

という回答でした。実際にそのビルは築3年で1,2階にテナントがついただけで空中階(8階建て)は、全て空室です。

今は、まだ年輩の方や地方の方に対する知名度で銀座ブランドは成り立っているのですが、実際の商いの力は衰退しています。ファストファッションが銀座よりも表参道・原宿・渋谷エリアに1号店を出し、大手家電メーカーは池袋や新宿に主眼を置く時代です。

不動産価値と商売の力のアンバランスさ、街並みの古さ(大型店舗が出しにくい)、交通の利便性の悪さ(ターミナル駅ではないから人が集まらない)など・・・。

私は昭和の時代の良さを銀座に求めるのは、時代の流れの中で不可能だと考えています。

ただ、現在の知名度や社会的役割はまだまだ銀座にはあると考えています。

それは・・・

日本のショールーム

これだと思います。

もちろん、銀座を愛する人は嫌がると思います。しかし、以前の記事でも書きましたが、

「あの、お店が無くなると、寂しい」

という人たちだけでは商売にはなりません。

どこかで、自分達の街の役割を見つけないと、生き残れなくなると考えています。

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居抜きの希望

最近、飲食店やエステなどのサービス系のテナント側の要望で異常に多いのが居抜き店舗の希望です。

不動産関係ではない方のためにちょっと解説を・・・

居抜きというのは、不動産において賃貸と売買の時で意味合いが違います。

【賃貸の場合】

前のテナントが残していった、造作や設備をそのまま、次のテナントがその造作や設備を利用する状態で借ります。

【売買の場合】

・ 前の居住者が経済的価値のある家具を残した状態で売却する場合

・ 賃借人が居る状態で不動産を売却する場合

となります。

今回の話は【賃貸の場合】の話です。

ちょっと、前の話ですが・・・テレビ東京系ワールド・ビジネス・サテライトで、飲食店の居抜き店舗ばかりを狙って借りる飲食店オーナーの話が出ていました。

内容としては・・・

前の飲食店が倒産ないし撤退し、その際に原状回復が出来ない(もしくはしない)で行く。賃貸人は原状回復を自分でするのだが、その費用もバカにならないから、次のテナントである、この飲食店オーナーは、その不動産を安く借り、さらには開業時の設備投資も安く済むという、一石二鳥的な話がやっていました。

このとき、私はちょっと疑問に思いました。

そもそも、建物を新しくしたり、隣接する別の土地と合わせて再開発を行うなどをすれば別ですが、飲食店が存在した場所には、やはり飲食店が適切であるケースが多いです。

とするならば、前のテナントが残していった、厨房設備や家具などの造作はそれなりの経済的価値があると考えるのが普通ですし、前テナントの残置物とはいえ、現在は賃貸人の所有物ですから、厨房設備や造作家具もリースか販売すれば良いはずです。

などと、考えていたら、普通に居抜き店舗はオークションされていました。あせる

ところが、最近は飲食店よりもエステや美容室がやたらと居抜き店舗を求めてきます。

単純に初期設備投資を抑えたいからなのですが、これが都内などであればあるのですが(供給過剰なので、どんどん潰れるため)、地方都市に行くとなかなかありません。そもそも、20万人以下の地方都市ではエステが町に1店しかないなどという町も沢山あります。ということは、そのお店が移転、撤退、廃業するかをしなければ、居抜き店舗はないということになります。

そして、やはり、あるエステ系の会社から、

「○○市に出店したいんですが、居抜き店舗じゃなければ困る。出店は慌ててないから、時間が掛かってもいいから探してください。」

というオーダーがありました。

そこで調べてみると・・・・

『この町・・・エステが過去も現在も無い・・・。ガーン

一応、報告しました。

「○○市にはエステが無いんですよ。」

「解っています。だから出店したいんですよ!ニコニコ

「でも、居抜き店舗でないとダメなんですよね?むっ

「○○市の人口などを考えれば設備投資にお金を掛けると回収できなくなる可能性が高いですから、居抜き店舗じゃなきゃダメです。」

「しかし、過去にもエステが無いんです。しょぼん

「ええ、慌ててはいません。ニコニコ

『解らない人だな!むかっ

と思ったのですが押さえて・・・

「いえ、というよりも、○○市の場合、居抜き店舗はよそのエステ会社が出店して、その会社が撤退しないと、居抜き店舗が登場しないということになります。それも、その出店した会社の事情で撤退しないと、ダメです。」

「あああ、そっか・・・困りましたね。なんとか、なりませんか?叫び

『なるわけないだろ!パンチ!

と声を大にして言いたかったのですが

「こればかりは不動産屋の力では無理ですね。出店されるエリアを再検討されるか、御社で設備投資をするしかないです。」

「上司と相談してみます。」

とこんなやりとりでした。

居抜き店舗が流行るのは解らなくもないし、設備や造作をそのまま使えばエコだとも思います。

しかし、猫も杓子も

「居抜き店舗!」

と言うのも困ったものです。

特に商業系ビルをお持ちのビルオーナー様は原状回復をされる前に一度、ご相談していただけると良いかもしれません。

こりゃ、新築物件が苦しいわけだ・・・。

それに、ホシザキやタカラベルモントなんかも苦しいんだろうなぁ・・・。

※ホシザキ・・・外食系の厨房機器メーカー

※タカラベルモント・・・美容室やエステの設備メーカー

と思ってしまいました。

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飲食業界の賃料相場

今日は楽しい不動産投資を応援する会 会長様とは別にもう一つ、打合せがありました。

ご本人の了解を頂いてないので実会社名、実名はあえて出しませんが
外食コンサルのB社のN社長様とお話することができました。

日本全国を飛び回っている方なのですが・・・

昨今の飲食業会と飲食店の支払える賃料などについて話してきました。

驚いたのは
「3階ですけど、銀座で8000円/坪で借りたんですよ!にひひ

「えっ・・・は・・・8000円/坪!?ガーン

「最近は銀座ブランドなんて飲食業界では通用しませんよ。」

「そうなんですか?地方資本の飲食店は銀座にお店を出すことがステータスなのでは?」

「まぁ、大分減りましたけど、そういう方も居ますよ。しかし、成功長続きはしませんね。今は居酒屋で客単価5000円以上の店は基本的に負け組みです。つまり、銀座でもお客の数がある程度稼げなければダメなんですよ。」

「それにしても8000円/坪は・・・」

「そりゃ、大通りや知名度の高い通りで、マクドナルドや大型チェーンのコーヒーショップが出れるなら別ですが、ちょっと裏に行ったら、空中階で20000円/坪出せる飲食店なんか無いです。仮にそれ以上で入ると相当苦しいでしょうね。」

「銀座で8000円じゃあ、地方都市、例えば名古屋や大阪などの大都市でも苦しいんですよね?」

「まぁ、今、大阪で商売やりたいという方を探すのが大変ですよ。賃料以前の問題ですね。」

「はぁ・・・・しょぼん 」

とこんな感じのやりとりでした。

しかし、銀座で8000円/坪で決めるしかない状況というのが凄いと思いました。

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伊勢丹が上海進出

昨日の日経の朝刊に伊勢丹が上海進出というニュースが出ていました。

何を今更?と思いました。というのは、伊勢丹はすでに上海には出店しているからです。しかも、上海の中でももっとも良い場所のひとつに出店していると聞いたことがあります。もっとも私は上海のどこが良い場所だとかはよく解りません・・・

そこで、よくよくニュースを読んでみると30000㎡(9000坪)と言うのだから大きいのですが・・・。ということは、上海在住の日本人をターゲットにしているのではなく、完全に中国人をターゲットにしているということです。

たしかに、伊勢丹以外の日本の百貨店は中国進出に対して出遅れ気味です。そこで、中国にこの規模の百貨店を出すということは、日本の百貨店に対しては優位に立てると考えられます。

また経済成長を続けていて、日本よりも遥かに市場規模の大きい中国はたしかに魅力的です。

しかし、日本と同じ戦略で上海で成功するとは考えにくいです。

上海の実質人口は約1800万人です。それに対して、上海の1人あたりのGDPは約90万円弱です。日本の1人当たりGDPが約340万円ですから、平均所得は日本人の26%強ということになります。

また、中国人の貯蓄率は日本人よりもはるかに高いので無駄遣い(見栄を張る)率は日本人よりも低いと考えられます。ただ、仮に上海が10%ずつの経済成長を10年続ければ1人当たりGDPは200万円を超えてきます。(と言ってもまだ今の日本の2/3以下ですが・・・)ただ、10%の経済成長を10年というのは『奇跡の復興』と言われた日本の高度経済成長と同じです。その事を考えたら、かなり厳しいと思われます。

また、諸外国の百貨店の中国進出状況はよくわかりませんが、アメリカのウォルマートやフランスのカルフールなどのGMSは10年ほど前からすでに進出しています。カルフールが先導して、ウォルマートがやや苦戦と言った感じです。しかも、上海だけで見ると外資系のGMSが約半分で中国系のGMSがまだ半分あります。

『上海は魅力的な市場に見えるが、実際には競争が激しくて商売にならない。』

と中国人は言います。

GMSと百貨店は日本ではある程度の住み分けができています。

たしかに、GMSの包装紙で包まれた引き出物はちょっと・・・と思う方が多いと思います。

つまり、日本では百貨店というブランド戦略でかろうじて存在していると言っても過言ではありません。しかし、それも専門量販店やGMSに押されていて、一部の富裕層、もしくは『見栄を張って』『自分へのご褒美』『お祝い』的な極限られた消費場所になっています。

中国でそこまでのブランド戦略ができるのか、また、ある程度成功したとしても、上記の様な所得と『日本』のブランドがそこまで浸透するかは微妙です。

一時、日本のブランド米が中国ですごく売れているといったニュースがありましたが、超富裕層に向けた商品ということは解ります。ということは全体量からすれば経済に全く影響の無い話で、物珍しさでマスコミが話題にしたのは誰しもが、わかったことです。

そして、一番怖いのが『日本ブランド』ということです。

2008年のカルフールの中国での非買運動を覚えているでしょうか?

チベット騒動に対するフランスのサルコジ大統領が火種になり、あっという間に広がりました。それが収まったのは四川大地震のカルフールの寄付金?だったと認識しています。

ということは、日本は首相が靖国参拝する度に、もしくは失言する度に非買運動が起こりそうな感じです。

しかし、この様な大規模小売店が日本での市場が苦しいことは昨日書きました
結局、日本に市場が無い以上苦しくても海外に行くしかないのでしょう。

百貨店という世界的に見ても厳しい業態が新興市場で通用するのか、答えが出るのにある程度の時間が掛かるとは思いますが、しばらく注視してみたいと思います。

個人的な私見ですが同じ記事にファーストリテイリングも中国進出と出ていましたがこちらは成功する様なきがします。

昼から文字だらけだけど・・・

※「いつものことじゃねーか!」と言わないように。

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インターネットショップと実店舗

みなさんは、インターネットで買い物をしたことがありますか?

これを見ている方は必然的にインターネットを利用している方なので、かなりの方が利用していると思います。私も、趣味の熱帯魚関係の物は価格ベースで90%以上はネットで買っています。本も70%はamazonで買っています。また、日常雑貨や食料品も西友やイトーヨーカドーのネットスーパーで90%以上を調達しています。また、酒類もネットで注文します。(電話でもできますが・・・)家電も外で見てもネットで買うことが多いです。インターネットショッピングを利用しないで実際にお店に行って買うものは、洋服ぐらいでしょうか・・・。実際にはちょくちょく買うものではないですが、自動車もインターネットでは買わないかもしれません。

と・・・突然なんの話かというと・・・

今、大規模小売店舗立地法について書いていますが、

【可能性】

今後の商店街の空洞化や小売店の衰退は大規模店によって、拡大するのではなく、インターネットショップによって進むのではないか・・・。

という疑問にぶつかったからです。

そもそもの話ですが

【問題】

インターネットショップが進んで、実際の小売店が衰退したらどんな問題が起こるのか?

単純に考えれば、便利だから、ネットショッピングを利用していると思います。

なにが便利かと言えば・・・

・ 家から出る必要性がなく、重いものを持って帰る必要性がない。

・ 品揃えが豊富である。

・ 価格の比較が容易である。

・ 思いついた時に購入申込ができる。

・ 実店舗で買うよりも安い場合が多い。

などがあります。

不便な点を考えると・・・

・ 実物が見れない。

・ 受け取る時間が制限される。

ということでしょうか?自分が思いつくことだけなので、まだまだ、便利な点も不便な点もあるとは思います。

しかし、この様な不便な点が解消されれば、さらにネットショッピング利用者が増えることになります。

ネットショッピングと実店舗でのショッピングはすみ分けされているから、実店舗は減らないという人がいますが、実店舗の数が減るかどうかは別として、私見とすれば、実店舗の売上げは確実に減っていくと思います。

それは、時間と需要と所得に関係しています。

・ ネットショッピングに費やす時間によって、実店舗で買う時間が無くなる。

・ ネットショップでAという本を買えば、実店舗でAという本を買う必要性は無くなります。

・ 所得が増えなければ個人消費には限界があります。ネットで買い物をすれば、実店舗で買い物をする金銭がなくなります。

別に便利になれば、それで問題はありません。

イオンやヨーカードーが破綻しようと、地域商店街が破綻しようと、それが時代の流れなのかもしれません。

たしかに、短期間で見れば、そこに働く従業員などの問題も出てきます。

商業地域の不動産価格の大幅な下落も容易に想像できます。

地域コミニティの衰退が与える影響もあるかもしれません。

また、人が集まる場所が無くなるから、商店街にある外食産業なども衰退するかもしれません。

いろいろな可能性があると思います。

地域再生を掲げている人達も今起こっている問題ではなく、確実に来るであろう問題に目を向けないといけないと思います。

地域商店街は、大規模店が今までは敵だったかもしれませんが、その双方をまとめて蹂躙する強大な敵が目の前に迫っています。

行政も何十年も前に制定した、都市計画を見直す必要性に迫られるのは時間の問題のはずです。

我々、不動産業を行っている人達も将来の変化に如何に柔軟に対応できるかが迫られるかもしれません。

私も可能性には気がついているのですが、有効な解決策は思いつきません。

そもそも、小売店が無くなることの何が悪いのかすら、よく解りません。(自分の商売に影響が出るなぁ・・・ぐらいしか・・・)

しかし、私が思っている以上に速いスピードでそういう社会が待っている様な気がします。

よく解らないことを書いてるけど・・・

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飲食業界の冷え込みと惨状

飲食業界の冷え込みというのは、結構な惨状です。

特に外食チェーンは、正に生き残りを掛けた必死の戦略・戦術を駆使しています。

低価格路線で勝者となった、マクドナルドですが、コーヒー無料(期間限定)にはさすがにびっくりしました。

最初は、他のものを買ったお客様にコーヒー無料かと思えば、無料コーヒーだけでもOKというのだから驚きです。

公正取引委員会が出てきても全くおかしくないかなり、あらっぽい戦略でした。

居酒屋も必死です。300円均一のお店も、既存チェーン店で、今までのブランド店を半分に切って、300円均一のお店を出すなど、なりふり構わずの戦術ですが・・・。

ただ、日本の外食産業はたしかに、すこし過剰気味かな・・・と思うところがあります。今の外食チェーンの居酒屋などは、お店の雰囲気も料理の味も、すでに居酒屋と呼ぶことが出来ないぐらい立派です。それでいて、一昔前と比べたら、既に半分以下の値段です。

大型外食チェーンが安売りでしのぎを削っていて大丈夫なのかな・・・と心配をしてしまいます。

どんどん、出店してくれるのは仕事的には嬉しいですが、そのお店が退居したり、倒産したりすることを想像すると少し、怖くなってしまいました。

今日はちょっと不動産・建築から離れたけど・・・

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