【社名変更】アーバン・アセットマネジメント→レガロキャピタル
アーバン・アセットマネジメントがレガロキャピタルに社名変更したというニュースが出ていました。
アーバン・アセットマネジメントはあの破綻したアーバンコーポレーションの元子会社です。それに新スポンサーがついて、名前が変わったというので、ちょっとレガロキャピタルに変わったというので、そのサイトを見てみました。
すると、新スポンサーの1社は株式会社アイディーオーです。この会社、広島の会社です。
アーバンコーポレーションと言えば、社長の房園博行氏が大京広島支店時代に広島で、独立し作った会社です。なんか、関係あるのかなぁ・・・と。
アーバンコーポレーションと言えば、終わりごろにはキナ臭い話が絶えませんでした。
もちろん、破綻時にニュースになった転換社債などの問題もありましたが、以前から
「アーバンとはあまり絡むな・・・」
という話は出ていました。1社を除く金融機関からは
「アーバンコーポレーションからの物件購入に対しては融資できない。」
という話もありました。実際にこれで購入を断念したこともありました。
ちょっと穿った目で見てしまいます。
宅地建物主任者試験の試験内容の構成の変更
現在、絶賛申込受付中の宅建試験のネタを・・・
今年、受験される方は『財団法人 不動産適正取引推進機構』のサイトを見ているでしょうか?
今年から下記の様な内容に変更されます。
以下、上記サイトよりコピペ
平成21年度から、宅地建物取引業の業務に関する実務的な分野からの出題数の割合を拡充します。
具体的には、施行規則第8条第7号からの出題を4問増とし、第2号からの出題を2問減、第3号及び第4号からの出題を各1問減とします。
簡単に言うと
民法や借地借家法などが -2問
都市計画や農地法などの法令関係 -1問
税法 -1問
そして宅建業法が +4問
という構成になるということです。
ということは宅建業法が20問ということです。
業法が得意という方が多いと思うので、ラッキーと思われるかもしれませんが単純に合格ラインが上がる可能性が高いのかもしれません。しかし、宅建業法に力点を置いてきたということは、業法から難問が出る可能性もあります。
なんか、より実務から離れていく試験になるなぁ・・・と思った次第です。
私が受けるわけでは無いので対策は考えていませんので、自分でよく検討してください。
無責任だけど・・・
政局にみる戦術論と戦略論
現在、政局は荒れています。経済と政治は連動することが多いです。鶏卵の問題でどちらが先かは別なのですが・・・。
しかし、政治家というのは少しも戦術というものが解っていないのかと思ってしまいます。与謝野さんと小沢さんは囲碁が得意なことで有名ですが囲碁は戦略ゲームとして有名なのですが、どうも与謝野さんは戦術が苦手なのかなぁ?と思ってしまいます。まるでチープな詰将棋のようです。
小沢さんの西松問題発覚
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このままでは負けるので小沢さん退陣
↓
マスコミはあっさりネタが無くなる
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鳩山元総務大臣を煽る
↓
鳩山さんを取るか、小泉さんを取るかで迷う
↓
小泉さんの神通力に頼る。民主党は鳩山元総務大臣に近いことを言う。
↓
自民分裂をマスコミが煽る。
↓
鳩山さん献金問題発覚も都議選が近いこともあり、自民混乱をマスコミが煽る。
↓
都議選敗退
この時点で自民党は相当不利なはずです。
しかし、民主党はこの勝利を確定的なものにしたい。
否決されることが解っていて麻生総理不信任案提出
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案の定、不信任案否決
↓
これで麻生総裁で自民党は選挙を戦わなければならなくなる。
もし、この状態で麻生総裁を自民党が否決すれば不信任案否決を民主党は叩く
↓
この時点で飛車角取りが成立。民主党は自民党が麻生総裁で選挙を迎える方が有利。そりゃあ、石原さんや小池さん、桝添さん辺りで戦う方が苦しい。
↓
ただ、内閣不信任案を本気で出していなかったことを叩かれると民主党としては気まずいので首相問責案を出しておく。可決するも効力無効
↓
自民党が両議院総会を開いて麻生降ろしをすることを民主党が批判。本当はこの時点で民主党が麻生総裁で自民党が選挙に臨んで欲しいことは明らか。また、内閣不信任案、首相問責案は鳩山代表の献金疑惑を隠す意味合いがあった。
↓
民主党に両議員総会開催と内閣不信任案の矛盾を突かれて、署名したにも関わらず、寝返る議員が出てくる。
というのがここまでの流れ
↓
両議員総会を開催しないか、開催してもそのまま麻生総裁続投が自民党内で可決
↓
民主党の思惑通り
どうも、簡単な詰将棋が自民党はできなかった様です。
くだらない話だけど・・・
【賃貸】希望賃料と契約条件の工夫
昨日、ある大手不動産会社の担当と話していて・・・
「御社の事務所の家賃って、前は65000円/坪だったけど、安くなったの?」
「う~ん、僕は直接はタッチしてないんでわからないですけど、定借(定期借家契約)だから、下がってないんじゃないんですか?」
「そりゃ、大変だな・・・」
「そうなんですけど、相手もファンドですから、家賃を下げて利回りが下がっちゃうと、さらにビルの評価が下がっちゃうから必死だと思いますよ。」
この会社のビルは東京駅周辺の中でもSクラスと言えるビルではあるんですが、それにしても物凄く高いです。しかし、その周辺で三菱地所辺りが作っているビルは80000円/坪が募集賃料だったりするので、当時は仕方がないかなぁと思ったものの、その家賃で今後、決まっていくとはとても思えません。
さて、そんな中で最近は、物件を売却できない、不動産会社から、せめて空室を埋めて、不動産評価額を上げて、売却はできないにしても評価損を減らそうという動きが出ています。この手法では体力の無い会社では、実際のキャッシュが生まれるわけではないので意味がないのですが、その手の会社は大半が倒産したか、物件を売却して大赤字をすでに出して、企業規模を縮小したかのどちらかです。つまり、テナントをつけて、利回りを上げて評価損を減らそうとしている会社はある程度、体力のある会社です。また、この手法を取って評価損を減らしておかないと、与信枠の減少で会社のキャッシュが回らなくなるということもあっての依頼です。
しかし、そこで言ってくる賃料をとても市場を反映している賃料ではありません。
そもそも、売却すれば大赤字での売却になり、その損失を確定するのが嫌だからという理由ですから、利回り計算で不動産評価を出した場合の評価額を売却できる価格よりもはるかに高いラインで設定しなければなりません。
例えば・・・
24億で買った専有800坪の空ビルを売却しようとしたら、12億円でしか売却できそうもない。12億円の赤字を出すわけにいかないのでテナントを入れて鑑定評価をしてもらおうとした。
↓
評価損を出さないためには鑑定評価額を30億円にしなければならない。
↓
そのためは不動産鑑定で周辺の売買事例の利回りを調べる。実際には事例なので『最近』と言っても過去のものである。最近の急激なダウントレンドではちょっとでも過去のものの方が有利に働く。
↓
実際には利回りが8%でないと売れない物件でも鑑定評価では6%と出るので、なんとか6%の利回りが回る家賃を取りたい。
↓
24億×6%÷12ヶ月÷800坪=15000円/坪
の家賃を確保してくれと言い出します。
実際の賃料は簡単です。なぜ、12億円でしか売却できそうも無かったかと言うと・・・
12億×8%÷12ヶ月÷800坪=10000円/坪
ということになります。もちろん、貸主希望家賃では決まりません。
仮に、10000円/坪で決めたとしても
800坪×10000円/坪×12ヶ月÷6%=16億円
という鑑定評価になるので実際に売却するよりも、4億円分、赤字が減ったことになります。
しかし、担当者は少しでも評価損を減らしたいので、自分の持っているビルのポテンシャルは他のビルとは違うことを一生懸命にアピールします。
「あなたの子供の良い所をどんなに説明されても、あなたの子供は受験に成功しませんよ。」
ということを言って、アピールするだけではなく、リニューアルするなり、契約条件(保証金など)を工夫しないとダメだということを教えてあげるのですが・・・
「我が子はかわいい」
と言ってなにもしないから、余計に苦戦する現実があります。
オーナーも大変だから・・・
【開発案件】角地
今日も不動産・建設・住宅業界はネタに乏しい1日ですので、ちょっと過去の話を・・・
平成17年ごろの東京のマンションや収益不動産向けの開発用地で入札物件じゃないものは、本当に早い者勝ちという時代でした。悠長に構えていると、満額ですぐに他の人が手をあげてしまうという状況でした。
本来なら・・・
どんなプランが入るのか?
そのプランは法的にクリアできているのか?
収支はどうなるのか?
土地に瑕疵はないのか?(土壌汚染や境界確定など)
近隣トラブルはないか?
などなどを十分に検討した上で購入に向かって動き出さなければならないのですが、その価格が高い場合にはゆっくり検討して、差値をして・・・ということになるのですが、値段が割安な場合は上記のプロセスが如何に早く検討できるかが勝負になってくるケースが多々ありました。
『好景気だったなぁ・・・』
と感傷に浸ると話がずれていくので本題です。
その平成17年の話です。
その頃の私は大量の物件資料を捌き、その中で目ぼしいものを見に現場に行って帰ってきて、良かったものは即座にボリュームプランを依頼したり、設計事務所の手が空いてない場合は自分でプランを作ったりと、そんな毎日でした。
その日は、ちょうど、梅雨があけて、暑い日だったので今日みたいな日でした。朝から物件を5~6ヶ所、建設中の現場の視察を3ヶ所こなして、汗だくで会社に戻ってきたのは19時に近い時間でした。
すると、当時、自分の部署の責任者だったF部長が私に・・・
※F部長について詳しくはこちら
「お~い、相澤、良い土地の情報があるんだよ~」
このF部長がこういう言い方をした時はろくなことはありません。でも上司ですから・・・
「え・・・どんな土地ですか?」
「この物件概要を見てくれよ。隣にほぼ同じ大きさの土地があって、新築の賃マンが建ったんだけど、竣工1ヶ月経ってないのに満室なんだ。この土地の値段なら、収支はバッチリ合うんだ!」
※賃マン・・・賃貸マンションのこと
私は面倒なのでろくに物件概要を見ないで・・・
「良かったじゃないですか!」
「だろ!もう購入申込してさぁ。そうしたら、相手から来週にでも契約しましょうって返事が来てさぁ!やっぱ、時間勝負だよな!」
「え?土壌は調べたんですか?」
「一応、うちでも調べるけど、所有者はうちの取引先のN社でそこの土壌調査レポートがあって、しかもF2までやってあるから大丈夫だろ。」
※F2・・・実際にその土地をボーリングして土のサンプルを取って汚染がないかを確認すること。ちなみにF1は過去にその土地やその周辺の利用状況から、土壌汚染の有無の可能性を調べること。F1よりもF2の方が当然だが精度は高い。
『じゃあ、なんでN社が自分のところでやらないんだろう・・・』
とは思ったものの・・・
「あっ、そうなんですか・・・」
「まぁ、N社はうちの大事なお客さんでもあるからな!出回る前に物件情報をくれたんだけど、早い返事ができて良かった。」
「でも、N社だと、今から何か問題が見つかっても撤回できないですね・・・」
「なんでそんなネガティブなこと言うんだよ。まぁ、概要をちゃんと見てくれよ。」
と言われたので自分の仕事を置いて、とりあえずそちらの物件概要を見ました。たしかに隣地にN社が既に作った賃貸マンションがあります。そのレントロールも付いています。F部長の言うとおり満室稼動です。
※レントロール・・・その物件の賃貸状況の詳細が書いてある資料
また、この場所は都市計画上の用途は近隣商業地域ですが、商店街からはちょっと距離があり、どちらかというとマンション用地です。
都市計画
近隣商業地域
建蔽率 60%
容積率 300%
日影・高度制限は無し
防火地域
次に敷地測量図を見て唖然としました。敷地測量図はこんな感じです。
(サムネイルになっています。クリックすると拡大します。)
オレンジ色の部分は隣地でN社がマンションを建てたところで、水色が今回の対象地です。
「F部長!この土地には隣のマンションと同じものは建たないですよ」
「なんでだよ!同じ大きさで、しかも角地だぞ!角地緩和だってあるだろ!」
『角地緩和はしってるのか・・・』
と思いつつ・・・
「いや、角地があだになっているんですよ。」
「なんで・・・?」
たしかにF部長の言うように、角地緩和というものがあります。角地の場合、建蔽率が10%緩和されます。さらにこの土地が防火地域であるので、耐火建築物を作れば建蔽率はさらに10%緩和されます。
しかし、この水色の土地の場合、西側の4m道路の道路斜線がまともに当ります。道路斜線には『回り込み』というルールがあって、この土地の場合、8m道路の2倍の16mまで(上図の赤の点線)はその4m道路も8mと考えて良いとルールにはなっていますが8mの道路斜線は掛かります。また、16mより離れたところは、4m道路として考えなければなりません。
オレンジの土地の場合は北側の前面道路だけを考えればよく、道路と敷地の境界ギリギリに建物を建築したと想定すると、道路幅員8m×道路斜線の傾斜率1.5=12mとなり、12mの高さの部分から建物が北側に後退しだすことになります。
この、条件は水色の部分にも言えますが、水色の土地の場合、赤の点線の部分までは4m道路からも同じように道路と敷地の境界線上の高さ12mのラインから、建物が後退しはじめ、赤の点線より南側は4m×1.5=6mの高さから後退しはじめます。
実際には道路から建物を離します。オレンジの土地の建物は道路から2mほど離しているので7階までは垂直に建っていて、8階部分だけがちょっと後退していました。ちなみにオレンジの土地の東西は80cmほどしか開いていません。
水色の土地の場合は同じように8階まで作ろうとすると、4m道路側も道路から2m離さないといけません。仮にそれをしても赤い点線より南側に関して言えば、道路から建物までを4m以上離さないといけません。
つまり、同じ高さの建物を建てたとしても1フロア辺りの面積は消化できません。そこで、9階部分にさらに後退して上を載せるのですが9階部分を載せても9階に2部屋しかとれず、隣地と同じように容積が消化できないということです。
ちなみに天空率を使っても道路の幅員は広がらないのでこの場合はあまり効果がありません。
※もっとも・・・西側も道路に面しているので、西向きに部屋を作れるというメリットはあります。
このことをF部長に説明すると・・・
「どうしよう・・・」
「知りません!」
結局、取引先ということもあり、面子もあって撤回もできずにそのままの購入条件でこの土地を買うことになりました。
しかし、その頃は地価上昇局面だったのでそのミスが十分に帳消しになるような値段でこのマンションは売却できたので事なきを得ました。
開発用地の購入を検討する場合はちゃんと計画を建てないと怖いことになります。特に高容積率のエリアで道路が2方向以上に面している場合などは要注意です。
ボリュームだけ頼まれると困るけど・・・
【開発】L字溝 第7話
さて、前回、何が問題なのかははっきりしたので今回は解決策を練ることにしました。
青字・・・私
赤字・・・Y監督
緑字・・・設計担当M氏
「じゃあ、建物を壁の厚さ分だけ、ずらすか!」
「いや、もう、概ね出来上がってるのにどうやってずらすんですか!?」
「Y監督、ずらせません?」
「相澤さん、出来ないこと解っていて、聞いてるでしょ・・・」
「あっ、じゃあ、2階の道路斜線で引っかかる部分だけカットしちゃいましょうか!ちょっと、工期は掛かるけどそれならできますよね?」
「まぁ、出来ないことはないけど確認の変更が必要になりますよね。」
つまりこんな感じのことを話してるわけです。
Y監督と設計担当のM氏は上図のようなことを話しているわけです。
擁壁を作ると、様壁は道路上に作れないので擁壁の道路側の面から新たに道路幅員を4m取って、敷地を道路に提供します。この場合、建蔽率と容積率が厳しいとアウトなのですが計算上はギリギリ足りていました。しかし、道路がずれたことにより、建物の上の部分が道路斜線にぶつかってしまいます。
そこで赤い部分をカットしようという考えです。当然ですが、確認申請を出した時と建築基準法の要件を満たす内容が変わっているので変更届が必要です。ただ、この時は、まだ姉歯問題による建築基準法改正前だったので、確認申請の変更そのものは大した問題ではありませんでした。
「いや、ダメだな。決定的な問題があるぞ。」
「ん?なんですか?」
「この計画の場合、擁壁は道路じゃ無くなるわけだよな。」
「そうですね。」
「しかも、この擁壁の建っている場所はうちの土地だよな。」
「もちろん、そうですね。」
「ということは、隣地の方々は道路と敷地の間にうちの土地が入っちゃうから、接道してないことになるよな。」
「そういうことになりますね。」
「ってことはだ!隣地から一度、廃道の許可をもらって、道路を新設するというようなことになるぞ。」
「・・・」
「あのなぁ、隣地の人達がそんな簡単に廃道させてくれると思うか?私道とはいえ、二方向に面している。ましてや、こちら側に商業ビルが建てば、それに面することで自分の敷地だって店舗にできると考えれば廃道しない方が価値が高いと考えるのは素人でも解るだろ。」
※廃道・・・建築基準法上の道路となっている私道を廃道をする場合、その道路に隣接する全ての所有者の建物が別の道路に面していて、当該道路を廃道しても問題がなく、また、その当該道路が隣接する建物の二方向避難等の法的要件に抵触してないことを前提に、隣接する敷地の全ての権利者(所有者、借地権者など)から了解をもらえた場合、廃道ができる。
一般的にはそんな簡単にはできず、了解をしてもらう為に金銭解決をする場合が多い。また、この時に支払うお金のことを判子代や印鑑代などと言う。
「じゃあ、擁壁 の土地を隣地所有者に提供しちゃうというのは・・・・」
「あのなぁ・・・坪いくらの土地だかわかってるのか?それだけでうちの会社は1000万以上の損失が出るんだぞ。それにだ、もし提供したら擁壁ごと提供するわけだよな。擁壁の所有権の問題とかが複雑になる。うちの物が隣地の上に建っていれば借地料の問題がでるし、擁壁ごとあげちゃうと、擁壁の管理の問題が発生する上に、擁壁を壊して、こちら側の私道側にアプローチを作るってことも可能になるぞ。」
「なるほど・・・。じゃあ、この案はダメですか?」
「まぁ、相手が3人だからなぁ、廃道の件を聞いてみないとわからないけど・・・」
と、いうわけで隣地所有者に廃道していいかを聞いてみることになりました。
聞いてビックリ衝撃的な事実が発覚することになります。
自民党 野下り確定か
今日はちょっと、不動産の話から離れて・・・
都議選自民党敗退から、2日で自民党幹部が役員辞任というニュースが流れて、いよいよ、次の選挙で自民党が野に下ることが確定的となったことで思ったことがあります。
これは、2007年までの地価高騰の時にも感じたことですが、バブル景気に似ていると思ったことです。実質的なGDPが上がったわけではないのですが、不動産を転売して地価が高騰していく様はバブルそのものでした。平成18年に入った頃には、銀座で坪3億円と言う値段がついた頃には根拠があったわけではありませんが、そろそろはじけるかな・・・と、酒の席では話していました。
それから、2年・・・ついに自民党が野に下る。これは1993年の自民党が野党になったのと同じ状態です。
私は民主党になっても、現在の民主党代表が長く続くとは考えにくいと考えています。
おそらく、民主党が政権を取った瞬間に献金問題辺りをメディアに突かれて1年も持たずに退陣。そして、岡田さん、前原さん、小沢さん・・・そして無所属の人が総理大臣を短期間の間に歴任していくのでは・・・と考えています。
その状況下の中でまともな景気対策、経済政策ができるわけもなく、日本経済は夏のないまま、また冬になるのではと危惧しています。
今の麻生政権になにかが出来るとは思いません。しかし、今の自民党にも民主党にも期待できないのはバブル崩壊後の日本の政治と同じだと思います。
不動産で言えば・・・
マンションが首都圏で3万5000戸程度になる。これは2000年の40%に過ぎません。首都圏主要5区の新築オフィスの空室率が30%を超えていると言うニュースがありますが、地方都市に至ってはもっと悲惨な状況が続いています。日本は人口減少、少子高齢化という転換期に入って、負のスパイラルになっている状況を踏まえた対策を国家、企業、それぞれが考えていかないと生き残れないと思っています。
住生活グループ傘下のトステム、新日軽を子会社化
都議選やキリンとサントリーの合併のニュースばかりが気になっていたのですが・・・
ふっと、気がつけばタイトルのニュースが・・・。ビックリです。
(日経ネットに出ています。)
今年の春先にトステムが新日軽に3割出資で協議・・・などと言われていてどうなったんだろうと思ってはいたのですが、まさか、全株式取得で完全子会社化というのだからビックリしました。
バブルの前まではサッシ業界といえば・・・
不二サッシがガリバーでトーヨーサッシ(現在のトステム)、YKKap、新日軽が続き、三協アルミや立山アルミがそれに続くというイメージでした。平成に入って、不二サッシがイマイチ、調子が悪くなってきたのですが、それでも住宅業界では昔の人が
「サッシは不二じゃなきゃダメだ」
と言っていたのが、トーヨーサッシが社名変更をしてトステムになり、だんだんと上がってきて、
トステム
YKKap
新日軽
不二サッシ
三協アルミ
立山アルミ
という風に変わっていきました。
そのうちに、三協アルミと立山アルミが合併(もともとは創業者が実の兄弟だから本当の兄弟会社)で一気に不二サッシや新日軽よりも大きくなったというイメージでした。
新日軽はアルプラというサッシで高気密高断熱住宅ブームに乗って、一時、盛り返したと思っていたのですが最近はパッとしなかったのでこういう結果になったのかもしれません。
住宅・建築産業は現在の人口減少や住宅寿命の長寿化を考えれば、斜陽産業になると考えられます。たしかに長期優良住宅制度や税金の優遇で一時的に生産棟数の回復はあるかもしれませんが、長期的なことを視野にいれれば、建材メーカーの統合はこれからも進むことになると思われます。談合体質が抜けないゼネコンや乱立割拠のハウスメーカーよりも業態そのものは柔軟なので、建材メーカー業界の方が救いの道はあるかもしれません。
しかし、どちらのメーカーもお世話になっただけに複雑な気持ちです。
ネタに乏しい日だけど・・・
【開発】L字溝 第6話
さて、何が問題なのか解らないまま、とりあえず現場事務所に行くと、設計担当のM氏が
「百聞は一見なので、とりあえず現場に行きましょう。」
と言うので早速、現場に行きました。現場に着いて、問題の私道と隣地の境界を見ると・・・
※私道側から隣地を見た絵です。
(サムネイルになっています。クリックすると拡大します。)
赤線は設計GLで点線はもともと私道があった部分で今回の工事で鋤取っています。(鋤取り=切土)実際に現場では点線も赤線も見えません。
※設計GL・・・設計上の基準点となる高さのこと。今回は道路斜線をギリギリで交わす為に、道路高さと設計GLを同じ高さにしています。
上図のグレーの部分は隣地のブロック塀、茶色の部分は土です。
現場に行くと、もともと傾斜していた、私道を鋤取った為に私道と隣地の間にあったブロック塀の下の土が見えてます。このままでは、ブロック塀のこちら側の支えが無いので塀がこちら側に倒れてしまいます。
「これは、まずいなぁ・・・。塀を作り直すか、このブロック塀と抱き合わせる格好でこちら側に塀を作らないとまずいね。」
「いや、それがどっちもできないんですよ・・・。」
「なんで・・・」
「隣地の建物はこのブロック塀に接する様に塀が建っています。つまり、新設しようとすると、基礎が作れません。」
「じゃあ、こちら側の敷地に抱き合わせで擁壁を作るか・・・」
「いや、それもできないんですよ。こちら側の敷地は建築基準法上の道路です。今回、この私道は2項道路で4mに満たなかった道路幅員を今回、建てた建物側に道路を10cm拡張しています。もし、擁壁を建て様とすると、道路内に擁壁を作ることになります。道路幅員は擁壁の道路側の面(ツラ)から測定するので、擁壁の厚さ分、道路幅員が足らなくなってしまします。」
(っつうか、落ち着いて話してる場合か!?)
「・・・」
この時点で、この問題の大きさに気がつきました。
次回は問題解決の為の打合せです。
しばらく、更新してなかったけど・・・
TBS 『噂の東京マガジン』
今日の『噂の東京マガジン』でアーバンエステートや富士ハウスの倒産による、顧客の前払い金が返ってこない問題がやっていました。
そこで、青山雅幸という弁護士が・・・
「(ハウスメーカーへの)建築費の支払は完成後の後払いで良い。なぜなら、資材や手間の業者への支払も後払いなのだから・・・」
と言っていました。
「建築費の支払は完成後の後払いで良い」
という部分は議論の余地はあるものの、一つの方法論ではあると思います。
※支払側の与信が無ければ、請負側は先払いをして欲しいし、請負側の与信が無ければ支払側は後払いにしてもらいたい。そのために出来高払いがある訳なのですが・・・。今回の場合は富士ハウスやアーバンエステートが自転車操業の状態にあったから、先払いをして貰わなければならなくなり、売り上げ減でキャッシュフローが回らなくなって倒産したと考えています。もともと、危ないのでは・・・とネット上にも書かれていましたし・・・。
しかし、今回の問題はそこではありません。
この、青山雅幸という弁護士が言った、
「資材や手間の支払が後払いなのだから・・・」
と言った部分です。
たしかに、ハウスメーカーもゼネコンも下請け業者に対しての支払いは後払いです。
しかし、例えば、住宅の基礎を作った業者に対しての支払は、基礎の完成後の翌月末払いや翌々月の初頭に支払われるのが一般的です。(ハウスメーカーやゼネコンの経理処理日によって違う)
つまり、建物が完成する前にハウスメーカーやゼネコンは業者への支払いが完了していることになるので、完成払いだと、一時的にキャッシュフローが赤字になってしまいます。それを避ける為に手形払いと言って、例えば基礎完成後、3ヶ月間は手形を発行して、3ヵ月後に手形を現金化するという方法が過去にあったのは事実ですが、バブル崩壊後にかなり減りました。
富士ハウスやアーバンエステートが手形払いを使っていたかどうかは解りませんが、他の業者まで一緒にされると話が違うと思いました。
まぁ、被害者弁護団の弁護士の様なので、その発言は仕方がないにしても、メディアは事実関係をよく調査してから、報道して欲しいと思いました。
私は、完成後払いではなくて、完全出来高払いの法整備を進めるべきだと考えています。
テレビを見ての感想だけど・・・