エステティックサロンは用途変更が必要か?

連載シリーズ 【 エステティックサロンは用途変更が必要か? 】 第 12 話 / (全 13 話)

 

掲題の問合せが非常に増えている。そして、色々な見解があるので少し整理しておこうと思う。

 

その前に長い文章を読むのが面倒だという人の為に結論から書いておこう。

1.一般的に下記の施設・施術をしなければ、エステティックサロンはサービス店舗に該当するため、特殊建築物に該当しないので、用途変更の確認申請は不要。

2.医師等が施術を行い、入院施設を有している場合は、有床診療所となり、特殊建築物になり100㎡を超える場合は用途変更の確認申請が必要となる。

3.浴室、サウナ、岩盤浴、泥風呂などを有している場合は、公衆浴場となり、特殊建築物になり100㎡を超える場合は用途変更の確認申請が必要となる。

※用途変更の確認申請が必要無くても各種法律は守らなければならない。

 

そもそも、エステティックサロンの定義が難しいが、総務省の日本標準産業分類2002年(平成14年)3月第11回改訂によって、分類番号8292(現在7892)として、独立したサービス業と定義された。

しかし、その定義も曖昧で、「手技又は化粧品・機器等を用いて、人の皮膚を美化し、体型を整えるなどの指導又は施術を行う事業所をいう。」となる。

 

と言う訳で、エステと聞いて、不埒なことを頭に思い浮かべた方は、それを含まないので、その話題は以下に出てこないので期待しないで欲しい。

 

エステティックサロンの実態だが、色々なサービスが行われている。その色々な内容の全てを把握している訳ではないが、定義にもあるように

・ 皮膚の美化

・ 体型を整える

この2点が目的であると考えて良いだろう。健康の増進を進めるスポーツジムはエステティックサロンに該当しないが、ダイエットを目的として、スポーツ器具を使っている場合は、エステティックサロンに該当するという曖昧な話になる。

 

通常のエステティックサロンは建築基準法(以下「法」という)で言う特殊建築物に該当せず、「サービス店舗」という部類に分類されるので用途変更の確認申請は不要であると解される。しかし、サービス内容の実態によっては、必要となる場合がある。

皮膚の美化が目的で、皮膚科の医師が薬事法による薬を使う施術や、体型を整える為に美容整形と言われる形成手術を行うのであれば、これは診療所になる。入院施設を伴わない診療所は、やはりサービス店舗と同じ扱いで良いのだが、それによって入院施設を伴うのであれば、有床診療所(20床以上なら病院)となり、特殊建築物になる。つまり、有床診療所にするならば、法87条の用途変更に該当し、100㎡を超えるならば、法6条により確認申請が必要となる。

ここまでは、異論の無いところであろう。

 

問題は他のサービスの場合である。

 

先日、ある特定行政庁に当社のスタッフが「韓国式ヨモギ蒸し」を施術する施設が特殊建築物に該当するかを問い合わせたところ、「エステティックサロンであり「サービス店舗」ではないか。」という回答がきた。

そもそも、「韓国式ヨモギ蒸し」がどんなものかも解らなかったであろうことは容易に想像がつく。実際に私も今回の件で初めて知った。

どんなものかを、簡単に言えば、穴の空いた椅子の下に、蒸し器を置き、その蒸し器にヨモギを入れて、人はその椅子に座り、首から下の体をその椅子ごと、ポンチョの様なものを被せる。そうすると、ヨモギ成分の蒸気がポンチョの中に充満するという形式のスチームサウナである。効能などは詳しくは解らない。

では、これが特殊建築物に該当するかどうかを検討する。

前記の説明の通りで「蒸し器を使うスチームサウナ」であれば、当然に公衆浴場に該当するかを検討しなければならない。

ちなみに、法別表1(4)より、建築基準法施行令(以下「令」という)115条の3の三に公衆浴場は特殊建築物と定義されている。

さて、建築基準法で言うところの公衆浴場とはどんなものかというと、これについて先人が疑問に思い、ちゃんと建設省(現在の国土交通省)に問合せをした記録が残っている。

 

昭和34年住指発第126号

公衆浴場の解釈

昭和34年12月14日

建設省住宅局建築指導課長から兵庫県土木建築部長宛

(照会)

一 法別表第3(い)項第6号(現別表第2(い)項第7号に相当)の公衆浴場とは、公衆浴場法第1条にいう公衆浴場と解するが、特殊浴場(ヘルスセンター、温泉会館又はトルコ温泉等)も公衆浴場と解してよろしいか。

二 法別表第3(い)項第6号(現別表第2(い)項第7号に相当)の公衆浴場に附属する休憩室、娯楽室又は遊興を伴わない軽飲食店を併設したものは、同項第8号(現同項第10号に相当)の附属するものと解してよろしいか。

三 法別表第3(い)項第8号(現別表第2(い)項第10号に相当)の附属するものとは、本家と同一むね又は別むねの如何にかかわらず、一構えの敷地内のものは、附属するものと解してよろしいか。

(回答)

一 法別表第3(い)項第6号(現別表第2(い)項第7号に相当)の公衆浴場とは、公衆浴場法第1条第1項に規定する公衆浴場をいう。ただし、お尋ねのような場合には、公衆浴場に同表(い)項各号に該当しない各種の施設が併設される場合が多いが、これら各種の施設については、法第50条第1項(現第48条第1項)の許可が必要であるから念のため。

二 併設される部分の用途、規模、使用状況等により具体的な事例について判断すべきであるが、通常、ヘルスセンター等における大規模なものは、法別表第3(い)項第8号(現別表第2(い)項第10号に相当)に該当しないものと解される。

三 同一棟であるか、別棟であるかは、「附属するもの」か否かの別に、直接の関係はない。

(注) 特殊浴場については、昭和45年の法改正により、法別表第2(い)項第7号で「個室付浴場業」が除外され、立法的に解決された。

 

というわけで、公衆浴場法第1条第1項に該当するものが、法でも公衆浴場になるわけだ。では、公衆浴場法第1条第1項とは

 

第一条  この法律で「公衆浴場」とは、温湯、潮湯又は温泉その他を使用して、公衆を入浴させる施設をいう。

 

ここで「その他を使用して」と「入浴」という言葉の定義が難しいのだが、これについては、公衆浴場法を所管する厚生労働省が回答している。

 

公衆浴場法概要(抄)

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/seikatsu-eisei/seikatsu-eisei04/04.html

公衆浴場法(昭和23年7月法律第139号)

 

1 定義

公衆浴場は、「温湯、潮湯又は温泉その他を使用して、公衆を入浴させる施設」と定義されているが、これらの営業を行う場合には公衆浴場法に基づき都道府県知事の許可を得なければならない。

 

2 適用

公衆浴場法の適用を受ける公衆浴場は、一般公衆浴場とその他の公衆浴場がある。

(1) 一般公衆浴場

地域住民の日常生活において保健衛生上必要なものとして利用される施設で、物価統制令(昭和21年3月勅令第118号)によって入浴料金が統制されているいわゆる「銭湯」の他、老人福祉センター等の浴場がある。

(2) その他の公衆浴場

保養・休養を目的としたヘルスセンター・健康ランド型のもの、ゴルフ場やアスレチックジム等スポーツ施設に併設されるもの、工場等に設けられた福利厚生のための浴場、サウナ、個室付き公衆浴場、移動入浴車、エステティックサロンの泥風呂等がある。

他法令に基づき設置され衛生措置の講じられているものは公衆浴場法の適用外とされており、労働安全衛生法による作業場に設けられた浴場や労働基準法による事業附属寄宿舎、旅館業法の適用を受ける宿泊施設の浴場が該当する。また、専ら他法令、条例等に基づき運営され衛生措置の講じられている、病院や老人保健施設のデイ・ケアとして使用する浴場、国や自治体によって寝たきり老人等を対象に入浴介助を伴った入浴サービスに使用される浴場は許可の対象外となる。

なお、遊泳プールに付帯する採暖室・採暖槽は浴場ではない。また、もらい湯等は業(反復継続の意思と社会性を持って行われること)として行われていないものは対象にはならない。

 

つまり、サウナやエステティックサロンの泥風呂等は、立派な公衆浴場なのである。よって、エステティックサロンで美容が目的であっても、「蒸し器を使うスチームサウナ」等を使うのであれば、その建物は特殊建築物と解釈できる。

 

ここで危険なのは、建築士が事前相談などで、特定行政庁の建築課などに問合せをして、今回の様に

「特殊建築物でありませんね」

などと、ロクに調べることもなく安易に回答してくる行政官の言葉を信じると大変なことになりかねない。

「韓国式ヨモギ蒸し」が特殊建築物に該当しないというならば、前述の法の構成からすれば、公衆浴場法に基づく、営業許可も不要ということになりかねない。

知事(保健所のある市や特別区は市長もしくは区長)の許可が必要なのに、無認可営業を行うと営業停止や罰金刑が待っている訳だが、建築士では責任が取り切れないような問題だし、ミスリードをした行政官も簡単には責任を取らないだろう。

事業者の方は、より詳しい建築士に確認するか、保健所、役所、消防署など関係各所の全てに確認すべきであろう。行政庁は基本的に自分の部署の法律以外は詳しくないが、事業者は全ての法律を守らなければならないことに注意が必要だ。

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用途変更の価格比較について

連載シリーズ 【 用途変更の価格比較について 】 第 11 話 / (全 13 話)

用途変更の確認申請の難しいところは、建築基準法上、現在の法律のどこまでを守らなければならないかの判断をするところにあります。おそらく、用途変更を請負った建築士の方の多くがここで悩んだと思います。そして、国土交通省指定確認機関(役所や民間機関)に聞いても、多くのミスリードを見かけます。

先日、ある建築主から、

「事務所の2階部分を飲食店に用途変更したいから、建築士に用途変更を依頼したら、エレベーター全ての扉に遮煙という機能を付けなければならず、何百万という費用とそれだけで3ヶ月ぐらいの工期が必要だと言われたんだけどなんとかならないでしょうか?もう、物件も借りて家賃も発生しているのに用途変更の申請期間や内装工事期間だけでも辛いのにとてもじゃないけど・・・」

という悲鳴に近い問い合わせがありました。

もちろん、用途変更時にこのエレベーターの扉に遮煙の性能を附加する必要性はありません。現行法ではエレベーターの扉には、遮煙の性能が付いているのですが、平成12年より前の建物だと、その性能はありません。これは、既存不適格として建てられた当時の法律が守られていれば、そのままで良いのです。

話を聞いてみると、指定確認機関の民間機関の担当者が設計者にその様に伝えたとのことでした。その設計者が、「エレベーターの遮煙」=「防火区画」については既存不適格で良いということを理解していない故に発生してしまった話です。

しかし、この建築主、私と話をするのは2回目でした。よくよく、当社の問合せ履歴を調べてみると数カ月前に同じ物件の用途変更の問合せが来て、当社の概算金額(約140万(税別))を伝えてありました。その後、音沙汰が無かったので当社も別の方に頼んだのか、用途変更をしなかったのか・・・。正直、問合せだけなら1日に何件もくるので、全ての問合せ内容を覚えている訳ではないので、そのままにしてありました。

そこで経緯を聞いてみると、当社に概算金額を聞いた後、数件に電話をすると、やはり、200万円前後~300万円近い金額を提示されたが、1社だけ100万円税別でやってくれるところがあったので飛びついたとのことでした。

結果的には用途変更の経験の浅い建築士が値段だけで引き受け、指定確認機関に言われるままに用途変更をするから、設計費は安くても工事費や期間がとんでもないことになってしまったという事例です。

当社は豊富な経験から指定確認機関言われるままになどと言うことは絶対になく、不要な工事により建築主の負担を増やすようなことは絶対にありません。

当社の場合、基本的に設計業務しか受託しませんが、必要とあれば工事業者もご紹介します。当社のご紹介する業者は、用途変更の確認申請が必要な工事ばかりをやっているので、工事のスピードも格段に速いですから、一度、設計費と合わせて見積を取って頂くと良いかもしれません。

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建築基準法適合状況調査を利用した増築、用途変更等の確認申請の方法

平成26年7月に国土交通省が新たなガイドラインを策定し、国土交通省指定民間確認検査機関等(以下、「民間第三者機関」と言います。)を利用して建築基準法適合状況調査(以下、「適合調査」と言います。)ができるようになりました。これにより、適合調査がスムーズに出来るようになり、完了検査を受領していない建物が適法化される道筋ができるようになりました。しかし、適合調査をしただけでは、建物が適法化されるわけではありません。

適合調査をした結果、不適合だった箇所の是正が必要になります。また、適合調査をした結果、合理的(経済的合理性など)もしくは物理的に不適合箇所を是正できない可能性があります。

適合調査が民間第三者機関で可能になったことにより、現実的になったのですが、適合調査には相応の費用も掛かり、前述のように適合調査後に建築基準法に適合することが難しい場合もあります。そこで、弊社では、予備調査を行い、さらに民間第三者機関の調査後に不適合箇所の合理的な是正方法のご提案から、最終的に全てを適合させるまでのお手伝いをさせて頂いております。

予備調査

適合調査を民間第三者機関に依頼する前に、対象建物の現地調査、必要書類の保管状況、特定行政庁との事前協議、民間第三者機関との事前協議などを行い、適合までの確率の想定、最終的な概算費用、適合までのスケジュールなどをご提示するための予備調査を行います。これにより、費用を掛けて適合調査をした結果、適法化出来ないリスクの軽減、費用対効果の分析を行うことが出来ます。

やじるし

書類整備・事前協議

予備調査終了後、適法化の可能性が高く、費用対効果も得られると判断された場合、適合調査を行うことになります。適合調査をするためには、確認申請図書が完全な状態で整っていないとできません。整っていない場合は、当社に於いて復元図及び復元構造計算書等の作成を行います。また、特定行政庁以外の関係諸官庁との事前協議を行うことで、民間第三者機関がスムーズに適合調査を行えるように支援を致します。

やじるし

適合状況調査

必要書類等が全て揃い、特定行政庁、関係諸官庁との協議を行い、各庁の意向等も踏まえた上で、適合調査を行います。完了検査を受領していない建物の殆どが、完了検査を受領していない以外の部分で建築基準法に抵触しています。その為、適合調査時に於いて、不適合箇所が発見されますが、当社では、当社スタッフも検査に立合い、検査官と検査時に協議しながら、経済合理性が高く、タイムリーな是正方法を検討します。

やじるしドラフト1

適合状況調査報告書

民間第三者機関が現地での適合調査を元に建築基準法適合状況調査報告書のドラフトを作成します。その中に不適合箇所がある場合、その不適合箇所を是正して、当社で是正報告書を作成します。その報告書の内容を民間第三者機関と協議の上、建築基準法適合状況調査報告書の内容が全て適合になるように調整して、全て適合とします。

完成した「建築基準法適合状況調査報告書」を、新たな確認申請(増築、用途変更等)の既存不適格調書に添付することで、確認申請を受け付けて貰うことが出来ます。また、予め特定行政庁や金融機関と協議しておくことにより、耐震診断・耐震補強の補助金を受けることが出来たり、建物(不動産)を担保にした融資を受けたりすることが可能になります。

不動産業者・設計事務所・施工会社等の法人様へ

お見積りにつきましては、建物の構造、築年数、階数、面積、確認申請図書の保存状況によって、予備調査だけでも、かなり金額に幅がありますので、お手数ですがお見積りにつきましては、直接、お電話でご相談下さい。

また、お客様へのご説明用の資料等も用意しておりますので、お気軽にお電話で資料請求をしてください。

株式会社リデベ

TEL 03-5389-6082

営業時間 平日 10時~18時30分

 

 

 

 

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違法建築と欠陥住宅 ~不法行為で戦う~

連載シリーズ 【 違法建築と欠陥住宅 ~不法行為で戦う~ 】 第 3 話 / (全 3 話)

前回までで、欠陥住宅とはどの様な状態かの確認をしました。

ここで、ハウスメーカーなどの施工会社の意志確認を再度しておきましょう。施工会社がこちらの要望を受け入れてくれて、建物の瑕疵を直してくれれば、施工会社と争うことはありません。また、直してくれない場合、こちら側が過剰な若しくは無理な修繕依頼を

していないかを常識的な専門家に見てもらう必要性があります。(前回にも書いた、欠陥住宅で争いを起こして商売にしているような建築士はダメです。)

そこで、明らかに施工会社側に瑕疵はあると判定された場合について書きます。

 

★解決に向かって戦略を立てる

そこで相手方に対し、何を持って戦うのかを明確にしていかなければなりません。前回も書きましたが、

1.建築基準法及び関連法規をもって戦う(民法709条)

2.瑕疵担保責任を持って戦う(民法566条及び570条)

3.債務不履行をもって戦う(民法415条)

この3つのどのパターンに当てはまるかを整理しておかなければなりません。『欠陥住宅問題』は、この3つの問題のどれかに当てはまることが殆どです。(ただし。中古物件の購入や、建物が自己の居住用でない場合などは違う問題も発生します。)

1.建築基準法及び関連法規をもって戦う(民法709条)

不法行為を持って戦う。

例えば、当社に相談がもっとも多いのは

「検査済証がない」

という問題です。今まで、何の疑問にも思っていなかったが、いざ増築をしようと思ったら、検査済証がなくて、増築が出来なかった・・・。などという問題です。検査済証が無いということは、検査済証を紛失したか、完了検査を受けていないということになります。紛失しただけなら、面倒ですが、あまり問題にはなりません。しかし、完了検査を受けていないとなると、これは立派な建築基準法違反です。

建築基準法第七条  

建築主は、第六条第一項の規定による工事を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、建築主事の検査を申請しなければならない。

 前項の規定による申請は、第六条第一項の規定による工事が完了した日から四日以内に建築主事に到達するように、しなければならない。

つまり、建築基準法に抵触しているわけですから、これは不法行為になると考えられます。この話をすると、途端に

「その施工会社や設計事務所を不法行為で訴えましょう!」

とか

「その施工会社や設計事務所を特定行政庁に告発しましょう!」

と言いだす方がいます。しかし、条文をよく読んでみれば解ると思いますが、完了検査の申請は「建築主」がしなければならない。と、なっています。そんなこと、知っている一般の方はいないです。ですから、当然、施工会社や設計事務所が黙っていると完了検査を受けないなんてことになります。実際に建築主によって完了検査の申請をするかというと、施工会社や設計事務所の建築士が代理で行うのが一般的です。では、一般的でないことをしたから、相手が悪いかと言うと、一般的でないことをしたから、即座に民法に抵触しているという論理が通用するわけがありません。

※ 実際のところ当社では、工務店(設計施工一括請負の設計事務所登録をしている工務店)が完了検査の申請を怠り、施主は完了検査を受けなければならないことを知らずに、工務店から引き渡された時点でテナントに貸して、テナントが内装工事を始めてしまったというケースで、その設計事務所に「不法行為」を弁護士経由で指摘してもらったことがあります。これは、建築基準法第7条に違反したのではなく、建築士法第18条に抵触しているという理由です。ただし、これはその他のもっと重大な問題があった中の一つであり、このこと単体をもって、相手方に勝てるとまでは言えません。

建築士法 第十八条  

建築士は、設計を行う場合においては、設計に係る建築物が法令又は条例の定める建築物に関する基準に適合するようにしなければならない。

 建築士は、設計を行う場合においては、設計の委託者に対し、設計の内容に関して適切な説明を行うように努めなければならない。

 建築士は、工事監理を行う場合において、工事が設計図書のとおりに実施されていないと認めるときは、直ちに、工事施工者に対して、その旨を指摘し、当該工事を設計図書のとおりに実施するよう求め、当該工事施工者がこれに従わないときは、その旨を建築主に報告しなければならない。

 

また、最近の建物で、完了検査は受けていなくとも、確認申請を出さないで工事をするということは殆どありません。(最近、私の知人の工務店で確認申請を出さずに工事をやって、特定行政庁から、物凄く怒られていた人がいましたが・・・)確認申請を出して、確認申請許可証があるということは、計画そのものは合法だったと考えられるので、図面通りに建物が作られているのであれば、不法行為は問えないことになります。

では、どのような場面が不法行為に当てはまるかというと、

① 虚偽の説明により、確認申請図面を作成させられた。

② 完了検査後に確認申請図面とは違う工事を行った。

③ 完了検査で検査官が、気が付かないような部分で、設計図書に基づく性能が無いものを使った。

④ 完了検査で検査官が、気が付かないような部分で、設計図書通りに作られていなかった。

③と④は、どちらも確認申請書通りに作られていないことになりますから、完全な不法行為です。ただし、設計図書では、床は水平だが、僅かに傾いていたら、即座に不法行為かと言うと、それは施工誤差の範囲の場合もあります。ただし、欠陥住宅でもっとも多いのは③と④だと考えられます。この場合、その事象が、故意か過失かよりも、不法行為に該当するほどの瑕疵かどうかを客観的に示す必要性があります。主や所有者の主観論で

「これは重大な瑕疵だ!大変、危険だ!」

と大騒ぎしても、何と対比して重大な瑕疵なのか、何と対比して危険なのかが、解らなければ、相手方も納得しないし、裁判になっても裁判官も解らないということになります。つまり、皆が納得できる客観的データを提出しなければ、単なるモンスタークレーマーと見られてしまう場合もあります。

簡単に違法建築と一言で言っても、本当に建築基準法やその関連法規に基づいて違法建築になっているかを調査しなければなりません。

また、違法建築だからと言って、その建物すべてを建て直させるというのも至難の業です。

民法第六百三十五条  仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。

これについて、最高裁第三小法廷2002年9月24日判決で、建替えなければ、注文者の目的を達成できないほどの場合は、その建替え費用を負担するとなったが、そこまでの状況は極めて異例のケースと考えられます。

この様に、確認申請を受領していないとか、完了検査を受領していないなどという場合などの明らかな建築基準法違反の場合は、戦いやすいのですが、細かい技術論で戦い始めると意外と時間も掛かり、面倒なことになることが多いと言えます。

勝てるかもしれないけど、勝った実感が湧かないというパターンかもしれません。

 

では、次回は『2.瑕疵担保責任をもって戦う(民法566条及び570条)』の戦い方について書きたいと考えています。

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違法建築と欠陥住宅 ~欠陥住宅問題が起こったら何をすべきか?~

前回、欠陥住宅とは、どのようなものかの定義が曖昧だということは書きましたが、基本的には、客観的判断材料となる資料と証拠が必要であることを書きました。

しかし、『欠陥住宅問題』に直面した時に、冷静に対応できない方が多くいます。

重大な構造的問題からクロスのわずかなシワも同じように捉えて、「あれもダメ、これもダメ」と大騒ぎしだす人がいます。そして、

「役所(検査機関)も適切な検査をしていないから、役所も悪い!」

と、設計事務所、施工会社、市役所、県庁、国土交通省とあちこちに怒鳴り込む人がいます。

構造的重大な問題もクロスの貼り方も問題なのは、よくわかります。検査機関がちゃんと検査をしていれば、この様な問題にならなかったという、お気持ちも理解できなくはありません。

 『欠陥住宅問題』に直面したときに考えなければならないことは、自分が何をしたいのかを明確にすることです。自分が何をしたいか・・・通常は『欠陥住宅問題を解決』することになると考えられます。

ところが、ここで的確な戦略を立てないと、『欠陥住宅問題』は泥沼化するだけになってしまいます。例えば、見た目で解りやすい施工不良を捉えて、施工会社のアフターサービス担当に大騒ぎをしてみたり、自分で天井点検口や床下点検口から、構造を見て、わずかな施工不良を役所(調査機関)の見落としだと、役所に行って大騒ぎをする人がいます。そして、施工会社や役所(調査機関)に建築基準法等や何らかの技術的指針を示して反論されると、「建築基準法が悪い」

とまで言いだす人がいます。欠陥住宅問題に直面した人の中で、もっとも勝てない、そして解決できないパターンです。仮に勝ったとしても、事件屋みたいな人にいっぱいお金を搾取されているだけのパターンを多く見ます。(弁護士費用や調査した建築士に支払う費用と損害賠償の割合が合わない。)

施工会社の手抜き工事、役所(調査機関)の見落とし、建築基準法等の矛盾点、どれも存在するのは建築士であれば、多かれ少なかれ、知っていることです。

例えば、雨漏りがあったとします。施工会社との信頼関係が完全に成立していると、施工会社に電話をして、その施工会社がすぐに来てくれて、雨漏りを修理してくれれば、それで終わりです。実は『雨漏りをした家』なので、欠陥住宅と言えば欠陥住宅なので、ここで解決してしまった方は、自分が欠陥住宅に住んでいるとさえ思わず、

「うちを建ててくれた施工会社は対応も良くて・・・」

と思っていることが多かったりします。実際に私がハウスメーカーに勤めていた時に雨漏りがあったけど、たまたま、その近くの現場にいた監督がクレームから1時間程で、雨漏りの家に到着。腕のいい現場監督ですぐに原因を解明。業者をその日に手配して終了。後日、改めて放水試験(わざと水を掛けて雨漏りしないかをする試験)をして問題解決でした。

その結果、そのお客様は、数か月後に別のお客様を紹介してくれました。時々、こういうお客様にも

「ハウスメーカーなんかに騙されちゃダメですよ!損害賠償請求しましょう!!」

などと煽る業者がいるのも事実です。そして、調査費用を稼ぐという商売をしている建築士がいたりします。(「〇〇件以上の訴訟をした。」「〇〇件以上の勝訴を得た!」などと宣伝している建築士は、弁護士法に抵触しているので注意しましょう。建築士は弁護士ではありません。)

ところが、ここで施工会社と所有者(もしくは施主)が対応を間違えると『欠陥住宅問題』に発展していきます。

『欠陥住宅問題』に直面すると、何もかもすべてが悪いのではないかと疑心暗鬼になってしまうことが多くあります。夢のマイホームですから、お気持ちはよくわかります。しかし、五月雨式に問題点を相手にぶつけたり、相手の対応が悪いから、即座に特定行政庁に駆け込んだりするのは、得策ではありません。

まずは、施工会社に対して、どの様な対応をしてもらうかを考えなければなりません。

その為には、何をもって相手に瑕疵を認めさせるかを考えなければならないのです。相手がいつまでも認めなければ、ことの次第によっては裁判になることだってあります。施工中や完成直後のトラブルだと工事費を支払わないことになりますが、相手が請求権を持って訴訟をしてくることも十分に考えられます。

※当社では、すべてではありませんが裁判になる前に問題解決することが殆どです。

時々、自分が欠陥住宅問題に直面した時に、そのハウスメーカーや施工会社の全ての建物が、欠陥であったり、認定工法そのものに瑕疵があるなどと騒ぎ出す人がいます。そして、ハウスメーカー不要論やゼネコン不要論を持ち出す人すらいます。そもそも、ゼネコン不要論は、欠陥住宅から来るものではありません。

しかし、大手のハウスメーカーは日本の住宅産業や建築技術に大きく貢献し、多くの識者が集まって、研究開発をしているのも事実です。

ただ、建物と言うのは、どんなに工業化をしても、すべてが工業化できるわけではなく、結果として現場で多くの人力によって作業されています。人のすることですから、精度の限界や人的ミスも絶対に出ないとは言えません。

ですから、まずは冷静に、自分が何をしたいのかを明確にして、適切な建築士に相談されることをお勧めします。

次回は欠陥住宅問題に直面したときの戦略の立て方を書きます。

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確認済証や検査済証が無い場合に増築や用途変更の方法

連載シリーズ 【 確認済証や検査済証が無い場合に増築や用途変更の方法 】 第 2 話 / (全 5 話)

先日(平成26年5月17日)の記事、『違法建築と既存不適格 検査済証が無いと増築や用途変更はできないか?』で、

Q.検査済証が無くても増築や用途変更はできるか?

A.原則的にはできません。

と書きましたが、出来る可能性が出てきました。というのは、特別に建築基準法や関連法規が変わったわけではないのですが、平成26年7月2日に国土交通省より、

『検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合調査のためのガイドライン』なるものが発行されました。

これにより、下記のような建物でも、増築や用途変更ができる可能性が出てきました。

1. 検査済証がない建物(建築当時の建築基準法の技術的指針を遵守していること)

2. 確認済証がない建物(建築当時の建築基準法の技術的指針を遵守していること)

3. 確認済証取得時の図面が無い建物

今までだと1と3でも、木造2階建て200㎡未満の建物以外は、増築や用途変更が不可能2の場合だとすべて不可能と法的に解釈されていました。(建築基準法を棒読みすると、「出来ない」とは書いていませんが、出来るための条件を整えることが不可能と解釈されていた。)

ただ、この状況では、日本の既存建築ストックが有効活用されず、さらには耐震化なども進まないことから、1~3のような状況にある建物でも、「合法的に」増築・改築・大規模な修繕・大規模な改修が出来るようになりました。また、このように建物をいじる為だけではなく、「建築基準法適合調査」に合格することで「検査済証」があるのと同等と評価されることで、今まで金融機関が融資の判断基準にしていた検査済証の有無も変わってくると考えられます。

ただ、ここで注意しなければ、ならないことがあります。

① その建物が建てられた当時の法律に適合していること

② 今後は、違法増築等に対して厳しく対処してくると考えられること

この2点には注意が必要です。

特に②です。そもそも、検査済証が取得されていない建物は平成11年の段階で約50%あったと考えられています。その後、民間機関に確認申請業務が移行され、かなり改善されました。つまり、完了検査を受領しないことに対して、行政期間が甘かったという判断もできます。それにも関わらず、増築もダメ、大規模な修繕や模様替えもダメとも言いきれず、黙認していた観もあります。

しかし、このガイドラインが出てきたことによって、物理的には、検査済証が無くても、合法的に増築等が出来るようになったので、今後は違法増築等に対して、行政機関が黙認することもなくなってくると考えられます。

検査済証が無い場合であっても、確認申請済証や確認申請図面、構造計算書がある場合で確認申請図面通りに建物が建っている場合には比較的に容易に適合調査ができると考えられますが、確認申請図面が無い場合や確認申請図面通りに建物が建っていない場合などは、まずは現況図面の作成を行い、新築時の建築基準法の技術的指針に適合しているかのチェックが必要となります。

建物の図面というのは、建っていない建物の図面を作成するよりも、建っている建物の図面を復元する方がはるかに大変ですし、現在の法律に適合している図面を描くより、新築時の法律に適合しているかのチェックの方が大変です。

ですから、確認申請図面が無い場合には新築時並みの設計費用が掛かってしまうことにはなりますが、それにより、増築が可能になったり、財産価値が回復するのであれば、一考の余地があると考えられます。

 

確認申請済証や検査済証がなくてお困りの方は

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検査済証が無いと増築や用途変更はできないか?

連載シリーズ 【 検査済証が無いと増築や用途変更はできないか? 】 第 1 話 / (全 5 話)

今回は、当社に寄せられる質問の中でも非常に多い質問なので、ここに整理しておきたいと思います。

Q.検査済証が無くても増築や用途変更はできるか?

A.原則的にはできません。

※平成26年7月2日に国道交通省より

「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合調査のためのガイドライン」

が発行され、検査済証がなくても、増築や用途変更が出来る可能性が出てきました。

ご希望の方は当社まで、お電話をください。

詳細記事についてはこちらを参照ください。

『確認済証や検査済証が無い場合に増築や用途変更の方法』

平成26年8月5日追記

さて、ここで原則的に出来ないと書いたのですが、非常に困難な工程を乗り越えると、出来る場合もあります。それについては後述します。

よく、質問で頂くのですが、

「確認申請はあるのだが、検査済証がない。建蔽率(けんぺいりつ)や容積率はオーバーしてないのですが・・・」

というのがもっとも多い(くだり)です。

ここで、「違法建築」という言葉について書いておきます。

実は「違法建築」などという言葉は、建築基準法及びその関連法規には出てきません。つまり、「違法建築」などという、法律用語は原則的には存在しません。地域条例や、その他の全く関係のない法律に出てくる可能性はありますが、言葉の定義がなされているものは見たことがありません。

とすると、俗に言う「違法建築」とは、何を指すのかという疑問が生じます。これに、ついて私が国土交通省住宅局建築指導課に確認したことがあります。

「建築基準法及び、その関連法規(建築基準法施行令、建築基準法施工規則、建築士法)に抵触している建物及び、建てられようとしている建物(工事中の建物)」

という回答でした。

これについて、行政機関(市区町村など)に尋ねてみると、おかしな回答をする人がいます。

「検査済証が無い、即ち完了検査を受けてないというのは、手続き上の瑕疵であり、建築基準法及びその関連法規の技術的指針に即座に抵触しているとは、言えないので違法建築とまでは言いきれない。」

もっとも、この回答をした担当者は、私に論破されることになります。さて、私がどのように論破したかは置いておいて、『検査済証』が無いということが、既に建築基準法に抵触しているのです。

建築基準法第7条  

建築主は、第6条第一項の規定による工事を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、建築主事の検査を申請しなければならない。

2  前項の規定による申請は、第六条第一項の規定による工事が完了した日から四日以内に建築主事に到達するように、しなければならない。ただし、申請をしなかったことについて国土交通省令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。

3  前項ただし書の場合における検査の申請は、その理由がやんだ日から四日以内に建築主事に到達するように、しなければならない。

4  建築主事が第一項の規定による申請を受理した場合においては、建築主事又はその委任を受けた当該市町村若しくは都道府県の職員(以下この章において「建築主事等」という。)は、その申請を受理した日から七日以内に、当該工事に係る建築物及びその敷地が建築基準関係規定に適合しているかどうかを検査しなければならない。

  建築主事等は、前項の規定による検査をした場合において、当該建築物及びその敷地が建築基準関係規定に適合していることを認めたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該建築物の建築主に対して検査済証を交付しなければならない。

以上のことから、検査済証が無いということ自体が、建築基準法第7条に抵触していることになります。但し、ここで言う、「無い」のと「紛失した」のは、意味合いが全然違います。紛失した場合は、当該建物の所管行政庁に行き、確認申請等を受け付けてくれる部署に行き、台帳記録を見せてもらい、そこで検査済証が発行されていることが確認できたら、「台帳記載証明」を貰ってくることで、検査済証の代用となる場合もあります。

さらに、建蔽率や容積率がオーバーしていないというのは、直ちに建築基準法に違反していないということを示すものではありません。単に同法第52条と第53条が守られているということにすぎないのです。

では、検査済証が無いとどうして、増築や用途変更が受けられないかの法的根拠を示しておきます。

第6条  建築主は、第一号から第三号までに掲げる建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては、建築物が増築後において第一号から第三号までに掲げる規模のものとなる場合を含む。)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第四号に掲げる建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定(この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定(以下「建築基準法令の規定」という。)その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。以下同じ。)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。

以下、省略

と、何が書いてあるのか難しいので、簡単に整理をします。第一号~第四号という言葉はこの際無視してください。

建築主は、建築物を建築、大規模の修繕若しくは大規模の模様替えをする時には、その計画が建築基準関係規定(建築基準法及び関連法規)に適合するものであることについて、確認申請を提出して、建築主事の確認を受け、確認済証を受けなければならない。

ここで言う、建築物の建築というのも建築基準法に用語の定義がされており、

第2条  この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

十三  建築 建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転することをいう。

この事から、増築は法律上、建築に該当するのです。そして、建築をする場合は、その計画が建築基準法関係規定に適合しなければならないことから、完了検査を受けていない(検査済証)がない建物は、同法第7条に適合していないので、増築ができないということになります。

また、用途変更に於いても結果的に同じことが言えるのですが、増築とは、建築基準法の法律根拠が違う場所にそのことが書かれています。

第87条  建築物の用途を変更して第6条第一項第一号の特殊建築物のいずれかとする場合(当該用途の変更が政令で指定する類似の用途相互間におけるものである場合を除く。)においては、同条(第三項及び第五項から第十二項までを除く。)、第6条の二(第三項から第八項までを除く。)、第6条の三(第一項第一号及び第二号の建築物に係る部分に限る。)、第7条第一項並びに第18条第一項から第三項まで及び第十二項から第十四項までの規定を準用する。この場合において、第7条第一項中「建築主事の検査を申請しなければならない」とあるのは、「建築主事に届け出なければならない」と読み替えるものとする。

これまた解りにくいのですが、用途変更に於いて、同法第6条の規定が準用されるので、確認申請を出さなければならず、増築で書いたこと同様に、用途変更ができないということになります。

※用途変更の場合は、通常の建築(新築)や増築と違い一部の地域(富山市等)を除き、完了検査を受ける必要はありません。但し、工事完了届は通常通り、提出しなければなりません。

では、全くできないかと言うと、方法が無い訳ではありません。同法第86条の7 既存建物に対する制限の緩和を利用します。

まず、検査済証が無いということは、完了検査を受けていないということなので、確認申請通りに建物が建てられているかどうかの行政機関によるチェックを受けていないということになります。

そこで、確認申請通りに建物が建てられているかの、チェックを建築士に依頼してやってもらわなければなりません。

この時に必要になるのが

・ すべての建物共通で、確認済証、確認申請時の設計図書一式

・ 木造で3階建て以上もしくは200㎡以上の場合には構造計算書

これがなければ、スタートすらできません。

この条件が揃ったとしても、確認申請通りに建てられてなければ、確認申請通りの建物に是正しなければなりません。(確認申請書通りに建てられていない建物の場合、ここで殆どの方が断念します。)

さらに、この仕事を引き受けてくれる建築士を探さなければならないという問題も発生します。もともと、建築基準法に抵触している建物ですから、それを行政に代わって、民間の建築士が、その責任において、それを証明するという仕事を受けたがらないからです。当社では、請け負ってはいますが、建物本体と必要書類一式を見させて頂いてからの判断となります。

また、増築や用途変更をする場合において、検査済証があったとしても、既存不適格があった場合、一部の既存不適格は現行法に合わせないと、増築や用途変更が出来ないことも注意が必要です。

※平成26年7月2日に国道交通省より

「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合調査のためのガイドライン」

が発行され、検査済証がなくても、増築や用途変更が出来る可能性が出てきました。

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詳細記事はこちらを参照ください。

『確認済証や検査済証が無い場合に増築や用途変更の方法』

平成26年8月5日追記

 

 

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既存不適格と違法建築 正しい建築士に仕事を依頼していますか?

最近、設計者である建築士の到底、正しい選択とは考えられないで起こったと考えられるような事態で、私のところに質問がいくつかありました。

色々な事態があるので、一つ一つの事例は、別の記事で書きますが、決定的な問題は、その物件の設計者である建築士、もしくは請負った施工会社の責任で起こったと考えられることが殆どです。時には、地域行政(市町村や特別区)の建築指導課(建築課建築指導係)などの、誤った指導による事件もありました。

私は、一級建築士になって既に15年以上が経ちました。まだ、建設省が存在したころに一級建築士になったのですが、私が一級建築士になるために勉強をしていた時に、私よりも二回り以上も先輩の建築士に

「建築士を取得して、初めて建築を行うスタートラインに立てる。」

と、言われたことがありました。

今では、私にはその意味がよく解ります。私も一級建築士になったばかりの頃は、これで自分は建築業界の最も必要な資格を取得したと思ったものでした。

しかし、実際には、例えて言うならば、

『教習所を出て、車の免許証が交付されただけ』

に過ぎなかったのです。しかし、それを自覚するのに、そんなに時間を要さなかったのが私の救いでした。

但し、ベテランの建築士だから、正しい選択ができるという訳でもないのですが、とすると、なかなか、どの建築士、もしくは施工会社に依頼して良いのか解りません。

私が、不動産会社(デベロッパー)として、ある大手設計事務所の一級建築士に、収益物件とするための商業施設の仕事を依頼したことがありました。その一級建築士は私に二つの案を提示してきました。二つの案を提示してきたこと自体には問題はありませんでしたが、私は

「プロに依頼をしているのだから、そのどちらのデザインでも私は構わない。赤でも、青でも好きにすればいい。私が依頼したことは、『収益性の為に計画よりも賃貸面積を減らさないこと。』、『その建物を利用する人が笑って安全に使えること』『その建物を作る人の安全が保たれること』この3点だけである。」

と言いました。その後、その建築士はそれを守ってくれました。その建築士は、私が会った、私より若い建築士の中では、今でも一、二を争う建築士だと考えています。それは、その建築士が、『建築士が何をしなければならないか』を私の一言ですぐに判断できたからです。

我々、建築士もしくは建築士を持っていなくても設計事務所に所属する多くの設計者が、何らかの学校(大学や専門学校)で勉強をしてきています。『建築家』を目指して・・・。そして、その多くが著名な建築家に憧れて、デザインの勉強をしたりします。中には、著名な建築家の建物を見ることで勉強をした気分になっている者も大勢います。

著名な建築家に憧れることも、その建物を見ること自体は否定しません。しかし、それを自分のクライアントに活かすことは、殆どありません。著名な建築家の話よりも、はるかに重要なことがあることに、多くの建築士は見逃しているのです。

その『建築家』を目指した多くの学生が、社会に出て、建築士の必要性があることに気が付きます。特に多くの人は、3つある建築士の中でも『一級建築士』を目指すことになります。

3つの建築士について簡単に違いを簡単に書いておきます。

一級建築士・・・公共建築物や百貨店で500㎡を超える建物、木造で最高高さが13mを超える建物、木造以外の建物で300㎡を超え最高高さが13mを超える建物、1000㎡を超える2階建て以上の建物。(一部略・建築士法第3条第1項)

二級建築士・・・一級建築士が出来る建物以外では、30㎡以上、もしくは木造以外の建物で100㎡以上(木造は300㎡以上)もしくは3階建て以上の建物(一部略・建築士法第3条第2項)

木造建築士・・・一級建築士もしくは二級建築士が出来る建物以外で木造の100㎡を超える建物(一部略・建築士法第3条第3項)

一級建築士の試験とは、年によって違いますが、概ね合格率が7%ぐらいの試験です。しかも、宅地建物取引主任者試験などと違って、誰でもが受けられる試験ではありません。例えば、大学で建築を学んで、一級建築士事務所で2年の実務を積んでやっと受けられます。その人同士で受ける訳です。プロ同士で受けて7%だから、かなりの狭き門です。過去の資格保有者は2014年現在で約35万人ですが、実際に現在でも実務についている一級建築士は7万人です。この数は医師の三分の一、弁護士の約二倍に相当します。

ここで建築士の試験を勉強しだすに当たり、多くの建築士が大事なことを忘れ、技術的な勉強や試験の為の知識を詰め込み始めます。つまり、そもそも、建築士が何故必要かと言うことを忘れてしまっているのです。

そこで、正しい建築士の見極め方の一つをここに書いておきます。

依頼した建築士に次の質問をしてみてください。

「建築基準法第1条と建築士法第2条2項を答えてください。」

と・・・

建築基準法第1条

この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低限の基準を定めて、『国民の生命、健康及び財産の保護を図り』、もって公共の福祉の増進を資することを目的とする。

建築士法第2条2項

建築士は、常に品格を保持し、『業務に関する法令及び実務に精通して』、建築物の質の向上に寄与するように、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。

一字一句間違えずに答える必要性はありませんが、『』内の部分が答えられなければ、その建築士は、建築士としての本分を忘れた建築士であり、これを答えられなかった建築士に依頼した読者は、私に質問をしなければならなくなるかもしれません。

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原状回復工事 ~入居者視点からのリニューアル~

連載シリーズ 【 原状回復工事 ~入居者視点からのリニューアル~ 】 第 4 話 / (全 4 話)

前話(「原状回復工事 ~不動産屋が高い理由~」)で、書いた部屋の施工前の部屋の写真を見せてもらうと、フローリングは部分補修をしてワックスを掛ければ問題ないような状態です。建具を替えた理由は、フローリングを替えるときに巾木を替えるため、造作材の色が変るから建具まで替えたという理由です。

さて、この部屋で当社が提案すると、どんな提案になっていたかというと・・・

項目 数量 単価 小計
キッチン換気扇フード交換   1式  38,000円
キッチンシート貼り    1式   24,000円
キッチン水栓交換  1式  28,000円
トイレペーパーホルダー交換  1式  7,500円
トイレタオルリング交換  1式  5,000円
フローリング補修  1式  15,000円
火災報知機設置  2箇所 3,900円/箇所 7,800円
スイッチプレート交換  6箇所 3,000円/箇所  18,000円
クロス交換 88㎡ 1200円/㎡ 105,600円
クリーニング工事  1式  25,000円
工事管理費 1式 30,000円
合計  303,900円

と、こんな内容でした。建物の住み心地というのは、立地や周辺環境と間取りや日当たりなどによって決定されるものです。ですから、各住戸のリニューアル工事によって、「住み心地」を変化させることは極めて難しい問題です。住み心地を変化させるためのリニューアル工事は、各住戸の工事よりも共有部分の工事によってできます。

では、当社が水周りやスイッチプレートなどの細かいものを替えたかと言うと、こういう部分は、メーカーの商品の入れ替わり(デザイン変更)が頻繁に行われるため、新築物件と比較すると劣化が激しく感じられるからです。また、水周りやスイッチなど、前居住者が触ったものの中で新規入居者が嫌悪感を感じるものはなるべく交換してあげるという効果もあります。

ちなみに火災報知機は法律の変更に伴うものです。(E社は忘れていました。)

さて、この部屋はE社が前話で提案した内容で施工した後、2ヶ月で入居者が決まりました。決まったのは、3月中旬で、もっとも入居者の入れ替わりが多い時期ですから、決まって当然なのですが、113,000円で募集して、結果的には110,000円で決まりました。

その2ヵ月後、このマンションオーナーから、再び依頼がありました。E社が施工した部屋の下階の部屋が空いたので、リニューアルの提案をして欲しいとのことでした。

こちらの部屋も状況は殆ど変り無かったのですが、フローリングは補修の必要性もありませんでした。ただし、給湯器が壊れかかっていたので、給湯器を交換しました。他の内容は、上記の内容とまったく同じです。

工事が終わったのは、6月の中旬でした。私はマンションオーナーに115,000円で募集をするように提案をしました。結果は、7月1日からの入居希望者が、115,000円で成約しました。築年数が10年のマンションですが、1LDKの周辺の新築相場が120,000円弱だったこともあったので、新築に近い賃料で決まるという自信があったからでした。

賃貸専門不動産会社は、入居者がどんな視点でものを見ているかのマーケティングは、殆ど行っていません。強いて言うならば、マイソク(物件の広告)に書ける項目を増やしたいだけです。風呂・トイレ別、エアコン付、ウォシュレット付、光回線など、とにかく項目を増やしたいだけです。そして、それに食いついてきた入居希望者をなんとか営業力で説得します。家賃を下げるのも営業力と称しています。今回の物件では

『大規模リフォーム済み』

とマイソクに書かれていました。フローリングを交換したことを大規模リフォームと言いたかったのでしょう。

このように大手賃貸不動産会社は、客付けさえできれば良いと考えており、入居者目線でのリフォームの提案は出来ません。それによって、入居者は長期に渡って賃借してくれない物件になってしまいます。

たしかに、最近はインターネットの物件検索サイトなどでも設備の選択欄があります。ですから、マイソクに書ける項目を増やすことで、インターネットの物件検索サイトでも、選ばれる可能性は高くなります。

しかし、ある程度の設備が整っていれば、後は実際の物件勝負になります。

当社は設計事務所であることの強みを活かし、戸建分譲住宅や分譲マンションなどのマーケティングデータをもとに、人気の住空間を常に研究して、それを賃貸住宅にも反映させています。

そして、費用対効果の大きいリフォームの提案を行っております。

賃貸住宅の空室対策、原状回復工事は

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原状回復工事 ~不動産屋が高い理由~

連載シリーズ 【 原状回復工事 ~不動産屋が高い理由~ 】 第 3 話 / (全 4 話)

当社のお客様である、マンションやアパートのオーナー様から、空室対策に関する相談を受けます。その多くの物件は、立地的にかなり厳しい物件であったり、かなり老朽化している物件だったりと、その理由は様々です。

立地的に厳しい物件は、なかなか手の施しようが無いというのが実態です。また、老朽化した物件であっても、そこまでの手入れの状況次第ですが、築40年以上の物件となると、やはり、かなり厳しいものがありますが、立地的条件と物件の状況によっては、何とかなる場合もあります。

今回は、物件も平成に入ってからのもので、立地的条件も整っているのに空室がどうしても出来てしまうという物件についての問題点について検証します。

マンションやアパートと言うのは立地的条件が整っていれば、新築から築5年目ぐらいまでは、事故でもない限り、周辺相場賃料とほぼ同等であれば、それなりの入居率は見込めるはずですが、築10年を超えてくると賃料の下落が始まります。これは、築年数による経年劣化よりも、細かい設備が新しい物件と比較して見劣っていたり、室内のデザインが流行から遅れていたりするのが主な原因です。

ある賃貸マンションオーナーが、客付けと家賃の回収、共有部の清掃、退去者が出たときの原状回復を大手の賃貸専門不動産会社E社に任せていました。大手の賃貸専門不動産だけあって、それなりに入居者を付けるのですが、平均入居年数が3年弱と入居者が安定しません。

入居者の出入りが激しいのは賃貸物件のオーナーにとっては、次の入居者が入るまでの間、賃料が得られないだけではなく、原状回復工事なども少なからず出費があるはずです。

そして、この賃貸マンションオーナーから当社に入居者が安定するにはどうすればいいかと言う依頼がありました。

入居者が安定することは、実はすごく簡単なことです。

『住み心地のよい住居を提供すること』

この一言につきます。

そこで、まずはそのマンションの空室を見させて貰いました。その部屋は前入居者が6年間住んだそうで、このマンションの中では長く住んでいた入居者でした。

間取りは1LDK(34㎡)です。

まず、中に入って気がついたことは、フローリングでした。新品のフローリングです。

オーナーに聞いてみると、この部屋の前入居者と前々入居者の併せて10年間フローリングを替えておらず、表面がかなり劣化していたので、E社から、

「そろそろ、原状回復工事と一緒にリニューアル工事をした方が良い」

と勧められて工事をしたそうです。

そこで、E社の提案した工事内容を見てみると・・・

建具の交換  3本 98,000円/本   294,000円
フローリング  1式   350,000円
造作工事  1式   158,000円
クロス交換  88㎡  1,800円/㎡   158,400円
下駄箱補修 1式     15,000円
クリーニング  1式    37,500円
工事管理費  1式   101,290円
合計 1,114,190円

※建具3本 リビングと寝室の間のドア・洗面所のドア・トイレのドア

と、こんな内容でした・。

まず、気になったのは値段です。建具やフローリングは良く知っているメーカーのもので、仕入れ価格も概ねわかっていました。それだけに、あまりに高いと感じました。

しかし、高いのは当然です。

E社は、業者を手配する能力はありません。そこで、工事を別のH社に丸投げしています。H社自体もフランチャイズリフォーム会社です。H社は、通常の工務店と比較するとフランチャイズ手数料を工事費の20%取ります。さらにE社がH社の見積に25%乗せているので、大手賃貸専門不動産会社は通常の工務店に工事を依頼するよりも1.5倍も高いことになります。

これはE社に限ったことではありません。大手の賃貸専門不動産会社はどこも似たようなものです。

実際に大手の賃貸専門不動産会社にリニューアル工事を依頼して、「高い」と感じたマンションオーナーの方も多いと思います。

しかし、賃貸専門不動産会社の提案の問題点は高いだけではありません。次回は、その提案内容の問題点について考察します。

 当社は設計事務所であることの強みを活かし、当社では、戸建分譲住宅や分譲マンションなどのマーケティングデータをもとに、人気の住空間を常に研究して、それを賃貸住宅にも反映させています。

そして、費用対効果の大きいリフォームの提案を行っております。

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