既存不適格と違法建築 収益不動産を扱うまでの経緯
- 既存不適格と違法建築【収益不動産】
- 既存不適格と違法建築 収益不動産を扱うまでの経緯
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- 既存不適格と違法建築 建物の登記情報(謄本)
- 既存不適格と違法建築 土地の登記情報(謄本)
- 既存不適格と違法建築 増築のための確認申請
- 既存不適格と違法建築 建築後の分筆
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- 借りた物件の用途変更が出来ないのは誰の責任?
前記事は、簡単な違法建築の見方を書きましたが、今回は予告どおり、なぜ、私が収益不動産を扱うようになったかを書きます。
私がまだハウスメーカーにいる時のことでした。私は既に一級建築士を取得して7年ほど経っていましたが、ハウスメーカーの技術系部署にいたので実務では、殆どが一戸建てしか経験がありませんでした。それなのに、ある日、突然、収益不動産の部署に異動になりました
まだリーマンショックまで7年ほどあり、収益不動産に手を出す会社としては早かった方でしたが、ハウスメーカーですから、収益不動産に関する専門家はおろか、殆どの社員が木造2階建てもしくは、せいぜい3階建ての戸建てしか経験がありません。収益不動産と言えば、木造2階建てのアパートぐらいです。
そこで、外部からも人を雇ったりもしたのですが、8割以上はプロパーの社員で構成される部署です。その部署が立ち上がった時には収益不動産の収支計算さえ、自分達ではできず、監査法人の子会社に依頼して作ってもらうという有様でした。
その部署が出来て、1年が経ち、私が呼ばれることになりました。私はその当時、商品開発系の仕事をしていて、パテント関連が主要業務でした。
最初は異動の話ではありませんでした。私が異動になる年の3月のことでした。その部署の次長から、メールが来ました。
添付されていたのは、監査法人の子会社が作った収支計画表でした。その次長からのメールは、
「『IRR』の意味は解るんだが、どうゆう根拠で計算されているかが解らないから教えてほしい。」
という内容でした。
私もその当時は『IRR』という言葉は聞いたこともありませんでした。添付されているファイルは、PDFファイルだったので計算根拠も解りません。
そこで、私が
「わかりません。」
と返信していれば、私は今でも、そのハウスメーカーの技術系の部署にいたかもしれません。もっとも、今の妻と子供もいないことになってしまいますが、妻と子供のことを考えなければ、その方が幸せだったかもしれません。
ところが、そのPDFファイルがもともとはExcelで作られていることは、すぐに解りました。解った理由は、セルの配置が如何にも表計算ソフト特有のものであり、当時の表計算ソフトの主流がExcelであったこと、そのPDFファイルの画質、容量、一文字ごとを選択できることから、紙をスキャンしたものではなく、なんらかのソフトから直接、PDF印刷をかけたものだと解ったからです。
そこで、自分のExcelを開いて、F1キー(Excelのヘルプ)を立ち上げ、そこに『IRR』と入力してみました。すると何と『IRR』という関数があります。御丁寧に外部リンクでマイクロソフトのサイトに飛び、『キャッシュ フローについて考える: Excel で NPV (正味現在価値) と IRR (内部利益率) を計算する』という解説付きです。
もっとも専門用語で当時は一部解らないものもありましたが、『IRR』の計算根拠とその意味は1時間もかからずに概ね理解することができました。そして、その計算根拠をその次長にメールすると、次の日には、同じPDFファイルをExcel化して欲しいという依頼が来ました。
しかし、当時の私は、不動産、特に不動産に掛かる税金関係は全然解りませんでしたし、当然、自分の業務だけでも普段から、22時より前に家に帰れることが稀だった状態だったので、
「これをExcel化するのには1ヶ月以上の時間を頂かないとできません。」
とメールをしました。もっとも1ヶ月以上と書けば、さすがに他の人に依頼するなりするだろうと思ったのも事実です。すると、その次長からの返信はありませんでした。私はオリジナルCADソフトの積算連動(CADソフトで書いた図面から、使う資材の数量を自動的に拾い出すこと)の開発などもやっていたこともあり、それまでも、他部署からExcelや他のソフトの使い方について質問のメールが来ることが、度々あったのであまり気にもしていませんでした。
ところが、3月という時期が悪かったのかもしれません。その返信をした翌週の金曜日でした。もうすぐ桜が咲くかなと思っていたので、3月も終わるころだったと記憶しています。自分の部署を管轄する役員から呼び出されました。来期(4月)から、収益不動産の部署に行ってくれという内容でした。私は、気持ち的には、物凄く抵抗感がありました。その会社は異動の際などは割りと社員の意見を聞いてくれるのですが、役員に対してはさして抵抗をしませんでした。私は、
「サラリーマンが異動を拒絶するときは辞表を出すとき」
ぐらいに考えていました。そして、私は収益不動産の部署に行くことになりました。そこで、私の仕事は、その収支計画表を始めとして、最終的には仲介業者からの物件概要書の情報を入力すると建築コスト、固定資産税評価額、平均賃料などを自動的に計算するソフトの開発や、大規模小売店舗立地法に対応した、建築ボリューム、建築コストや駐車場台数の自動計算ソフトの開発などを行うことでした。
しかし、収益不動産が儲かり始めると、開発担当の手が足りなくなりはじめ、すでに一級建築士を持っているというだけで、開発絡みの仕事も手伝うようになり、ほどなくして用地取得や収益不動産の取得、異動した最初の年の終わりごろには立退きまでやらされる始末でした。
しかし、実務を経験しながら開発したソフトは、精度も高く、非常に評判がよく、当時、ある大手の仲介会社から1000万円で使用権を買いたいと言われた程でした。(売りませんでしたが・・・)
その後、大規模小売店舗立地法に対応したソフト開発をしていたように、大型のショッピングモールや、ついにはJVではあったのですが、JRターミナル駅前の再開発事業まで手がけるようになっていきます。
それが、収益不動産を私がやるようになった経緯です。
次回は、収益不動産を買うようになった私が直面する問題を書きます。
・既存建物を買うときに違法建築物かどうかを判断するのは、なかなか難しいものです。ですから、既存建物を買う前に是非、リデベにご相談ください。
・違法建築物を既に買ってしまって、お困りの方もリデベにご相談ください。(場合によっては、違法建築を解消できます。)
・既存不適格建物に関して、不安をお持ちの方もリデベにご相談ください。
まずは1本、お電話ください。些細な疑問にも答えます。プロ、アマ、一般の方、すべて歓迎。