用途変更の価格比較について

連載シリーズ 【 用途変更の価格比較について 】 第 11 話 / (全 12 話)

用途変更の確認申請の難しいところは、建築基準法上、現在の法律のどこまでを守らなければならないかの判断をするところにあります。おそらく、用途変更を請負った建築士の方の多くがここで悩んだと思います。そして、国土交通省指定確認機関(役所や民間機関)に聞いても、多くのミスリードを見かけます。

先日、ある建築主から、

「事務所の2階部分を飲食店に用途変更したいから、建築士に用途変更を依頼したら、エレベーター全ての扉に遮煙という機能を付けなければならず、何百万という費用とそれだけで3ヶ月ぐらいの工期が必要だと言われたんだけどなんとかならないでしょうか?もう、物件も借りて家賃も発生しているのに用途変更の申請期間や内装工事期間だけでも辛いのにとてもじゃないけど・・・」

という悲鳴に近い問い合わせがありました。

もちろん、用途変更時にこのエレベーターの扉に遮煙の性能を附加する必要性はありません。現行法ではエレベーターの扉には、遮煙の性能が付いているのですが、平成12年より前の建物だと、その性能はありません。これは、既存不適格として建てられた当時の法律が守られていれば、そのままで良いのです。

話を聞いてみると、指定確認機関の民間機関の担当者が設計者にその様に伝えたとのことでした。その設計者が、「エレベーターの遮煙」=「防火区画」については既存不適格で良いということを理解していない故に発生してしまった話です。

しかし、この建築主、私と話をするのは2回目でした。よくよく、当社の問合せ履歴を調べてみると数カ月前に同じ物件の用途変更の問合せが来て、当社の概算金額(約140万(税別))を伝えてありました。その後、音沙汰が無かったので当社も別の方に頼んだのか、用途変更をしなかったのか・・・。正直、問合せだけなら1日に何件もくるので、全ての問合せ内容を覚えている訳ではないので、そのままにしてありました。

そこで経緯を聞いてみると、当社に概算金額を聞いた後、数件に電話をすると、やはり、200万円前後~300万円近い金額を提示されたが、1社だけ100万円税別でやってくれるところがあったので飛びついたとのことでした。

結果的には用途変更の経験の浅い建築士が値段だけで引き受け、指定確認機関に言われるままに用途変更をするから、設計費は安くても工事費や期間がとんでもないことになってしまったという事例です。

当社は豊富な経験から指定確認機関言われるままになどと言うことは絶対になく、不要な工事により建築主の負担を増やすようなことは絶対にありません。

当社の場合、基本的に設計業務しか受託しませんが、必要とあれば工事業者もご紹介します。当社のご紹介する業者は、用途変更の確認申請が必要な工事ばかりをやっているので、工事のスピードも格段に速いですから、一度、設計費と合わせて見積を取って頂くと良いかもしれません。

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違反建築物に使用停止、除去の命令を出せない理由

連載シリーズ 【 違反建築物に使用停止、除去の命令を出せない理由 】 第 6 話 / (全 6 話)

掲題の問合せを時々受けます。

この問合せで、こちらから聞き返すことがあります。お問合せをしてきた方をAさんとします。

私「Aさんは、その違反建築の為に何か損害を被っていますか?」

この質問で多くの回答は、

1 建物が少し傾いているから怖い。

2 隣地の建物の一部(多くの場合、換気扇のフードやエアコンの室外機)が越境している。

というもので更には、

3 うちの建物は建築士の人に目一杯の高さで設計してもらったのに隣の建物がうちの建物より高いのはおかしい!

という、回答もありました。

さて、この回答、いずれも、その建物が違反建築と即座に言えるものではありません。ただし、1の場合は、違反建築ではなくても隣地に倒壊したら危険な場合は建築基準法(以下、「法」といいます)10条で、特定行政庁が除去、使用禁止、是正などの命令を出すことはできるのですが、しかし、私は今までこれを見たことがありません。1の場合、建てられた当時の建築基準法は、守っているが劣化によって傾いてしまったかもしれません。2の場合は法に違反しているというよりも、民法の権利関係の問題になります。

しかし、完全に法に違反していても、特定行政庁は、是正命令は出せますが、除去や使用禁止の命令をだせないのが実態です。

法第9条では

特定行政庁は、建築基準法令の規定又はこの法律の規定に基づく許可に付した条件に違反した建築物又は建築物の敷地については、当該建築物の建築主、当該建築物に関する工事の請負人(請負工事の下請人を含む。)若しくは現場管理者又は当該建築物若しくは建築物の敷地の所有者、管理者若しくは占有者に対して、当該工事の施工の停止を命じ、又は、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる。

法第10条では

特定行政庁は、第六条第一項第一号に掲げる建築物その他政令で定める建築物の敷地、構造又は建築設備(いずれも第三条第二項の規定により第二章の規定又はこれに基づく命令若しくは条例の規定の適用を受けないものに限る。)について、損傷、腐食その他の劣化が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険となり、又は著しく衛生上有害となるおそれがあると認める場合においては、当該建築物又はその敷地の所有者、管理者又は占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用中止、使用制限その他保安上又は衛生上必要な措置をとることを勧告することができる。

とあるので、違反建築やあまりに建物が劣化している場合は特定行政庁の命令で除去命令や使用禁止にできるはずなのですが、これを出せないのには、法的な理由があります。特定行政庁の担当者に

私「違反建築物、若しくは激しく劣化した建物に対して、除去命令とか使用停止命令って出しますか?」

と聞くと

担当者「法9条命令、法10条命令は出しますよ。」

と言います。

私「では、〇〇町〇丁目○番〇号にある、この建物ですが、台帳記録では、完了検査も受けていません。さらに、この建物、すでに柱の一部が腐食して、壁の一部が倒壊し、屋根が傾いている状態で、近隣の方が迷惑しています。ですから、法9条、法10条のどちらでも構わないので、何らかの行政命令を出して頂けませんか?」

と聞くと

担当者「検討します・・・。」

で、大体、何もしてくれません。親切な担当者だと現地まで見に行って、なんとか所有者に注意してくれたりはしますが、除去命令や使用禁止命令というのは私のしる限りでは見たことがありません。

これは、憲法第29条と憲法第98条の問題があるからです。特定行政庁の担当者は解ってないかもしれませんが、特定行政庁の上司はちゃんと解っています。

憲法第29条

財産権は、これを侵してはならない。

2  財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。

3  私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

憲法第98条

この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

2  日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。

ちょっと解説すると、憲法第29条で、「財産権に対する国による制約は原則として許されないとしながらも、他人を侵害することとなる場合や、 経済的な弱者を守るためなどの社会的な事情から、合理的な規制を受けることがあること」と規定していることから、その違反建築物が他人に直接的な被害を与えていないと特定行政庁(国)によって、その財産を侵害することが難しいことになります。

これは、法第9条や法第10条と相反しています。

しかし、憲法第98条で憲法に反する法律は効力を有しないとあるので、法第9条や法第10条が憲法に反している可能性があり、財産権が確立してしまった、つまり完成した建物に対して、簡単に除去や使用禁止命令を出せない訳です。因みに、財産権が確立していない建築中の建物には法第9条命令で工事中止命令が簡単に出ます。また、憲法第29条は他人を侵害する場合は、この限りではないので、明らかに危険な場合は、法第9条、法第10条の命令を出せそうな感じもするのですが、この線引きが難しく、もし安直に認めると、この世から、除去、使用禁止にしなければならない建物が沢山でてしまいます。

しかし、除去や使用禁止の命令が出ないからと言って、違反建築をしてよいという訳ではありません。最終的に最も損害を被るのは所有者です。違反建築や明らかにメンテナンスを怠り劣化してしまった建物は法第9条、法第10条に抵触していることになり、財産価値が大きく毀損することになります。もし、建物を売ろうと思っても買い手が付きにくいとか、貸そうと思ってもなかなか借り手が付かないということになりかねません。

ですから、このような状況に陥った場合は、なるべく早めにこの状況を是正することをお勧めします。現在は、「建築基準法適合判定」※というものがあり、費用と時間はかかりますが、多くの場合で財産価値を復旧させることができます。

建築基準法適合調査の流れ(検査済証の無い建物を適法化する方法)

 

「建築基準法適合判定」については、リデベまでお気軽にご相談ください。

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地目が宅地でない場合の地積

連載シリーズ 【 地目が宅地でない場合の地積 】 第 6 話 / (全 7 話)

5.地目が宅地でない場合の地積はどのようになっているか。

【解答】

地目が宅地でない場合の地積は、整数で表記されています。

【解説】

宅地の場合は小数点第2位まで書かれています。これは測量制度による問題が大きいのですが、財産価値の問題もあります。

一般的に宅地は外の地目と比べると価格が高いのが一般的ですから、1㎡未満でも表記します。

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一番抵当権と二番抵当権の差は何か

連載シリーズ 【 一番抵当権と二番抵当権の差は何か 】 第 5 話 / (全 7 話)

4.一番抵当権と二番抵当権の差を答えよ。

【解答】

一番抵当権は、その不動産を担保に最初にお金を貸したということです。二番抵当権は、その不動産を担保に二番目にお金を貸したということです。

【解説】

当然ですが、お金を借りた人がお金を返せなくなって、その担保物件を売却してお金を回収した(これを「抵当権の行使」と言います。)時に、一番抵当権が優先されます。例えば、ある不動産を担保に一番抵当で1億円、二番抵当で3000万円を借りたとします。

残債(返し終わってないお金)が一番抵当に9000万円、二番抵当に2500万円ある時点で、返済不能になったとします。ここで抵当権を行使するのですが、その不動産が1億円でしか売却できなかった場合、その1億円のうち、まずは一番抵当の残債9000万円に当てられます。つまり、一番抵当権者は、貸したお金を全て回収できましたが、二番抵当権者は、まずは500万円を実際に返してもらい、抵当権行使によって一番抵当権者が回収したあとの残り、1000万円を回収します。つまり、1500万円が回収しきれなかったことになります。

二番抵当権者は、回収しきれなかった1500万円を債務者に請求することになるのですが、そもそも、この債務者は、お金が返せなくなったから、抵当権を行使されているわけですから、この1500万円を回収することは不可能になるのです。

では、なんで二番抵当権者は、お金を貸したのでしょうか?

結論だけ書けば・・・

不動産の評価に対して、一番抵当権で設定された価格が安かったからです。

10億円の評価額の土地で1000万円しか借りてなければ、二番抵当権者が1000万円を貸しても二番抵当権者はリスクは少ないと考えられます。

ところが、一番抵当権者が10億円の評価額の土地に対して8億円の抵当権設定をしたとします。その後、景気が良くなり土地の評価額が上がり、土地の評価額が15億円になったとします。この時点で二番抵当権者がさらに3億円の抵当権設定をしたとします。最初は順調に返済もされていたものが、景気が悪くなり返済が滞り始めます。そして、その頃には景気のせいで、土地の評価額が8億円になってしまうと、前述のような事態に陥るわけです。

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抵当権と根抵当権の違いはなにか。

連載シリーズ 【 抵当権と根抵当権の違いはなにか。 】 第 2 話 / (全 7 話)

1.抵当権と根抵当権の違いはなにか。

【解答】

抵当権は対象不動産を担保価値に対し、金融機関から単純に融資を受けたもの。根抵当権は、対象不動産の担保価値を基本に借入れ限度額を設定し、その範囲の中であれば、再度融資を受けることが可能な設定。

【解説】

つまり、抵当権の場合、その不動産の価値が1億円だとすると、1億円を借りて単純に返済していきます。根抵当権の場合、1億円の範囲内でまず5000万円を借りて、3000万円を返し、また7000万円の範囲で融資を受けることが可能な設定といえます。

つまり抵当権の場合、借入れ金額が単純に1億円と書いてあれば、債務者は1億円を借りています。根抵当権の場合は設定だけして、1円も借りていない、つまり「債務がない」ということも考えられます。

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既存不適格と違法建築 土地の登記情報(謄本)

連載シリーズ 【 既存不適格と違法建築 土地の登記情報(謄本) 】 第 13 話 / (全 18 話)

前回、建物の登記情報を見ましたが、その時点では、あまり違和感を持たなかったのですが、やはり、どうしても13階建ての建物が建てられたのかが気になります。

普通に考えれば、確実に容積率オーバーのはずだからです。

『単純な容積率オーバー?いやいや、平成15年築で建てられた建物・・・。この場所でわざわざ資産価値を下げるようなことをするか?リスクも大きいはずだし・・・』

この頃になると、当然ですが行政機関のチェックも厳しく、東京では単純な違法建築物を作ることはできません。まだ、姉歯建築士による構造計算書偽装が発覚する前とはいえ、そんな簡単に、しかも極めて単純な違法建築物を東京で作るのは厳しい時代になっていました。

ちょっと、話はずれますが、この頃になると、容積率オーバーや違法増築と言った違法建築物を造ることは、東京では難しくなってきていました。実際に、

『違法に地下室を作った建築主が行政機関から使用差止めを受け、地下室を埋めさせられた』

などということも、この頃にはありました。ただ、これは東京での話です。

実際に地方都市では、当たり前のように、違法増築などは行われていましたし、平成23年現在でも行われている地方都市も存在します。

さて、話を本題に戻します。

単純な違法増築は考えにくいものの、まずは容積率オーバーということを確認しようと思い、土地の登記情報を取ることにしました。

前章で書いたように登記情報をネットで取得できるものの、一応、有料です。当時は500円/件弱だったと記憶しています。(平成23年現在は、全部事項で337円/件です。)

実はこの500円弱をちょっと気にしていました。

当時の私はサラリーマンです。いくら、仕事とは言え、少しでも経費を削減しようとしている部署も沢山ありました。その頃の私は正確には数えていませんでしたが、登記情報サービスだけでも約年間1000回以上は使っていました。その他にも帝国データバンクの利用を考えると、1年間に登記情報や企業情報の調査に100万円以上の経費を使っていました。

登記情報サービスを事後報告で利用できたのは、私のいた部署と戸建分譲用の用地を取得する部署だけです。帝国データバンクを事後報告で利用できたのは私の部署と法務部だけでした。

ただ、それにしても

「使いすぎ!Canny

と、上司に怒られた直後だったからです。私の上司は、それが必要なことだと理解はしてくれていたのですが、経理担当役員から言われていて、少し注意をしなくてはならない状況にありました。

しかも、今回は自分が買おうとしている不動産の登記情報ではなく、隣の不動産の登記情報だけに、何の関連性もなかった際に言い訳が辛いと感じていました。

それでも、土地の登記情報を取得しました。

【表題部】

所在:〇〇区△△町一丁目

地番:200番2

   平成16年〇月〇日 200番1より分筆

地目:宅地

地積:227.44㎡

 

【権利部(甲区)】

所有者は個人名Aになっています。

 

【権利部(乙区)】

一切の記載がありません。

『あっ・・・。容積率オーバーだ!!Ugh!

とすぐに感じました。

前章で書いたように、この建物は登記上の建物の延べ床面積は

地下1階  40.50㎡

1階   180.20㎡

    2階     160.80㎡

    (3階~13階は2階と同じ面積なので省略)

つまり

40.50㎡+180.20㎡+160.80㎡×12階=2150.30㎡

2150.30㎡÷227.44㎡×100=945.43%

このエリアは容積率600%ですから余裕の容積率オーバーです。

この頃は、相当に建築基準法が厳しくなっていますし、それどころか、中高層の条例などもありますから、そんな簡単にこんなに派手な建築基準法違反はできないはずです。

『確認申請は出したが、完了検査を受けなかったとかかなぁ・・・?それにしても中高層条例や、他の条例で発覚してもおかしくないはずなんだが・・・』

そんなことを考えながら、とりあえず、完了検査を受けて合格しているかどうかの確認をすることにしました。

次回は〇〇区役所建築課に行って、完了検査を受けているかを調べに行ったところからを書きます。

・既存建物を買うときに違法建築物かどうかを判断するのは、なかなか難しいものです。ですから、既存建物を買う前に是非、リデベにご相談ください。

・違法建築物を既に買ってしまって、お困りの方もリデベにご相談ください。(場合によっては、違法建築を解消できます。)

・既存不適格建物に関して、不安をお持ちの方もリデベにご相談ください。

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既存不適格と違法建築 建物の登記情報(謄本)

連載シリーズ 【 既存不適格と違法建築 建物の登記情報(謄本) 】 第 12 話 / (全 18 話)

会社に戻ってネットで隣の建物の謄本を取りました。

※個人の方は、インターネットで謄本を取ることはできません。法人で『登記情報提供サービス』の会員になっている方のみ、有料で登記情報を閲覧(プリントアウト可)することができるのです。

さて、調べてみると、予想通り平成15年築の新しいビルです。

建物の登記情報を見ると・・・

【表題部】

所在:〇〇区△△町一丁目200番地2

家屋番号:200番地1の2

種類:事務所

構造:鉄骨造陸屋根 地下1階地上13階建

床面積:地下1階  40.50㎡

1階   180.20㎡

2階     160.80㎡

(3階~13階は2階と同じ面積なので省略)

原因及び日付:平成15年〇月〇日新築

 

【権利部(甲区)】の所有者は個人名Aになっています。

 

【権利部(乙区)】には一切の記載がありません。つまり、このビルは何の担保設定もされていないということです。

※【権利部(甲区)】 不動産の所有権に関する事項が書かれています。例えば、所有者が2名いる場合などは、2名の持分の割合なども書かれています。また、どうして、このビルがこの人が所有したかなども記載されています。

※【権利部(乙区)】 不動産の所有権以外に関する事項が書かれています。例えば金融機関から、不動産を担保にお金を借りた場合など、抵当権にかんする事項として、抵当権の設定日、借りている金額、金利、金融機関名、遅延損害金の利率などが記載されているのが一般的です。

これだけ、見ると

「Aさんって、お金持ちなのね。」

としか思いません。このオフィスビルは登記簿上の床面積は約650坪です。ということは、建築費5億円以上はしたはずです。

それなのに、一切の借金をしないで建てていると考えられるからです。

もちろん、Aさんが他にも不動産資産を持っていて、他のビルを担保に融資を受けたとも考えられるのですが、一般的にはその建物の土地を担保に建築費の融資を受けます。

それでも建築費が足りない場合は、他の物件を担保に加えることもあります。(これを『共同担保物件』と言います。)また、その土地を担保に建築費の融資を受けた場合、建物完成後にその建物も共同担保に入れられます。

これは融資を受けた者(債務者)が返済できなくなった場合、融資をした金融機関(債権者)がその不動産を差押えて、競売に掛ける(この事を『抵当権の行使』といいます。)ことになります。その場合、建物が共同担保に入っていないと、建物に対して抵当権を行使できず、土地だけの抵当権の行使となります。土地を競売で落札しても、その土地に別の所有者の建物が建っており、元々は、土地も建物も同じ所有者なので、そこに借地契約が存在もしていません。この状況では土地の価値が極めて希薄なものとなってしまうので、建物完成後に建物も共同担保に入れることになるのです。

この登記簿情報だけを見て、違和感を持った人、もしくは、どういう事態が発生しているかがわかった人がいたとすれば、その人は相当、登記簿情報を見慣れた人か、相当なベテランだと思います。もしくは、私の過去のブログで、登記簿情報の件が書かれている部分を読まれた方は気がつくかもしれません。

登記情報の読み方については、別の記事で詳しく書きます。

とにかく、建物の登記情報だけではなく、土地の登記情報も調べてみることにしました。

次回は、その建物の土地の登記情報を書きます。

・既存建物を買うときに違法建築物かどうかを判断するのは、なかなか難しいものです。ですから、既存建物を買う前に是非、リデベにご相談ください。

・違法建築物を既に買ってしまって、お困りの方もリデベにご相談ください。(場合によっては、違法建築を解消できます。)

・既存不適格建物に関して、不安をお持ちの方もリデベにご相談ください。

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既存不適格と違法建築 品確法と中間検査

連載シリーズ 【 既存不適格と違法建築 品確法と中間検査 】 第 8 話 / (全 18 話)

前回までは、マンションや商業ビルでの違法建築について、書きましたが、今回は一般の住宅についての違法建築について書きたいと思います。

本来は、カテゴリーにもあるように不動産投資を目的とした人向けに記事を書いていますが、住宅を購入しようと思う方も違法建築を気にしていると思うので少しだけ触れておきます。

最近の一般的な戸建て住宅は違法建築が非常に少なくなったと感じています。

「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(平成11年6月制定)が施行されてから、施工業者の瑕疵担保保険への加入が義務となりました。

それまでは、一般的な戸建て住宅というのは、確認申請を出した後、検査を受けるのは完了検査だけです。つまり、壁の中がどうなっているかなどのチェックは一切ありません。

これは、工事監理者(建築士)に任されていたのです。

まだ、設計を行った建築士と施工会社が別々の場合は、建築士が工事監理をちゃんとやっていれば、上棟が終わった時点(建物の構造が組みあがった時)にチェックを行ったりすれば、ある程度のチェックは出来ました。

しかし、設計施工を一括で依頼した場合などは、チェックをするのも、その施工業者に属する施工会社の社員の建築士ですから、故意に違法をやろうと思えば、自由にできてしまったのです。

例えば、本来であれば、柱と梁を結合する部分に金物で補強しなければならない部分に、金物を使っていない、本来であれば基礎部分の配筋(鉄筋)が入っていないなどが良くあった事例です。その他にも必要な地耐力が無かったなどという事例もあります。

しかし、施工業者の瑕疵担保保険加入が義務となると、瑕疵担保保険を請負う保険会社の検査というものが発生します。

この検査と言うのが、地耐力検査データの提出、基礎の配筋が終わった段階での現場検査、上棟が終わった段階での現場検査が加わったことにより、この部分で違法を行うこと自体が非常にリスクのあることになるので、この手の違法行為は非常に減りました。

当然、この法律が施行される前の中古物件の違法性を検査するのは、建築士をもってしても至難の技です。私も依頼されて検査したことがあるのですが、一度建ってしまった建物の壁体内構造や基礎の配筋までは、非破壊検査でもしない限り解りません。しかし、依頼主がそこまで、お金を掛けることはしませんので、当然ですが解らないということになります。

しかし、このような事例というのは施工会社が故意に行わないと発生しない違法建築ですが、そうでない違法建築というのがあります。

やはり、増築というケースが殆どです。

本来ならば、その部分は吹抜けだったはずなのに、その部分に部屋が出来ていると言うケースがありました。

準防火地域や防火地域において、10㎡未満の増築というのは確認申請を必要としません。だからと言って、容積率をオーバーしてよいと言うものではありません。

例えば、容積率が80%の場所で、敷地が100㎡に、延べ床面積が78㎡という建物があったとします。しかし、吹抜け部分が8㎡あったとします。そこを部屋にすると86㎡になってしまいます。この時点で容積率オーバーで違法建築物になってしまいます。

では、違法建築だと、どんな問題が発生するかということが重要になってきます。

実は、この程度の違法建築で行政に建物の使用禁止命令や是正命令が出ることはありません。ですから、個人が通常使用する分には、あまり影響がないように感じます。

※ だからと言って、やって良いということではありません。

それ以上の問題は違法建築が発覚した場合に、住宅ローンなどが使えない場合が発生します。

理由は簡単です。住宅ローンを組むということは、その金融機関がその不動産(土地、建物)を担保にしているのです。ところが、違法性の発覚している建物ですから、担保価値が認められなければ住宅ローンが組めなくなるということです。

つまり、部屋の数が増えて資産価値が上がっていると軽い気持ちで増築したのに、住宅ローンが使えない住宅になってしまった時点で売却が難しくなるというケースが考えられます。

次回は、もっと悪質と言うか巧妙な違法事例を書いていきます。

・既存建物を買うときに違法建築物かどうかを判断するのは、なかなか難しいものです。ですから、既存建物を買う前に是非、リデベにご相談ください。

・違法建築物を既に買ってしまって、お困りの方もリデベにご相談ください。(場合によっては、違法建築を解消できます。)

・既存不適格建物に関して、不安をお持ちの方もリデベにご相談ください。

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既存不適格と違法建築 検済と謄本の記載内容の違い

連載シリーズ 【 既存不適格と違法建築 検済と謄本の記載内容の違い 】 第 4 話 / (全 18 話)

さて、前回の続きです。

この物件を買うのに一つだけ慌てる理由がありました。

前述の通り、ライバルが少なかったので、外部に対して慌てる必要性は無かったのですが、問題は社内でした。

ハウスメーカーであり、収益不動産を始めて2年目の会社です。社長を筆頭に収益不動産に対する認識はほぼ皆無ですし、まだ、大きな利益を上げている部署でもありません。

これまで戸建て分譲用地の取得で数万円/坪~100万円/坪前後の不動産しか取得してこなかった会社ですから、土地だけで数百万/坪などという不動産を扱ってこなかった会社の役員を説得するのは容易ではありませんでした。

そこで、収支計画で

「これだけ儲かる!Big Smile

という資料は、もちろんのこと、諸々の資料や物件の写真を揃えたプレゼン資料を作ります。そして、それを役員が全員集まる取締役会で説明しないと物件が買えないという状況でした。ところが、その取締役会が隔週木曜日と決まっています。その日は、その取締役会のある火曜日でした。いくら、のんびりできると言っても、次の取締役会となると物件の有無は保証できません。

そこで、まず資料を揃えます。もともと、しっかりした仲介業者なのである程度の資料は揃っていたのですが、次に上げるものを明日までに用意してくれと仲介業者に頼みました。

・ 建物図面

・ 完了検査済証の二面~四面(つまり、完了検査済証の全て)

・ 境界確認書

・ 越境物に関する覚書(この物件の隣地から越境している物があった場合、建直す際には越境しないという取り交わし)

そして、売主に対して、次のことを確認してほしいことも確認しました。

・ 土壌汚染があった場合に契約を白紙解除にすること(既存建築物があるので土壌汚染を除去するのは難しいため、契約を白紙解除にします。)

・ アスベスト、PCB(ポリクロロビフェニルという物質で建物の場合、変圧器などに使用されている場合があります。)が使用されている場合は、売主責任で除去もしくは契約の白紙解除にすること。

この仲介業者は、さすがにしっかりしていました。私がこの程度の要求をしてくることは解っていたのか、水曜日の夕方までには全ての資料と条件が揃いました。

事務員の女性とその資料を10部作る作業で21時までかかりましたが、あとは取締役会で上手く説明できれば終わりと考えて、残業して手伝ってくれた事務員に一杯奢って帰宅しました。

取締役会当日です。

取締役会というと、中堅社員にとっては重いものです。

しかし、私は前の部署が商品開発という仕事をしてきていたので、新商品のプレゼンや特許出願、商標登録などで取締役会は、ほぼ日課という感じでしたし、収益不動産に関しては素人集団の役員ですから、こちら側のプレゼン次第だと考えていて気楽なものでした。

経営企画部長(取締役会の議事進行係)に呼ばれ、役員会議室に入り、前日に作った資料を各役員に配布しました。

まずは物件の収益性の説明です。

収益不動産の価値を適正に判断できる役員ではありませんから、会社としてどれだけ利益が上がるかの説明から入ります。戸建てを1戸の利益の数十棟分を一気に稼げる利益に役員は目の色が変ります。内心、

「釣れたな!Baffle

と思いました。

後は、添付資料を朗読するだけでした。

そして、『完了検査済証』に書かれている内容を読みました。

「・・・・設計:A一級建築士事務所、施工:B建設、建築面積〇〇㎡、1階床面積・・・・3階〇〇㎡!」

そこで、私は言葉が詰まりました。

完了検査済証に4階の床面積どころか、4階が存在しないのです。

建物は4階建てです。建物図面も4階まであり、4階も登記されています。しかも、謄本でも4階建てになっているのに、『完了検査済証』では4階に関する記載がありません。

すぐに脳裏に・・・

「しまった・・・違法増築だ!・・・Confused

と思いました。いくら手馴れた取締役会とは言え、さすがに焦りました。

もう、役員は皮算用で頭がいっぱいです。ここで引き下がることも出来ず、そのまま読み切りました。写真の説明もしましたが、『完了検査済証』と写真の整合性が取れていないことに誰も気がつきません。4階のテナント属性を説明しても誰も気がつきません。

取締役会はそのまま終わり、本物件を買うことにつて全会一致で承認を得ることができてしまいました。取締役会で承認された物件ですから、契約しない訳にもいかない状況に追い込まれました。まさか、こんなケアレスミスを自白する勇気もありませんでした。

またまた、ちょっと長いので

次回も『私が収益物件に関わった経緯』の続きを書きます。

・既存建物を買うときに違法建築物かどうかを判断するのは、なかなか難しいものです。ですから、既存建物を買う前に是非、リデベにご相談ください。

・違法建築物を既に買ってしまって、お困りの方もリデベにご相談ください。(場合によっては、違法建築を解消できます。)

・既存不適格建物に関して、不安をお持ちの方もリデベにご相談ください。

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既存不適格と違法建築 収益不動産を扱うまでの経緯

連載シリーズ 【 既存不適格と違法建築 収益不動産を扱うまでの経緯 】 第 2 話 / (全 18 話)

前記事は、簡単な違法建築の見方を書きましたが、今回は予告どおり、なぜ、私が収益不動産を扱うようになったかを書きます。

私がまだハウスメーカーにいる時のことでした。私は既に一級建築士を取得して7年ほど経っていましたが、ハウスメーカーの技術系部署にいたので実務では、殆どが一戸建てしか経験がありませんでした。それなのに、ある日、突然、収益不動産の部署に異動になりました

まだリーマンショックまで7年ほどあり、収益不動産に手を出す会社としては早かった方でしたが、ハウスメーカーですから、収益不動産に関する専門家はおろか、殆どの社員が木造2階建てもしくは、せいぜい3階建ての戸建てしか経験がありません。収益不動産と言えば、木造2階建てのアパートぐらいです。

そこで、外部からも人を雇ったりもしたのですが、8割以上はプロパーの社員で構成される部署です。その部署が立ち上がった時には収益不動産の収支計算さえ、自分達ではできず、監査法人の子会社に依頼して作ってもらうという有様でした。

その部署が出来て、1年が経ち、私が呼ばれることになりました。私はその当時、商品開発系の仕事をしていて、パテント関連が主要業務でした。

最初は異動の話ではありませんでした。私が異動になる年の3月のことでした。その部署の次長から、メールが来ました。

添付されていたのは、監査法人の子会社が作った収支計画表でした。その次長からのメールは、

「『IRR』の意味は解るんだが、どうゆう根拠で計算されているかが解らないから教えてほしい。」

という内容でした。

私もその当時は『IRR』という言葉は聞いたこともありませんでした。添付されているファイルは、PDFファイルだったので計算根拠も解りません。

そこで、私が

「わかりません。」

と返信していれば、私は今でも、そのハウスメーカーの技術系の部署にいたかもしれません。もっとも、今の妻と子供もいないことになってしまいますが、妻と子供のことを考えなければ、その方が幸せだったかもしれません。

ところが、そのPDFファイルがもともとはExcelで作られていることは、すぐに解りました。解った理由は、セルの配置が如何にも表計算ソフト特有のものであり、当時の表計算ソフトの主流がExcelであったこと、そのPDFファイルの画質、容量、一文字ごとを選択できることから、紙をスキャンしたものではなく、なんらかのソフトから直接、PDF印刷をかけたものだと解ったからです。

そこで、自分のExcelを開いて、F1キー(Excelのヘルプ)を立ち上げ、そこに『IRR』と入力してみました。すると何と『IRR』という関数があります。御丁寧に外部リンクでマイクロソフトのサイトに飛び、『キャッシュ フローについて考える: Excel で NPV (正味現在価値) と IRR (内部利益率) を計算する』という解説付きです。

もっとも専門用語で当時は一部解らないものもありましたが、『IRR』の計算根拠とその意味は1時間もかからずに概ね理解することができました。そして、その計算根拠をその次長にメールすると、次の日には、同じPDFファイルをExcel化して欲しいという依頼が来ました。

しかし、当時の私は、不動産、特に不動産に掛かる税金関係は全然解りませんでしたし、当然、自分の業務だけでも普段から、22時より前に家に帰れることが稀だった状態だったので、

「これをExcel化するのには1ヶ月以上の時間を頂かないとできません。」

とメールをしました。もっとも1ヶ月以上と書けば、さすがに他の人に依頼するなりするだろうと思ったのも事実です。すると、その次長からの返信はありませんでした。私はオリジナルCADソフトの積算連動(CADソフトで書いた図面から、使う資材の数量を自動的に拾い出すこと)の開発などもやっていたこともあり、それまでも、他部署からExcelや他のソフトの使い方について質問のメールが来ることが、度々あったのであまり気にもしていませんでした。

ところが、3月という時期が悪かったのかもしれません。その返信をした翌週の金曜日でした。もうすぐ桜が咲くかなと思っていたので、3月も終わるころだったと記憶しています。自分の部署を管轄する役員から呼び出されました。来期(4月)から、収益不動産の部署に行ってくれという内容でした。私は、気持ち的には、物凄く抵抗感がありました。その会社は異動の際などは割りと社員の意見を聞いてくれるのですが、役員に対してはさして抵抗をしませんでした。私は、

「サラリーマンが異動を拒絶するときは辞表を出すとき」

ぐらいに考えていました。そして、私は収益不動産の部署に行くことになりました。そこで、私の仕事は、その収支計画表を始めとして、最終的には仲介業者からの物件概要書の情報を入力すると建築コスト、固定資産税評価額、平均賃料などを自動的に計算するソフトの開発や、大規模小売店舗立地法に対応した、建築ボリューム、建築コストや駐車場台数の自動計算ソフトの開発などを行うことでした。

しかし、収益不動産が儲かり始めると、開発担当の手が足りなくなりはじめ、すでに一級建築士を持っているというだけで、開発絡みの仕事も手伝うようになり、ほどなくして用地取得や収益不動産の取得、異動した最初の年の終わりごろには立退きまでやらされる始末でした。

しかし、実務を経験しながら開発したソフトは、精度も高く、非常に評判がよく、当時、ある大手の仲介会社から1000万円で使用権を買いたいと言われた程でした。(売りませんでしたが・・・)

その後、大規模小売店舗立地法に対応したソフト開発をしていたように、大型のショッピングモールや、ついにはJVではあったのですが、JRターミナル駅前の再開発事業まで手がけるようになっていきます。

それが、収益不動産を私がやるようになった経緯です。

次回は、収益不動産を買うようになった私が直面する問題を書きます。

・既存建物を買うときに違法建築物かどうかを判断するのは、なかなか難しいものです。ですから、既存建物を買う前に是非、リデベにご相談ください。

・違法建築物を既に買ってしまって、お困りの方もリデベにご相談ください。(場合によっては、違法建築を解消できます。)

・既存不適格建物に関して、不安をお持ちの方もリデベにご相談ください。

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