2013年 明けましておめでとうございます。

新年、明けましておめでとうございます。

最近、facebookを中心に、しかも、友人限定で書き込みをしており、ブログの更新が怠りがちになっていました。

さて、今回は、2013年最初のブログということもあり、今年の予測(不動産業界・建築業界)をしておこうと思います。

私の基本的な、将来的な不動産の動向は過去のブログを読んで頂ければわかると思います。
基本的には、不動産業界、建設業界が下方していくというスタンスは変りありませんが、経済と言うのは直線的に下がることはありません。もちろん、直線的に上がることもありません。

そういう意味に於いての今年の予測をしておきたいと思います。

今日の大発会は予想通りの大幅高で始まりました。私の所有している株も軒並み、購入した時以上になりました。ここまでは想定の範囲です。

民主党政権から自民党政権に変り、ましてや安倍さんが首相になれば、小泉さんの時の様な規制緩和や構造改革、さらには金融緩和を大きく期待することとなります。

安倍政権になり、参議院選挙で敗北するわけにはいかない、自民党は確実に金融緩和だけはやるでしょう。「三本の矢」という政策をあげていますが、もっとも簡潔明瞭にできるのは金融緩和だからです。

さて、金融緩和をすると国民の懐が潤い、デフレが克服できるかと言えば、それが違うことは、そこらの経済新聞や経済誌にいくらでも書かれていることなので、今更書くことではありません。
では、経済界に目を向けてみます。

今回、日銀が金融緩和を行うことは、まず間違いないと考えられます。
しかし、金融機関の投資先が製造業、特に中小製造業にその資金が向かうかと言えば否です。
簡単な話です。

今まで、お金が無いから(本当はあったけど)、貸せなかった金融機関がお金がある様になったからと言って、返せる見込みが無い借り手に貸すでしょうか?

金融機関が貴方で、借り手が貴方の御子息だったり愛人だったりすれば貸すかもしれませんが、赤の他人に貸したら、バカですね。

当然に借りる方も、借りる必要性があるから借りる訳です。
明日、従業員に給与を支払えない企業は、なんでもいいから融資を受けたいでしょう。でも、この状況に陥ってる企業に金融機関はまず融資はしてくれないでしょう。

借りる方は、借りたお金で設備投資、雇用や研究資金にその資金を振り向けて回収できる見込みがあるから金融機関から融資を受けたいというのが本来あるべき姿です。しかし、その為にもっとも必用なのは需要です。

では、需要を喚起する為に必要なことは何でしょうか?
1.人口です。人間は生きていく以上、食べること、着ること、住むこと・・・などが必要になります。極論ですが、日本に人間が一人もいなくなれば、需要はゼロになります。
2.(1)個人所得です。所得が増えて、生活に余裕が出来れば余剰資産を消費に向かわせることができます。
2.(2)しかし、所得はあるけれども将来に対するビジョンが見えなければ、それを蓄財に回そうとします。ましてやデフレ化にある日本に於いては、使わないでお金を持っていれば、お金の価値はどんどん上がっていきます。つまり、金利0で持っているよりも、投資や消費に向けることの方が得であるという状況を作らなければなりません。

さて、この様な需要喚起が本質的な意味、もしくは構造的に可能かと言えば私には些か困難であろうと思います。もちろん、一定の思い切った改革を行えば不可能ではありませんが、人間には感情もあり、既得権者がその既得権を離すことがないことから、それは不可能と考えて差し支えないでしょう。

少し、抽象的な書き方をしたので、需要喚起について具体的な事例で物を考えてみましょう。
昨年の暮に極めて痛ましい事故がありました。中央高速笹子トンネルの天井落下事故です。私も良く通る場所なので、事故の映像を見たときにはゾッとしました。

しかし、日本の高速道路というインフラを考えた時に、その状況が限界にきているのは、この事故を見なくても明白です。1960年代の高度経済成長期に突貫工事で作られた、インフラが限界にくるのは当然のことです。中国の高速鉄道の事故を見て笑う日本人は多いと思いますが、微妙に丈夫に作ったのが日本のインフラであり、大差はありません。

では、このインフラをどうやって維持するかを考えなければなりません。
新しい高速道路を作れば、渋滞解消、輸送速度向上など経済的な二次波及効果が当然に考えられます。しかし、インフラの点検や補修というのは新たな経済効果を生むことはありません。

不動産的に言えば、新しい賃貸マンションを建てれば賃料収入は増えますが、既存の賃貸マンションが老朽化してきて住民からクレームが来たので大規模修繕をしたところで、家賃収入が上がることは殆どありません。

もちろん、大規模修繕をした会社(インフラの点検補修をした会社)にはお金が入りますから、少なからず経済効果はあるにせよ、二次的な経済効果は生まれません。

では、どうすれば、この状況を打破できるかと言うと・・・、実は簡単な方法があります。
『点検補修をやらない』
ということです。いやいや、そんな事をしたら、第二の笹子トンネル事故を生むことになりかねないから、安直にそんなことを言うべきではありません。しかし、事故を起こさずに『点検補修をやらない』方法があります。

それは中央高速そのものを廃止してしまえば良い訳です。勿論、大動脈の中央高速を廃止することはできません。しかし、例えば、人口1万人未満の町村への交通設備インフラ投資を辞めたらどうなるでしょう?その人達が目茶苦茶困ることになります。

という訳で、その人達に都市部に移住してもらいます。もちろん、人の感情を無視はしていません。自分が育った故郷をそんな簡単に捨てることなどできません。しかし、良く考えて見て下さい。自分の子供や孫に自分のノスタルジアの為に苦労を掛ける事を・・・

夕張メロンは美味しいと思います。しかし、夕張市を維持するのにどれだけのインフラ投資が必要でしょうか?炭鉱の町であったからこその町であり、夕張市がその使命を終えたことは、事実だと私は考えています。もちろん、この様な市町村は日本各地に点在しています。

都市計画を学んだ人であれば、『財政と都市化率』というのは常識な話です。しかし、日本に於いてこれが浸透しないのは、日本が明治維新以前、藩という小国家が多くあり、それぞれが独自的な思想概念を持っているにも関わらず、日本国家が明治維新以降に先進列強国に追いつくために廃藩を行い、中央集権化に進んだからと言えます。中央集権化が間違っているかと言えば、今の日本に於いて言えば大きくは間違っていません。最近、威勢のいい政治家?が道州制や地方分権化を唱えていますが、前述した都市化率向上の為には、一定の中央集権化も必要であったりします。これが平成の大合併であったことも忘れてはなりません。

では、不動産業界の話に戻します。
前述の通り、金融機関は金融緩和によって得た余剰資金を投資する場所を製造業に見出せません。(多少はあると思いますが・・・)そこで、担保の取れる不動産に投資を始めることは明白です。つまり、不動産に投資を始めることにより地価が上昇すると考えられます。

しかし、ここに大きな問題があります。

今の日本の少子化高学歴化という問題に直面します。昨日の日経新聞にも書かれていた通り、建設土木業界の求人倍率は2倍を超えています。しかし、大学を卒業して、型枠大工や鉄筋工になりたくないという気持ちも良く解ります。

ということは、建設土木費は増加していき、不動産価格の上昇に伴い、建築費も増加するとなれば新築物件の利回りは必然的に下がっていきます。

さらに、新築物件を更に作る必要性の有無です。日本は少子化傾向に歯止めが掛からず、労働人口も減っていきます。新しいオフィスや住宅を作る必要性の問題に直面します。

このことから既存物件の価格は上昇するものの、新築への投資はリスクが大きいことは当然となります。つまり、優良な既存マンションや既存ビルの価格は上昇するが、更地、もしくはスクラップアンドビルドという不動産は動かなくなると考えます。

大きなニュースになる様な物件を除けば、既存不動産とリフォームというのが本流になると私は考えています。

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46回衆議院選挙予想

カテゴリ:ブログ / 政治経済

自分のブログには全く関係ないのですが・・・
自民 288(64)
民主  75(36)
維新  47(32)
公明  29(21)
みんな 14(10)
未来  12( 8)
共産  7( 7)
社民  2( 1)
大地  1( 1)
無所属 5
合計 480()内は比例
と、こんな予想をしてみました。

注目選挙区
山形3区、埼玉3区、7区、東京1区、6区、7区、15区、18区、19区、神奈川12区、新潟5区、愛知5区、大阪7区、10区、京都6区、兵庫8区、滋賀1区、奈良1区、岡山3区、広島6区、徳島1区、福岡1区、佐賀1区、長崎3区、宮崎1区、鹿児島1区、沖縄1区

この辺で大物の当落があるかもしれません。

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消滅時効と定期給付債権 家賃滞納対策

今月で、この事務所に転居してきて、ちょうど4年目になります。自分も不動産屋なのですが、この事務所は、別の大手不動産会社に仲介をしてもらっています。

そこで、10月に更新のお知らせが来ていました。早速、先月末に更新料+今月の家賃を振り込もうと思ったら、その大手不動産会社からの請求書に『給湯基本使用料、2,100円』が抜けていました。うちの事務所はある一定量までは、給湯使用料が定額です。その旨を電話すると

私「請求額なんだけど2,100円少なくないか?」
相手「あっ、スイマセン・・・。忘れてました。基本給湯使用料ですよね。」

実は、この時点で私も2,100円が何の料金かをすっかり忘れていました。

そもそも、4年前に借りた時以来、自分で契約書を見ることは殆どありません。この時、あることに気がつきました。うちの事務所は一定量までは給湯量は2,100円に含まれているのですが、その量を超えると、使用料に対して請求が来ます。毎月、管理会社から今月の使用料に対しての請求書が来ていたのですが・・・

これが、良く見ると、どうも基本料を含めた金額の請求になっています。ところが私は
家賃+管理費+基本給湯使料+管理会社からの請求を家主に払っていました。47ヶ月間です。

つまり、2,100円×47ヶ月=98,700円を多く支払ってきてたのです。
私は、大手不動産会社の担当者に、家主に今まで多く払ってきた分と更新料の一部を相殺する様に交渉することを依頼しました。もっとも、うちの事務所の家主はとても、良い方なのですぐに快諾してくださりました。

紺屋の白袴とはまさにこのことです。

さて一昨日あたりから、うちの自称美人社員が、必死に帰省のための切符の予約をしようとしています。私は実家が東京で実際に親が住んでいるのは海外ですから、盆暮れに帰省ということはしません。ですから、帰省のための切符争奪戦に参戦したことはないので、その苦労は解りません。

そして、自称美人社員の実家での話になりました。

社員「うちの母親が、子供の頃に貰ったお年玉、私がお嫁に行く時の為に貯金しておくって言って取り上げてたんですよ!」

「まぁ、どのうちも何らかの理由をつけて取り上げるけどな。もっとも、35年も嫁に行かなければ、消滅時効だろ。」

「・・・」

プチ解説
事務所の給湯使用料は「定期に支払うもので『定期給付債権』と言います。」この類のものの請求権は5年です。つまり、5年より前のものは請求できません。うちの場合47ヶ月だったので全額を請求できました。先般、NHKが放送料金の未納者に過去10年に遡って請求しましたが、判決でこの『定期給付債権』とみなされ5年までしか請求できないことになりました。

普通の売買や貸付などは10年です。ただし、建築工事や自動車の修理代、事故の損害賠償請求は3年です。

ですから、うちの自称美人社員のお年玉は残念ながら消滅時効ということになります。(冗談)

家賃滞納でお困りの方はリデベに

お気軽にご連絡をください。

リデベでは弁護士のご紹介まさせて頂きます。

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マジェスティック・ライズ

最近、FBに嵌っていて、ろくに更新もしていないのに
何故か、アクセス数が増えている・・・
検索キーワードで見てみたら
「マジェスティック・ライズ」
随分、前に倒産した会社の記事ですが・・・
何があったんだろう?
債権者と揉めているのかな・・・
不思議です。

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目黒の秋刀魚と経営

今日、女川漁港や気仙沼漁港で秋刀魚で賑わっているというニュースがありました。

去年は、どちらの漁港も震災の影響で漁に出られなかった船も多く、原発で揺れる中、秋刀魚どころでは無かった一年でした。しかし、一年経って、ようやく活気を取り戻している姿を見て、同じ漁港育ちの自分としては、微笑を浮かばずにはいられませんでした。まだまだ、苦労はあるとは思いますが、美味しい秋刀魚を食べたいと思います。

さて、秋刀魚と言えば、

『目黒の秋刀魚』を思い出す人も多いと思います。

一時の落語ブームもあり、『目黒の秋刀魚』の話を知っている方も多いのですが、
意外と私の周りには『目黒の秋刀魚』の落語の話を知らない人も多々います。

ここで書くよりも、実際に落語で『目黒の秋刀魚』を見聞して貰いたいのですが、ブログの都合上、ざっくりとあらすじを書きます。

ある時、江戸にいる殿様が、目黒に鷹狩りに行きます。

殿様は腹が減ったので昼飯の弁当を食べることにしますが、
家来が弁当を忘れたことに気がつきます。

慌てて、食べものを調達にいくと、庶民がサンマを食べています。

それを分けてもらい、殿様に差し出すと、殿様は喜んでそのサンマを食べました。

そして、一年が経ち、殿様は言います。
「あの時の秋刀魚は上手かった。もう一度食べたい。」

家来はサンマが庶民の食べもので殿様の食べるものではないと、
思いながらもサンマを手に入れるべく奔走します。

鮮魚は築地ということで、築地でサンマを手に入れ、殿様に食べてもらう為にあれこれ手を加えます。小骨を取ったり・・・。結果的にサンマは秋刀魚じゃなくなって殿様の手元に・・・

そのサンマ料理を食べた殿様が言います。
「やっぱり、秋刀魚は目黒にかぎる。」

と、こんな話ですが、ざっくり纏めていますので、
多少の表現の違いは容赦してもらえればと思います。

また、文字にしても全く、面白くありません。やはり、落語は見聞してもらわないといけません。

日本の携帯電話を『ガラパゴス化』と言われて、随分の時間が経ちますが、相変わらずの状態です。これは携帯に限った話ではありません。日本のテレビが苦戦していますが、その打開策として、新技術を搭載したテレビでそれを打開しようと業界は考えています。

牛丼業界を見てみましょう。牛丼と言えば、『吉野家』、『松屋』、『すき家』の価格競争が話題になることがありますが、結果としてどれもこれも苦戦という状態になっています。

簡単な話です。

高所得者層(殿様)を狙って、商売をする人は、高品質なものを作れば、
高所得者層の皆が買ってくれる。

中間層以下(庶民)には、安価なものを提供すれば、中間層以下の人、皆が買ってくれる。

『目黒の秋刀魚』は、庶民の食べものでしたが、殿様の口にも合いました。

何故でしょうか?

バランスの問題です。必要に応じて、必要なものを提供したからです。

今の日本は、経済的に苦しい状況にありますが、世界レベルで見れば豊かな国です。安価でも質を落とせば、人心は離れます。しかし、豊かな国と言っても経済的に不安定で苦しいのも、また事実です。そこに殿様商売を展開しても受け入れられないでしょう。

「やっぱり、秋刀魚は目黒に限る!」
と言われる、商品を提供しなければなりません。

品質を落とすのではなく、
発想の転換もしくは回帰を求められる時代になっていると私は考えています。

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虚栄と依存 ~石井琢朗選手を見よ~

自分の会社は設計事務所であり、不動産屋です。
今日は、新たに一つの設計契約を締結することができました。

この仕事のきっかけは、もう15年以上の付き合いになる、建材業者の社員の方からの紹介の仕事でした。

私だったら、紹介できる建築士だとのことで、大変に有難いお話です。
大きな仕事ではありません。

しかし、私は、
『仕事というのは大小で、力を入れ具合を変えるべきではない。』
と考えています。

とは、言うものの自分の中で・・・
「何か新しい展開ができないか・・・」
「もっと、斬新なアイデアで、新展開を導き出せないか・・・」
などと、考えていることがあります。

そして、その浅慮をうちの社員に話すと、よく言われるのが
「社長の良いところは、その知識の多さと、優しさですよ。一発長打を狙えるタイプじゃないですから・・・」
と言われてしまいます。(うちの社員が私のことを『社長』とは言いませんが・・・)

今日、プロ野球選手の石井琢朗選手が引退を表明しました。
1998年、横浜ベイスターズの日本一の一番バッターです。その年の横浜ベイスターズは、マシンガン打線と言われ、一度、打ち始めると止まらない打線です。一発のホームランの怖さは、無かったのですが、とにかく、ファールで粘られ、相手投手は球数を投げさせられ、そしてペースが落ちたところを一気にたたみ掛けるというのが当時の横浜ベイスターズでした。その筆頭が、石井琢朗選手でした。

私は横浜ベイスターズのファンではありませんが、タイプとしては、一発長打を狙うタイプで無いことは、自分でも解っています。それでも、時々、ホームランを打ちたくなることがあります。
いつもだったら、諦めないで粘る場面で、雑な仕事をしている自分がいます。

でも、本当に仕事が上手く行くときは、諦めないで丁寧な仕事をして、次に繋げて、またそれを諦めないで次に繋げる。時間は掛かるけど、気がつけば仕事に繋がり、そして、それに関連して一気に仕事が上手く行くというのがパターンです。

もう、事件になってから随分経ちますが、ライブドア事件という事件がありました。
一言で言えば、証券取引法違反だったのですが、この事件が取り沙汰される前のライブドアの社長だった堀江貴文氏は、まさに『飛ぶ鳥を落とす勢い』でした。

衆議院選挙に出たり(元国民新党代表の亀井静香氏と対決して落選)、近鉄バッファローズの買収に乗り出したり(紆余曲折の末に現在の楽天イーグルスになる)、ラジオ放送局であるニッポン放送の買収に乗り出したり(実質的にフジテレビの親会社でニッポン放送の買収はフジテレビの買収になる)と世間を随分と騒がせました。

当時、私はサラリーマンだったのですが、自分の所属する部署の役員が、ライブドアに感心していて、朝礼で堀江貴文氏を随分と評価した話をしたことを覚えています。

しかし、その頃の私は
『ライブドアって、何の会社だろう?』
と思っていました。もちろん、ポータルサイトの運営や今で言うところのSNSを一早く手がけていたことは知っていましたが、その部分で多額の利益を得ているようには、到底に見えませんでした。しかし、それが現実で虚栄であったことは、すぐに解ることとなりました。

さて、私はシャープという会社が好きです。
携帯電話は、機種こそ替われど既に10年以上、シャープ製の携帯電話です。家のテレビには、画面の左上に
『世界の亀山モデル』
というシールが貼られています。

そして、私は建築士ということもあるのですが、製図用のシャープペンを愛用しています。このシャープペンを開発したのが、現在のシャープであることをよく話します。(もっとも、私の愛用しているシャープペンはシャープ製ではありません。現在、シャープ社がシャープペンを製造しているかどかは知りません。多分、作ってないと思います。)

現在、シャープは極めて苦しい状況にあります。それは液晶パネルに依存したことに起因します。もちろん、この液晶パネルなどの世界の時間の流れが他の業界と比較して、極めて速いこともあります。しかし、シャープはまさに
『世界の亀山モデル』

に依存しすぎたことが原因で非常に苦しい立場になりつつあります。
今、シャープは多額の緊急融資を調達しながら、大規模なリストラを慣行しています。仕方が無いこととは思いますが、残念でなりません。

シャープの創業者である早川徳次氏の名言の一つ、
「人に真似をされる物を作れ」
で、シャープは今日に至りました。

シャープは今の『亀山モデル』を世界に真似をされるようになりました。しかし、現在の苦しさは次の一手が出ないことにあります。依存しすぎたことが原因だと思います。
広島カープの若い選手は石井琢朗を手本にしているそうです。

石井琢朗選手は、プロ野球入団当初はピッチャーでした。野手に転向して努力を重ね、若い頃はその瞬発力を活かし、広島カープ時代は、一球に賭ける勝負強さを磨く努力をしてきました。虚栄も依存も無かったからこそ、24年間というプロ野球選手として、極めて長い時間を一線でいられたものと思います。

虚栄も依存もせずに諦めないで、
今に必要なことを努力することの大事さを考えた一日でした。

石井琢朗選手、あと少しですが、その勇姿を見せて下さい。

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竹島問題

カテゴリ:ブログ / 政治経済

竹島問題についてあまり語りたくは、ないのですが、個人的な意見を書いておこうと思います。
語りたくない故に遠まわしな書き方になります。

1982年、つまり30年前に、フォークランド紛争という戦争がありました。私も鮮明に記憶しています。

大西洋の南、もうすぐ南極というような位置で行われた戦争です。
フォークランド諸島(マルビナス諸島)の領有権をめぐって争われた、イギリスとアルゼンチンによる戦争でした。

その詳細についてはネット上にいくらでのもあるので、そちらを見てもらえればと思います。

歴史的固有の領土・・・
さて、朝鮮半島の38度線以下が現在の韓国(大韓民国)の固有の領土になった歴史はどこから始まったのでしょうか?

アメリカ合衆国が現在の大半のアメリカ合衆国民の固有の領土になったのは歴史的にいつからでしょうか?

沖縄県や北海道が、現在の大半の日本国民の固有の領土になったのはいつからでしょうか?
世界中の国境そのものが極めて怪しいものであり、こんなことを議論すること自体がどうでもいい話です。

昨日、韓国大統領が竹島に上陸したことに対して、森本防衛相が、
「韓国大統領の竹島上陸は内政問題」
と発言して、方々で叩かれましたが、現実問題としては、
韓国政府が国民の不満を対外に向けるために内政手段だったという意味では、その発言は正しかったと思いますが、極めて叩きやすい発言だったと思います。

政治慣れしていない人が、まともなことを言ったら、「弁士」という良くわからない職業の人達に叩かれたと言っていいでしょう。

この問題に於いて、日本は冷静に対応しなければなりません。
日本は、日本国民が思っている程、軍事的に弱くはありません。むしろ、歴史的に第二次世界大戦で大敗したものの、多くの国からは、自分の国を独立させてくれた国と思われていて、今でも実質的に世界第二位の経済大国です。

私達、日本人は今後、絶対に戦争をしない国だと、自分の国を思っています。私も、そうであって欲しいと思っています。

しかし、世界中の多くの人はそう思っていないし、現実にはそうならないと思います。
韓国の内政問題であることは、前述の通り事実ですが、それによって、日本の内政問題や国民心情を煽ることが、東アジア地域にとって良い影響を与えないという事を真摯に考えるべきです。

朝鮮半島は自身の問題に決着がついていません。韓国という国家は、単独でも経済的もしくは軍事力的にもに無視することのできる国ではありません。しかし、今現在も今後も、日本の相手になる国ではありません。

スポーツで過熱したり、文化的な交流が熱くなっているだけに、存在が大きいのは事実ですが、National Powerという意味では、我々が熱くなる必要性のある国ではありません。

世界的にみて、韓国が経済的に本当に無視できなくなれば、サムスンの携帯端末が、この世から抹殺されるだけです。どれだけ、彼らの主張が正しかったとしてもです。同じ事を20世紀に日本の企業も経験してきたはずです。

今、日本という国の国民の圧倒的多くは平和を愛し、この平和が恒久的に続くと信じています。
ただ、日本人の圧倒的多くは、潜在的に極めて献身的な愛国主義者です。

韓国政府の内政事情を察することはできますが、不用意に日本人を刺激することは避けるべきだったと思います。

小さな島の問題ですが、30年前に大西洋の南端で行われたような問題に発展しないことを願います。

日本は大国としての自覚をして、韓国は日本以外の対外的な問題と国力差を自覚して、この問題を解決していかなければなりません。

格好で剣を抜いたが
納める鞘はそこに無し。

歴史とは、そういうものだったと私は認識しています。

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近い将来・・・ 期日感覚と納期

カテゴリ:ブログ / 政治経済

あまりに滑稽だったので・・・
「近い将来、信問う」=民主が自公に妥協案提示
時事通信 8月8日(水)9時42分配信
 民主党の城島光力国対委員長は8日午前、国会内で自民、公明両党との国対委員長と会談し、3党党首会談の開催を要請した。自民党が野田佳彦首相に迫っている衆院解散の確約に関しては「消費増税関連法案の成立後、近い将来国民の信を問う」との案を示した。自公両党は持ち帰った。 

消費税増税関連の賛否に関して、私個人の意見はおいて置いて、
この記事というか、「近い将来、信問う」というのはいったい、なんでしょうか・・・

もし、私がうちのお客さんに「いつできますか?」と聞かれて、

「近い将来に・・・」と応えたら、仕事は無くなります。

「自公両党は持ち帰った。」とありますが、
うちの社員が発注先に出向いて行って、納期の確認をしてきて

「近い将来に・・・」と言われて、

期日を聞かずに帰ってきたら、
クビとまでは言わないまでもメチャクチャに私は怒ると思います。

大体において、自分が絶対に正しいことをしていると思うのであれば
消費税増税関連法案の前に国民の信を問うのが必然です。

後ろめたいことをやっているから、後出しで国民の信を問うというやりかた、
「国民は増税」には、当然に反対する。

しかし、今、自分がやらなければ、この国は破綻する。」ぐらいに思っているのでしょう。

国民を馬鹿にして、一人英雄気取りの政権。やることなすこと、全て嘘。

いい加減にしてもらいたいです。

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建築コスト(第2話) ~CM編~

カテゴリ:ブログ / 不動産開発
連載シリーズ 【 建築コスト(第2話) ~CM編~ 】 第 2 話 / (全 3 話)

さて、前回の続きです。
工事が開始して2ヶ月、順調に進み、1回目の中間検査を受けるました。
※1回目の中間検査:基礎の配筋をした時点で検査官が検査をします。

その報告をするために、桜田先生は、ゼネコンの現場監督である浅川所長(仮名)とともに、山岸さんのお宅に報告に行きました。

桜田先生と浅川所長が、概ね中間検査の報告を終わると、山岸さんが

「いやぁ、基礎の配筋の報告をされても細かいことは解らないから、そこはお任せしますよ。ところで、ちょっと、ご相談があるんですが、いいですか?」

と、その相談は桜田先生ではなく、浅川所長に向けられたものでした。

浅川所長が、言葉を発さず山岸さんの方を向くと、山岸さんは

「洗面台なんですけどね、ちょっと良い物を見つけたので、それに替えたいんですがいいですか?」

浅川所長は、その時は単なる仕様変更だと思いました。そこで、

「どちらのメーカーのものですか?品番がわかれば・・・」
と言いかけたところで山岸さんが

「えっと、どこのメーカーだったかな?なんか、台湾製か韓国製のものだったような・・・。」
浅川所長もさすがに唖然として

「あの、カタログとか、どちらで見られたとかが解れば、こちらで調べますが・・・」

山岸さんは、浅川所長に手で話を制止して、

「その必要はないですよ。実は、ホームセンターで見つけたんです。ですから、うちでホームセンターでまとめて買って、ホームセンターから直接、現場に入れてもらいます。」

その時点で、桜田先生が口を挟みました。

「いやいや、単純にものが現場に入るだけじゃダメなんですよ。その洗面台の給水や排水口の位置が、今の洗面台と位置が違ったりすれば、場合によっては取り付けられない場合もあります。それにその洗面台そのものの大きさが、現在、計画されているものと違えば、入らない場合もあります。ですから、発注する前にカタログなりを取り寄せて、確認しないといけません。」

山岸さんも、産業機械の技術屋さんだけあって、
このことはすぐに理解していただけたようでした。

程なくして、桜田先生のところにカタログが送られてきました。とりあえず、今のものから、山岸さんの希望するものに替えることは設計的には問題は無さそうでした。

そこで、再び、山岸さん、桜田先生、浅川所長で打合せをすることになりました。

まず、浅川所長が切り出しました。

「ところで、その洗面台の取付は、ホームセンターの方でやってくれるんですか?給排水と電気工事は、設備屋と電気屋がやるので同じなんですが、各戸への配置は今の計画では、洗面台のメーカーが行います。」

山岸さんは、どうやらその辺りのことは、まったく考えていなかったようで、

「ちょっと、ホームセンターに電話して聞いてみます。」

と言ってすぐにホームセンターに電話をしていました。

そして、すぐに電話を切ると
「いや、現場に搬入するところまでだそうです。ですから、取付は浅川所長の方でお願いします。」

浅川所長は困った顔をしました。
「大変、言い難いんですけど、取付費が見積もりよりも上がってしまいますが宜しいですか?」

山岸さんの顔が一瞬曇りました。
「どうしてですか?同じような洗面台なのに取付費が変わるんですか?」

「はい、当初の計画では洗面台メーカーの関連会社が取り付ける予定だったので、取付費用が安かったんですが、全く関係ない洗面台を入れるとなると、その会社は使えません。取付だけの手間賃ということになってしまうと、どうしても費用が上がってしまうんです。」

「そうですか・・・。とりあえず、いくら上がるかを教えてください。」

この件については、取付費が上がった分よりも、
洗面台が安くなった方が大きいことが後日わかります。

浅川所長はさらに1枚の紙を手渡しました。。
「それとですね、そのホームセンターに伝えて欲しいのですが、現場への搬入は、この計画でお願いします。」

その紙には、洗面台を何月何日に何個搬入するという計画が書かれていました。それは8回に分けて搬入するという計画でした。それを見た山岸さんは

「結構、細かく搬入するんですね。私はてっきりまとめて付けるものだと思っていました。しかし、解りました。ホームセンターには伝えておきます。」

しかし、後日、第1回目の搬入のときに、なんと52個の洗面台がまとめて現場に持ち込まれました。当然、現場監督と配送業者は大もめになりました。

浅川所長は、慌てて山岸さんにこのことを伝えると、山岸さんはあっさりと・・・
「いやぁ・・・、浅川所長の搬入計画はホームセンターにも伝えたんです。ところが8回に分けると思った以上に送料が掛かるので1回にまとめました。現場で保管してもらえませんか?」

浅川所長は、しばらく絶句して言葉が返せませんでした。それでも、少しずつ説明をします。
「申し訳ないですが、現場に置いておく場所はありません。もちろん、現場事務所にもさすがにこの量を保管する場所はありません。」

山岸さんも困ったらしく

「では、どうすれば良いですかね?」

浅川所長は咄嗟に
「倉庫を借りるか、ホームセンターに引き取らせて、計画通りに配送してもらうしか方法がありません。」

山岸さんはホームセンターに当初の計画通りに配送しなおすように依頼したのですが、一度、配送したものを引き取ってくれることはホームセンターはしませんでした。結局、倉庫を借りることになります。

最初に使う洗面台8個以外の44個分を収納できる倉庫を近くに借りることになりました。近くと言っても、車で20分ほど掛かる場所です。結局は倉庫と現場の往復の運搬費も掛かることになります。(これについてはゼネコンが負担したそうです。)
しかし、倉庫代がバカになりませんでした。

結果的には当初の計画のものの方が安かったということになります。
その後、倉庫代の負担や取付費の追加をゼネコンは山岸さんに請求することになるのですが、当然、最初からその見積を出していたのですが、山岸さんの計画が大きく狂ったこともあり、追加工事の費用について、ちょっと揉めることとなりました。

山岸さんは少しでも、安くしようと思って、自分でゼネコンの見積よりも安いものを探した結果なのですが、これは私に言わせれば、『素人の浅慮』としか言えません。

つまり、現場でどのように物が作られていくのかという手順を知らないから起こったことです。
ですから、CMというのは、それなりの知識を持った人でないと難しいわけです。

しかし、このような事はよくあることです。
他の事例については第3話で書くことにします。

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建築コスト(第1話) ~CM編~

カテゴリ:ブログ / 不動産開発
連載シリーズ 【 建築コスト(第1話) ~CM編~ 】 第 1 話 / (全 3 話)

大型の賃貸マンションなどを建築しようとする時に、
当然ながら、建築主は、『如何に安く作るか!』という命題に当ります。

これを考えずに、ゼネコンの言いなりの仕様、近隣の不動産会社の言いなりの仕様、もしくは設計を依頼した設計士の言いなりでマンションを建築すると高いコストについてしまいます。

そこで、一般的にはCM(コンストラクション マネージメント)を取り入れます。

これは、時々、分離発注と勘違いする人がいるのですが、狭義の意味に於いては分離発注もCMの一部と考えてよいでしょう。

さて、分離発注を簡単に説明をしておきます。

あるマンションの見積をゼネコンAとゼネコンBに依頼しました。

ゼネコンA:5億円
ゼネコンB:5億5千万円

各社は上記の見積を出してきました。この時点で、ここまでの価格差があるとゼネコンAに発注しようとします。

しかし、よく見積を比較してみると、各戸に入れる流し台(キッチン)の価格が、

ゼネコンA:10万円/台
ゼネコンB:9万5千円/台

同じ仕様にも関わらず、ゼネコンBの方が安い。だからと言って、ゼネコンBから流し台だけを発注する訳にはいきません。

そこで、キッチンメーカーなどと直接交渉をして、ゼネコンAに流し台を別途にしてもらい、流し台を建築主が支給する方法を分離発注方式といいます。

これを、流し台に限らず、多岐の分野に渡ってやれば、大幅なコストの削減になります。
ハウスメーカーなどでは、極々当然に行われています。

しかし、ハウスメーカーのような組織で、しかもプロ集団が、建築の流れ、物流、倉庫などのを完璧に押えてやるから出来るのであって、素人がやると大変なことになります。

そこで、登場するのがCM会社です。

CMを専門にやっている会社もありますが、別にCMを専門にやっている会社に頼む必要性もなく、普通の設計事務所でCMを得意とするところに依頼するというのでも、一定の効果はあげられます。

設計事務所の中には、過去にゼネコンで現場監督の経験があったり、ハウスメーカーの購買発注関係の仕事をしていた人が独立してやっている場合もあります。

普通の設計事務所、もしくは設計しかやったことのない建築士の見積のチェックというのは、粗雑なチェックになり勝ち(というか、良くわかっていない)が多いですが、現場監督、購買発注、積算の経験がある建築士がいる設計事務所であれば、充分にその効果をあげることができます。

もちろん、建築主にその能力があれば、建築主がそれを行うことも出来なくはないのですが、一戸建ての注文住宅レベルなら別として、3階建て以上で10戸以上あるような共同住宅などで、この能力が無い人がやると大変なことになります。

ある知人が設計した現場で、こんなことがありました。知人は桜田先生(仮名)という、私よりもちょっと早く一級建築士になって、まもなく一級建築士暦20年というベテランです。もともとゼネコンの設計部や工事管理部にいたキャリアもあります。

建築主は山岸さん(仮名)という方で、相続で一定の資産を得て、将来のことを考えて、相続した土地に賃貸マンションを作ることにしました。この建築主の方は、まだ、現役で働いている方です。仕事は、産業機械を開発する会社の技術系の方でした。

桜田先生が設計した、マンションは地上9階だての52戸のマンションです。

簡単な概要ですが、1階はエントランスと管理人室と駐車場。
2階~6階までがワンルーム(約25㎡)で各階8戸の計40戸
7階~9階までが2LDK(約50㎡)で各階4戸の12戸

このマンションで大変な問題が発生しました。

どのような問題が発生したかについては第2話で書くこととします。

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